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客の6割がリピーター!千葉県・匝瑳(そうさ)市の“イギリス式ティーサロン”

いま知っておきたい話題や気になるニュースをお届けする朝の情報番組『モーニングショー』では、月~金の日替わりコーナーが放送されています。

月曜日は、石原良純さんが、様々なテーマを立てて楽しむ「散歩」や、第二の人生を「地方移住」で輝かせている方々などを紹介する名物コーナー「良純未来図」をお届け。

1月21日(月)の放送では、3年前に埼玉・さいたま市から千葉・匝瑳市へ移住した塩浦(しおうら)さん一家に石原さんが迫りました。

◆埼玉・さいたま市から千葉・匝瑳市へ移住した塩浦さん一家

石原良純さんがやって来たのは、都心から車でおよそ1時間半の千葉・匝瑳(そうさ)市。地名の「匝瑳」とは「美しい麻(あさ)のとれる土地」という意味なのだそうです(諸説あり)。

そんな匝瑳市で暮らす塩浦さん一家は、母の一穂(かずほ)さん(59)と息子の卓介(たくすけ)さん(30)に、一穂さんの妹の二実(ふたみ)さん(53)を加えた3人家族です。

◆匝瑳市でオープンさせたイギリス式ティーサロン「サロン・ド・テ ○△□」

塩浦さん一家は、匝瑳市で「サロン・ド・テ ○△□(まる・さんかく・しかく)」という“イギリス式ティーサロン”をオープンさせています。自宅の一角にあるお店へ、石原さんは案内していただきました。

まず通していただいたのは、中庭に面した「待合室」。来店者はお茶の支度が整うまで、美しい中庭を眺めながら過ごせるようになっています。実は塩浦さんのお宅は、「かつて高名な日本画家が住んでいた」という広さ900坪もある邸宅。庭部分だけで「40坪」もあり、四季折々、様々な美しさを鑑賞することができるのです。

やがて支度が整い、石原さんはティーサロンへと移動。そこは「元・ギャラリースペース」だという離れで、こちらから眺める庭も素敵です。春先になると梅の花が咲き乱れるのだとか。客席は10席のみで、ゆったりと落ち着いた気分でお茶と景色を楽しむことができます。

◆庭園を鑑賞しながら味わえる本格的な「アフタヌーンティー」

お茶をいれてくださるのは「ティーコーディネーター」の資格を持つという卓介さん。23歳で僧侶となった卓介さんですが、父との離婚後、自分を大切に育ててくれた母と叔母(おば)が始めたティーサロンを手伝うべく、紅茶教室に通っていれ方を学んだのだそうです。

この日、卓介さんが出してくださったのは「ダージリン」という地域で獲れた茶葉を使った紅茶。「季節が特定されていないもの」と「旬の時期に収穫された夏摘みのもの」の飲み比べをさせていただきました。石原さんは「味は“夏摘み”の方がまろやかで丸みを感じる」という感想を抱いたそうです。

丁寧にいれられた紅茶のお供は、本場・イギリスのアフタヌーンティーと同じ「サンドイッチ」「スコーン」「焼き菓子」など8種類。3枚のお皿に彩り良く盛り付けられています。

◆パティシエとしての腕をふるっている一穂さんの妹・二実さん

ティーコース「八菓一葉(ようか・いちば)」1人3500円(税込み)※画像は2人分。メニュー内容は月によって変わります。

お菓子を作っているのは、一穂さんの妹の二実さん。実は二実さんは、世界的に知られるフランスの料理学校「ル・コルドン・ブルー」の東京校で腕を磨いたパティシエなのだとか。地元産食材を主に用いた料理はどれも美味しく、石原さんも大満足の様子でした。

お店のメニューは、石原さんのいただいた「八菓一葉(ようか・いちば)」というコースセット(3500円)のみ。完成までに「3日」もかかるため、「完全予約制」となっています。

◆周囲の方々の声に励まされてスタートした「ティーサロン経営」

移住前は不動産業を営んでいたという塩浦さん一家。ティーサロンを開業したそもそものきっかけは「自分たちが食べたいと思う菓子、パン、ケーキを売っている店が地元になかった」ことだといいます。自分たちで食べるために作った焼き菓子をご近所にお裾分けしたところ、これが大好評! 試しに地元の直売所で販売してみると、みごと1日で100個が完売しました。やがて周囲で「お店を開いて売って欲しい」という声が高まりだし、ついに開業を決意したのだそうです。

開業にあたって「里山でオープンさせるならインパクトを持たせたい」と考えたという一穂さん。そこで思いついたのが「豪華メニュー一本で勝負するイギリス式ティーサロン」でした。こうして2017年にオープンさせたのが現在のお店。およそ2100万円の開業資金は貯金でまかなったそうです。開業後、ネットや口コミで評判が広がり、現在は「お客様の6割がリピーター」なのだとか。

地域の方々の応援で生まれたお店ですから、塩浦さん一家は現在でも「ご近所とのお付き合い」を大事にしています。取材日にも「アップルパイ」をお裾分けして好評を博していました。

◆僧侶である息子・卓介さんが新たに始めた試みとは?

「ティーサロン経営」と「田舎暮らし」を満喫している塩浦さん一家ですが、実は一穂さんには心配事があるのだそうです。それは「息子の将来」について。僧侶ではあるがお寺には入る気がないという卓介さんの先行きを、一穂さんは案じておられました。

しかし、卓介さんもちゃんと策を講じていたのです。「ティーサロンを続けながら僧侶の身分を活かせること」として卓介さんが始めたのが「座禅会」。お客様からの要望で「会費2000円で精進料理付き」という座禅会をスタートさせたのです。今回は石原さんも座禅を組ませていただき、心身の鍛錬(たんれん)に励みました。

※サロン・ド・テ ○△□(まるさんかくしかく)
住所/千葉県匝瑳市小高335
TEL/080-1107-3428
営業時間/12:00~18:00
定休日/月曜・火曜
完全予約制。来店の3日前までにご予約ください。ご利用は「中学生以上の方」となります。

※塩浦さんの焼き菓子の取扱店「道の駅 みのりの郷(さと)東金 東金マルシェ」
住所/千葉県東金市田間1300-3
TEL/0475-53-3615
営業時間/9:00~18:00
定休日/年中無休(1月1日~3日を除く)
販売中の焼き菓子「フィナンシェ」「パルミエ」各500円(税込み)

※座禅会
参加費:2000円(税込み)
座禅体験20分を2回。精進料理付き。詳細はお店に直接お問い合わせください。

※匝瑳市移住の合わせ先「匝瑳市役所 企画課/まちづくり戦略室」
住所/千葉県匝瑳市八日市場ハ793番地2
TEL/0479-73-0081
開庁時間/8:30~17:15
閉庁日/土曜・日曜・祝日