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窪田忍。偉業を成し遂げた同期、大迫傑と設楽悠太を超えるために【福岡国際マラソン2018File】

16年ぶりとなるマラソン日本新記録を打ち立てた設楽悠太。そして、その記録を20秒以上も更新してみせた大迫傑。

同世代として大学駅伝でもスターだった2人が同時に花を咲かせた今年、その活躍の陰でふつふつと闘争心を燃やす男がいた。

©Get Sports

「あいつらにできるんだったら俺も絶対やってやる。同じ日本人ですし、同じ91年生まれですし、できないわけないだろっていう風に言い聞かせてました。こういう気持ちがなくなったら、たぶん競技続けてないだろうなって思いますね」

大学時代、同学年で設楽と大迫に負けず劣らずの活躍を見せていた駒沢大学のエース、窪田忍だ。

◆「自暴自棄になった」卒業後に待ち受けていた挫折

駒沢大学時代は1年生から全日本大学駅伝と箱根駅伝でいきなり区間賞を獲得する鮮烈なデビューを飾った窪田。

©Get Sports

その後も全日本大学駅伝でアンカーとして3連覇に貢献するなど一時代を築き上げ、卒業後の将来にも期待が寄せられていた。しかし、実業団に入って以降、暗く長いトンネルが続くこととなる。

「学生時代と同じように練習してて、負荷がかかったのかなと思いますね。社会人1年目2年目はマラソンやろうと思って、故障してを繰り返して、2年目の怪我が長引いて3年目全く走れなくてという感じで…。何やっても治らないので、自暴自棄になってる時期もありましたね」

度重なる足首の怪我で思うように走れない日々が続いた。

◆流れてきた同期の活躍を原動力に

そしてようやく復帰の目処が見えてきたそんな時、テレビで流れてきたのが同期の華々しい活躍だった。

「あんまり人の走りを見ることはしないんですけど、同期の強い選手が出てたから見てたっていうのもありますね。同年代なんで、嫌じゃないですか、負けるの」

同期には絶対に負けたくない―その思いが、窪田の走る原動力となった。

©Get Sports

そしてそれは練習にも反映されていた。怪我の原因にもなっていた長い距離の練習を減らし、弱点でもあったスピードを高めるために重ねていた200m走など短い距離のトレーニング。大迫の走りからヒントを得たものだった

「本人からはちょっと聞きづらいので聞かないですけど、でも見てたらやっぱりわかるじゃないですか。マラソンだからスピード練習やってないっていうわけではないと思います。僕が勝手に思ってるだけかもしれないですけど。僕もその辺やってみないとなって思ってやってみましたね」

大学時代、切磋琢磨し肩を並べていた同期を追い越すためにも、男は12月2日(日)の福岡国際マラソンに向け決意を新たにする。

「すごいなっていう思いはもちろんありますけど、だったら自分もそれぐらいの記録、あるいはそれ以上の記録を絶対出してやるという気持ちが常にありましたし、今もありますね。全体トップ、やるからには優勝狙って走っていきたいと思います」<制作:Get Sports>

※番組情報:『Get Sports』
毎週日曜日夜25時10分より放送中、テレビ朝日系(※一部地域を除く)

※番組情報:『福岡国際マラソン』
12月2日(日)12時00分より、テレビ朝日系列地上波にて放送