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佐藤藍子、初舞台で垣間見た蜷川幸雄さんの“厳しさ”「主役であろうと誰であろうと」

©テレビ朝日

1992年、中学3年生のときに「第6回 全日本国民的美少女コンテスト」でグランプリを受賞し、ドラマ『ツインズ教師』(テレビ朝日系)で芸能界デビューした佐藤藍子さん。

映画、ドラマ、舞台、CMに多数出演し、『奇跡体験!アンビリバボー』(フジテレビ系)では8年半司会をつとめるなど幅広いジャンルで活躍。今月15日(金)には高杉真宙さんの母親役を演じた映画『笑顔の向こうに』も公開された佐藤さんにインタビュー。

20代

◆一度だけ許されたオーディションでグランプリ

-グランプリを受賞されてから27年になるんですね-

「そうですね。やっている本人からするとあっという間ですけど」

-「全日本国民的美少女コンテスト」にはご自身で応募されたんですか-

「はい、そうです。あのコンテストは夏休みの時期にあるんですけれども、毎回テレビでやっていたので、家族で見ていました。第1回の藤谷美紀さんのときから『すごく可愛い子がいるなぁ』と思って見ていて、見ながら誰がグランプリを取るのか予想したりしていたんですよ。

それでお芝居がしたかったし、両親に『私も応募したい』って言ったら、『これだけだぞ。これが受からなかったら諦めろ』とは言われました」

-ご自身ではグランプリの自信はありました?-

「なんか若さゆえの自信というか、根拠のない自信はもちろんありましたけど、それはグランプリとかいうんじゃなくて、『この世界に私は入れるんだ』という自信みたいなものはありました。入れないと思っては応募しないと思うんですよ。

だからグランプリというよりは、この世界に入りたいというのがあって、もちろんそのコンテストが好きだったので、グランプリのほかにも色々な賞があるから入賞できたりしたらいいなぁって思っていました」

-そして見事グランプリを受賞されました。名前を呼ばれたときはどうだったんですか-

「私が受けたのは第6回だったんですけど、6回目でよかったなと思います。それまでは毎年やっていたんですけれども、私の次の年はコンテストをやらなくて5年ぐらい空いちゃったんですよ。

そしたら多分年齢制限があって受けられなかったし、私の1年前とか2年前とかだと、もっと若い子がグランプリをとっているので無理だったと思います。

芸能の世界は、『いいお芝居だ』って言ってくれる人もいれば、『あいつの芝居は嫌いだ』って言う人もいる、そういう世界なので、芸能界で仕事ができている人というのはすごく運が良い人が多いと思うんですよ。

だから私もそういう意味では、タイミングだとか作品、どこでどういう人に会うかというようなことには、すごく恵まれていると思います」

-コンテストでグランプリ、そしてすぐにデビューという感じでしたね-

「そうですね。人生はやり直せないですけれども、もし、もう1回やったら、こういう恵まれた人生を歩めるかといったら、それは逆に自信がないですね。

女性は20歳すぎたり30歳を過ぎたりすると、だんだん役どころも少なくなってキャスティングされる率も少なくなってくるんですよね。

自分がやりたいと思ってもお仕事がなかったりすることも多い世界だし、20代のときには自分が40歳を過ぎても仕事をしていられるか不安でした。

でも、今41歳になっても仕事をいただけていることを思うと、こうやって舞台あいさつに呼んでいただけるような環境にいられるので、それはものすごくうれしいですし、ありがたいと思っています」

※佐藤藍子プロフィル
1977年9月26日生まれ。神奈川県川崎市出身。中学3年生のときに「第6回 全日本国民的美少女コンテスト」でグランプリ受賞。ドラマ『イタズラなKiss』(テレビ朝日系)、連続テレビ小説『ちゅらさん』(NHK)、映画『泪壺』(08年・瀬々敬久監督)、舞台『ロミオとジュリエット』(蜷川幸雄演出)等、映画、ドラマ、舞台、CMに多数出演。

『奇跡体験!アンビリバボー』(フジテレビ系)では司会を務めるなど幅広い活動を展開。2007年、30歳の誕生日に結婚を発表。大好きな馬の世話と家庭、そして仕事…忙しくも充実した毎日を送っている。

©テレビ朝日

◆中学校時代は上級生に目を付けられてばかりで…

-15歳でデビューされたわけですが、やっかまれたりしませんでした?-

「いえ、グランプリを受賞してからのほうが楽でした。デビューしてからは『仕事しているんでしょう?』という感じで、どちらかというと、好奇な目でも応援してくれていましたから。芸能界に入る前の方が厳しかったです。よく年上の女性の先輩に目をつけられて、いろいろ言われていました」

-目立つから気にいらないという感じですか-

「なぜか、先輩に目をつけられるんですよ。『私が何をした?歩いているだけ!』って(笑)。私は人の目を見て話すようにしているんですけど、それで目が合うと『何、見てるんだよ。ガンつけてるんじゃない!』って言われるし…。

『じゃあ、こうすれば良いんですかね?』とかって思っていると、またそれも生意気だって言われるので、なるべく関わらないようにしているのに構ってくるんですよ、先輩が(笑)」

-芸能界に入って良かったですね-

「そうですね。本当に良かったです。だから高校のときはすごく楽しかったです。

私は日出高校だったんですけど、当時は女子校だったんですよね。この業界でやっていると学校も応援してくれるし、周りも応援してくれたので楽でした」

-当時は芸能人の方は堀越学園か日出高校という感じでしたね-

「そうですね。山口百恵さんとか菊池桃子さんも日出高校出身です。日出高校時代はめちゃめちゃ楽しかったです」

-もうお仕事もされていましたが、学校には行けました?-

「ほぼほぼ皆勤賞がいただけるぐらい学校に行っていました。『学生のうちは学生生活をエンジョイしたい』と事務所に言っていたので、仕事は夏休みとか冬休みというお休みのときにやっていました。

3年生になって卒業できるのが確実になったので、最後のほうはちょっとお仕事で休みが多くなっちゃったんですけど、ほとんど皆勤だったので、それは良かったと思います。普通の高校生の生活もすることができたので。

ちょっと周りと違うところは進路の悩みがなかったことですね。周りが進路で悩んでいる時、私はもう決まっていましたからね。『仕事するわ』って(笑)」

©テレビ朝日

◆蜷川幸雄演出「ロミオとジュリエット」で初舞台初主演

高校卒業後、本格的に仕事を始めた佐藤さんはドラマ、映画だけでなく、『奇跡体験!アンビリバボー』で司会業に挑戦。さらに蜷川幸雄さん演出の舞台『ロミオとジュリエット』で初舞台初主演を飾ることに。

-『奇跡体験!アンビリバボー』の司会は8年半だったんですね-

「そうです。当時は所ジョージさん、関根勤さん、清水圭さんが一緒で、すごく空気を読んでくださるので、次のVTRにいく一瞬の間をくださるんですよ。なので、『ありがとうございます』って心で思いながらやらせていただいていました」

-同時にほかにも色々とお仕事をやっていましたが-

「会社とかはできるだろうっていう感じで言ってくるんですけど、私としてはすごく不器用で、緊張するんですよ。でも、『そんなふうに見えない』って言われるんですよね。だけど顔がそういう風に見えるだけで、ものすごく緊張しているんだけど、どうしてもそうは見てもらえなくて(笑)。

毎回『今日も寿命が一年縮んだ』と思いながらやっていました(笑)。でも、番組は今でも続いていますし、この経験は私の宝物です」

-蜷川幸雄さん演出の舞台『ロミオとジュリエット』の経験も大きいでしょうね-

「初めての舞台が蜷川さんでしたからね。先日台本の整理をしていたら、当時の台本が出てきて、『私はよくこれだけのセリフを喋っていたなぁ』って思うぐらい、ずっと喋っているんですよ(笑)。

それで台本に当時言われたことをいろいろ書いてあって…。そういうのを見ると、初心に帰るというか、いろいろ思うところがありますね」

-蜷川さんには怒られました?-

「理不尽な方ではないので、『あーやっぱりなぁ』っていうところを突いて来られるんですよね。しかも私は初舞台だったので、表現の仕方が全然わからなくて、声の出し方から感情の伝え方とか…。そういうのを悩んでいるとアドバイスをしていただきました。

めちゃめちゃ怒られて当たり前で、逆に怒られた方が、そのあとの芝居が全然楽なので、もっと怒って欲しいという感じでした(笑)」

-灰皿は飛んできませんでした?-

「ちょうど私がお仕事をしたときの前に一度入院されていて、灰皿は飛んでこなかったですけど、他のキャストの方で、蜷川さんから見て勉強していない方は、途中からその役が即オーディションになって配役が変わっちゃうんですよ。

それが主役であろうと誰であろうと、やる気のないやつはチェンジするからなという厳しさはありました」

-その厳しさがあるからこそ、蜷川さんに鍛えられた方々は今も活躍されているのでしょうね-

「そうだと思います。当時なんて私はまだまだお芝居もできてなかったんですけど、『お前の演技はへたくそだ』とかそういうことは言わなくて、どれだけその役者が役にアプローチしたりしているかというところを見てくださっていましたね」

おととし、『土曜あるある晩餐会』(テレビ朝日系)に出演した際には、『ロミオとジュリエット』の共演俳優から突然、エレベーター内でキスされたことを明かし、スタジオ中を驚かせたことも。「もう20年以上前の話ですから」と笑顔で話していたのが印象的。

次回後編ではご主人との出会い、15日(金)に公開された映画『笑顔の向こうに』の撮影裏話を紹介。(津島令子)

ヘアメイク:人見理沙
スタイリスト:奈雲恵里
衣裳協力:HIROKO KOSHINO

※映画『笑顔の向こうに』公開中
配給:テンダープロ、プレシディオ
監督:榎本二郎 出演:高杉真宙 安田聖愛 池田鉄洋 佐藤藍子 藤田朋子 丹古母鬼馬二 松原智恵子

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