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山口いづみ、お姫様に憧れ女優に。念願のデビューも、声を吹き替えられ大ショック!

©テレビ朝日

小学生のときに子役として短期間活動後、1972年にドラマ『続大奥の女たち』(フジテレビ系)の皇女和宮役で注目を集め、同年、歌手デビューも果たした山口いづみさん。

美人アイドル歌手として人気を博すが、その後女優業をメインに活動するようになり、ドラマ『雑居時代』(日本テレビ系)、『大江戸捜査網』(テレビ東京系)、『水戸黄門』(TBS系)や映画『種まく旅人 くにうみの郷』(2015年)など、テレビ、映画に多数出演。

2009年にはライブで歌ったクロアチアの歌がYouTubeで評判に。“クロアチアで最も有名な日本人歌手”となり、4カ国語で歌うライブも行なっている山口いづみさんにインタビュー。

©テレビ朝日

◆小学生で「夜間労働」?母に怒られ子役を断念…

-小さい頃から女優志望だったそうですね-

「子どものときに時代劇を見てお姫様みたいになりたいと思ったんですね。あんみつ姫のような格好がしたいと思って、原っぱに遊びに行くのに浴衣を着て行ったりしていました。

とにかく着物が着たかったので、母が『しょうがないから浴衣を着て行きなさい』って(笑)。周りの子どもたちはみんなセーターを着ているのに、私だけ浴衣を着ているの(笑)。そんな写真が残っていました」

小学校入学後、児童劇団に入団。コマーシャルや少女雑誌のモデルの仕事を始める。ちょうど6歳下の妹が生まれたばかりで目が離せなかった母親は、山口さんの仕事現場に付いて行くことができず、心配していたという。

「今みたいに子どもの労働時間は午後8時までとかいうことがなかったので、子役が後回しにされる時代だったんですよね。『子どもなんか待たせておけ』みたいな感じで。だから深夜に劇団の人に連れられて帰ってきたりしていたので、親が『絶対にこれ以上続けちゃダメだ』って言って辞めさせられて…。泣く泣く辞めました」

-子ども心に現場はどうでした?-

「現場は大好きでした。楽しくてね。それが病みつきになって、今ですよ(笑)」

-そのときには泣く泣く辞めて、学校に行くことに?-

「そうです。でも、その夢が忘れられなくて、中学のときに内緒で少女雑誌のモデル募集に申し込んだら通過して雑誌に載っちゃったんですね。それで学校にバレて、こっぴどく怒られて、親子で学校に呼び出しを食らっちゃったんですよ」

-お嬢様学校でかなり厳しかったそうですね-

「すごいしかられて『退学だ』みたいなことも言われました。でも、そのときには何とか退学にならずに済んだんですけど、どうしても夢が忘れられなくて、遠縁に制作会社をやっていた人がいたので、母が『何かちょっとした役でももらえたら』ってお願いしてくれて…。

いつ学校にバレるか、ヒヤヒヤしながらやっていました(笑)。結局、高校のときに辞めざるを得なくなりました」

※山口いづみプロフィル
1954年10月3日生まれ。東京都出身。1972年、『続大奥の女たち』で本格的に芸能界デビュー。同年、デビューシングル『緑の季節』をリリース。間もなく女優業を中心とし、ドラマ『雑居時代』(日本テレビ系)、『花かぶら』(TBS系)、『大江戸捜査網』(テレビ東京系)、『水戸黄門』(TBS系)『遠山の金さん』(テレビ朝日系)など出演作多数。ライブ活動も精力的に行っており、5月18日(土)には映画『最果てリストランテ』の公開が控えている。

©テレビ朝日

◆念願の女優デビューも声を吹き替えられ大ショック!

高校を中退して念願の女優業に専念することにした山口さんだったが、皇女和宮を演じた『続大奥の女たち』でショックを受ける出来事が…。

「私は憧れて出ているだけなので、役者としての基礎が何もないわけじゃないですか。当時は同録じゃなくて、アフレコだったんですけど、セリフが相当ひどかったんでしょうね。

それで、画像は私なんだけど、声を変えられてしまって、別の人の声が使われていたの。それが本当にショックで悔しくて、そこから火がついたというか、見返してやるぞみたいな気持ちもあり、絶対に何とかしてやると思いました」

ちょうどその頃、山口さんは知人の紹介で、沢田研二さんやハイ・ファイ・セット、赤い鳥のヒット曲を手がけていた作曲家・村井邦彦さんと出会う。

「私は遊びに行くつもりで行ったんですけれども、『歌を歌ってみたらいいんじゃない』って言ってくださって。よくわからないうちにトントン拍子にそのまま事務所も紹介していただいて、歌手デビューすることになったんです」

-歌手デビューまでは早かったですか?-

「すごく早かったです。半年ぐらいだったと思います。自分の気持ちが追いつかないままに、歯車がどんどんどんどん回ってしまって、『どうしたらいいんだろう?』っていう感じでした」

-歌手にという思いはなかったわけですか?-

「すごく歌を歌いたいという気持ちはなかったんですけれども、その当時は天地真理さんが出た時期だったので、それはちょっとやってみてもいいかなみたいな感じでした(笑)」

-それで実際にデビューされていかがでした?-

「本当にもう忙しくて、軽い気持ちでデビューしたので、何もわからないままだったし、やっぱり地方からど根性で出てきた方たちにはついていけないって言うか…。自分としてはものすごく一生懸命やっているんですけど、周りからしたら『甘い』ってずっと言われ続けて、『そんなことない、私は精一杯やっている』みたいな感じでしたから、ちょっと生意気な新人だったと思います(笑)」

山口さんは歌手として4曲リリースするが、女優としてやっていきたいという思いを事務所に伝えて女優業にシフトしていくことに。最後のシングル曲『プライバシー』が出た頃には、ドラマのレギュラーを2本、『雑居時代』と『おやじの嫁さん』(フジテレビ系)を抱えていたという。

「まだそのときは歌手だったので、『雑居時代』のテーマソングも歌わせていただいて。ドラマもすごく人気があって、今でも再放送が結構あるんですけど、あのドラマで女優として応援してくださる方も随分増えたので、記念すべき作品だったかなって思います」

-それからはもう完全に女優業で-

「そうです。もうその時点で歌手という気持ちはあまりなかったので、事務所も『しょうがないな。これ以上歌わせても』っていう感じだったんでしょうね(笑)。パタッともうそれ以降は歌を歌うことがなくなりました」

©テレビ朝日

◆あんみつ姫に憧れたのに「じゃじゃ馬姫」に?

女優業に専念することにした山口さんは、和服が似合う美貌と色っぽさで人気を集め、『大江戸捜査網』や『水戸黄門』など時代劇に欠かせない存在に。

「『雑居時代』とかをやっている頃、『水戸黄門』とかのゲストで入れていただいていて、色々な作品に出して頂いたんですね。レギュラーは里見浩太朗さんが主演の『大江戸捜査網』という時代劇が最初でした。22歳ぐらいだったと思います。そこに入れて頂いたのが本格的に時代劇を始めるきっかけだったんです」

-隠密同心の役で立ち回りのシーンも多かったですね-

「本当に立ち回りが多くて、毎回最後のシーンは、立ち回りで終わるんですよね。私はあまり運動神経が良くないので立ち回りの特訓から始まったんですけども、全身筋肉痛になって、平らな道を歩いていても転んじゃうぐらいで(笑)。もう体の筋肉が痛くて、『この先、どうなるんだろう?』と思っていましたね。

その間もちょいちょい立ち回りがあったりするし、忍者姿で屋根の上を走ったりとか、芸者なんだけど、短刀を持って立ち回りをしたりとか、そんなことがありましたので、本当に大変でした」

-結構ハードなアクションシーンでしたね-

「そうなんです。屋根の上からすべり落ちそうになって、軒先ギリギリで止まったりしてね(笑)。大変だったんですけども、でもそのおかげで、各制作会社の方がキャスティングをするときのリストがあるんですけど、里見浩太朗さんが『いづみ、大変だよ。立ち回りができる女優のベスト3に入ってるよ』って教えて下さって(笑)。

だから、立ち回りのシーンがある役だと、そのリストのなかからキャスティングされるので、結構私は立ち回りのある役が多かったですね(笑)」

-念願のお姫様役は?-

「私の場合は、お姫様役をやっても、じゃじゃ馬姫で、若衆姿で馬に乗って走り回っちゃうとか、そんな役が多かったですね(笑)」

-里見浩太朗さんとは『水戸黄門』でご一緒されていて、里見さん演じる助さんの奥様役でしたね-

「そうです。『水戸黄門』のレギュラーの方はみんなとても仲が良くて、月曜から金曜日まで京都で撮影して、土日は東京に帰ってきて、また月曜の朝6時の新幹線で移動するという生活が10年ぐらい続きました。レギュラー全員が6時の新幹線に乗っていたので、里見さんも東野英治郎さんもいらっしゃるんですよね。それでそのまま撮影所に入るっていう感じでした」

-1年が、あっという間でしょうね-

「そうですね。もうずっと追いかけられるような感じで過ごしていました」

多忙な毎日を送っていた山口さんは1982年、一般男性と結婚。男児2人をもうけたのを機に、仕事をセーブしていたが、2000年から本格的に女優活動を再開する。次回後編では“クロアチアで最も有名な日本人歌手”になった理由、5月18日(土)に公開される映画『最果てリストランテ』の撮影裏話を紹介。(津島令子)

(C)2018「最果てリストランテ」製作委員会

※映画『最果てリストランテ』配給:アイエス・フィールド
5月18日(土)より池袋シネマ・ロサほか全国公開。
監督:松田圭太
出演:ジュンQ(MYNAME) 村井良大 芳本美代子 山口いづみ 堀田眞三
三途の川を渡る前、最後の晩餐をとるためのレストランを舞台に繰り広げられるヒューマンドラマ