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佐野岳、実家の近くで殺人犯役に。撮影のため「いっそう引きこもった」理由

©テレビ朝日

2011年に若手俳優の登竜門である「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」(第24回)で応募者1万3228人の中からグランプリを受賞。2012年から芸能活動をはじめ、舞台『SAKURA』で俳優デビュー。

2013年、『仮面ライダー鎧武/ガイム』(テレビ朝日系)でテレビドラマ主演。アクションシーンも自らこなし、身体能力の高さを発揮。運動能力を競うテレビ番組の企画にも多数出演。『究極の男は誰だ!?最強スポーツ男子頂上決戦』(TBS系)では3大会で総合優勝を果たす。

一昨年からはドラマ『陸王』(TBS系)や映画『報復~かえし~』等、これまでの好青年のイメージを覆し、闇を抱える若者や殺人犯役にも挑戦している佐野さんにインタビュー。

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◆「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」でグランプリ受賞!

中学・高校はサッカー部に所属し、中学時代は愛知県代表に選ばれるほどだったが、小さい頃から目立つことが大好きだった佐野さんは、いつしか芸能界に入りたいと思うようになったという。

-ご両親にはいつお話されたんですか?-

「高校のときに親に相談したんですけど、反対されました。父親からは、『お前どれだけ一握りの人しかなれないと思ってるんだ? なれるわけないだろう』って反対されました。学校の先生からも普通に職員室で大笑いされました。『お前どうするの?』って進路を聞かれたので、『将来的にテレビに出たいんですよね』って言ったらもう大笑い」

周囲の反対にはあったが、それでも芸能界に憧れる佐野さんは高校3年生のとき、若手俳優の登竜門「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」に応募する。

-「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」に応募されてからはどうだったんですか-

「最初は『受かったらいいなあ』っていう程度でした。僕は愛知県出身で芸能界に詳しい友達もいなければ、周りにそういうことをやっている人もいなかったので、『まぁ、どうせグランプリは決まってるんだろうなぁ』って思っていました」

-それがグランプリを受賞されて-

「『ガチなんだ』ってビックリしました。『だって僕が取れたんだから出来レースじゃないぞ』って(笑)」

-ご自身ではグランプリになるとは考えてなかったんですか-

「そうですね。いくつか賞があったんですけど、最後まで名前を呼ばれなかったので『あぁ、これはないなぁ』って思っていました」

-1万3228人の中からグランプリに選ばれたわけですが、決まった瞬間はどうでした?-

「驚きしかなかったです(笑)。JUNONのコンテストはオーディションサイトがあって、オーディションの間、そこに自分のブログが書けるんです。応募者の中からどんどん絞られていくんですけれども、その間に応援してくれる方がついている状態なんです。それでグランプリを取ったときに『おめでとう』というコメントが殺到したのを見て初めて実感がわいてきました」

※佐野岳プロフィール
1992年4月3日生まれ。愛知県一宮市出身。2012年2月に舞台『SAKURA』で俳優デビュー。2013年、映画「『また、必ず会おう』と誰もが言った。」で映画初出演・初主演。

『仮面ライダー鎧武/ガイム』(テレビ朝日系)でテレビドラマ初主演。『仮面ライダー鎧武/ガイム』ではアクションシーンも自らこなし、仮面ライダーシリーズ歴代主演俳優で最も身体能力が高いと称されている。ドラマ『陸王』(TBS系)、『健康で文化的な最低限度の生活』(フジテレビ系)、映画『報復~かえし~』(2017年)等、テレビ、映画、舞台に多数出演。

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◆舞台で芸能界デビュー、そして『仮面ライダー鎧武/ガイム』に主演

-グランプリを受賞してからデビューまでは?-

「早かったです。事務所を決めるのも早かったです。とにかく芸能の仕事を早くしたかったんです」

-デビュー後は映画に初出演初主演、テレビも『仮面ライダー鎧武/ガイム』で初主演。すごいですね-

「本当にスピーディーにトントン拍子というか、『あぁ、こんな風になっていくんだ』っていう感じでした」

-初めての映画が主演だってなったときにどうでした?-

「右も左もわからない状態でしたので、とにかく台本を読みこもうと思いました。でも、こうしよう、ああしようというところまでは無かったですね」

-演技は割とスムーズにできたんですか-

「最初の頃は、何もわからない状態だったので、なんとなく自分のイメージで、臆することなくできちゃっていた気がします。そういった意味では結構自由にやれていたのかなと思います。もちろん出来は別にしてですが」

-出来上がった作品をご覧になったときはどうでした-

「とにかくずっと自分が写っていて感動しました(笑)。でも最初がそれだったので、それが当たり前なんだと勘違いしてしまって…。デビューして2、3年は、勘違いしたまま、『俺、やれてるじゃん』ていう感じだったんですけど、色々な役を演じているうちに、だんだん『何か違うぞ。この芝居で良いのだろうか?違うかもしれない』と思うようになって」

-いつ頃からですか-

「『仮面ライダー鎧武/ガイム』が終わったときぐらいですね。もっと違う演じ方があるのではないかと思うようになって、自分の芝居や表現方法、心情表現などについてしっかり考え始めたのは。

それで、事務所が頻繁に出演している劇団というか舞台があるんですけど、その演出家の方に、役といかに向き合うか、表現方法などを相談したりとか、芝居面では結構そういったところで学びました。後は現場で実践しながらです」

芝居も学び、演じる役柄もそれまでの「スポーツ万能の好青年」というイメージの固定化から脱却すべく、新たなチャレンジを始める。ドラマ『陸王』では屈折した思いを抱えるランナー、『健康で文化的な最低限度の生活』では父親のDVに苦しむ若者、映画『報復~かえし~』(1&2)では好意を抱いていた女子高生をレイプして殺してしまい苦悩する主人公を体当たりで演じている。

-ここのところ、個性的な役、癖のある役が多くなりましたね-

「そうですね。そういう役が増えてきたのはうれしいことです。やっていて面白いし、役者冥利に尽きるというか、自分としてもわくわく楽しみながらやらせていただいています」

-父親のDVに苦しむ若者や殺人犯など、スポーツ万能の好青年というイメージを覆すような役に挑戦されて-

「そうですね。どの役も全力でやっています。闇を抱えた癖のある役はかなり大変ですけど、その分達成感も大きいです。

自分は何かしてないと不安になるので、仕事に対しても準備する段階から、『こういう風にこの仕事に対していろいろ準備したから大丈夫』と思いこみたくて、難しい役とか突飛な役ほどやりがいがあります。逆に自分に近い役のほうが、普段の自分が全部出ちゃうので、怖いなっていう感じがします」

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◆実家のすぐ近くで殺人犯役に挑戦

主演映画『報復~かえし』(2017年)では殺人犯役に挑戦した佐野さん。壁にぶつかった作品でもあり、転機になったという。

※映画『報復~かえし~』
聖次(津田寛治)は10数年前、当時高校生だったひとり娘を殺され、事件のショックで妻も命を絶ってしまった。数年後、娘を殺害した浩史(佐野岳)がすでに出所していることを知り、彼を付け回すようになるが、ちょうどそのころ、残虐な事件が発生する…。

-役作りが大変だったのでは?-

「ずっとアプローチの段階から、『人を殺したことなんてないし、どうしよう』って色々考えました。でも、基本的にそれぐらいから、こういうことをやってみようとか、実験的な試みをしてみたりするようになりました。

例えば裁判所に行ったりとか、撮影以外は、ホテルのカーテンを全部閉めて真っ暗な中で過ごしてみたり、現場での人との距離感とかを役によって変えていこうって。そのとき意識的にやってみました。

すごくしんどかったですけど、終わった後のすごい達成感というか、不思議な気持ちになりましたね。そして、それから芝居ってどうあるべきなのかなとか、どういう準備をしたらいいのかなとか、そういうことをより一層考えるようになりました」

-撮影はいつ頃だったんですか?-

「2年位前です。しかもあの作品は、僕の地元で撮ったんです。たまたまですけど。撮影現場から実家も近いし、僕にとって一宮はすごく幸せな場所なので、そこで殺人犯の役をやるというのは、とても複雑な気分でした。『外に出てたらダメだ、幸せな気持ちになっちゃう』と思って、いっそう引きこもりましたね。撮影現場から家までは歩いて行けるところだったりするので(笑)」

-でも、あの役によく挑戦されましたね-

「これまでのイメージばかりでも面白くないなぁと思うし、いい意味でぶち破って行かなきゃいけないなぁと思って。自分としては、あの役をやったことによって、周りの人たちが僕を見る目も少しは変わったかな、イメージも若干変わったのかなあって思ったんですけど、でもそんなことなかったりとか(笑)」

-見た人はだいぶ変わるんじゃないですか-

「知ってくれていたりとか、気にかけてくださる方は多分そういう風に感じてくれると思うんですけど、世間一般的なイメージというのは、もっと大きなものがなければ変わらないんだろうなぁって思います。

だから、どんどん闇を抱えた役とか、変わった役に挑戦していきたいですね。『ああ、こんな役をやるんだ』とか、さらには『佐野がこういう役をやっているところを見たいなぁ』とか思ってもらいたいです」

目ヂカラの強さが印象的。真摯に芝居に取り組む姿勢が清々しい。次回後編では、『究極の男は誰だ!?最強スポーツ男子頂上決戦』、主演映画『ふたつの昨日と僕の未来』(12月22日公開)の撮影裏話、ストレス解消方法等を紹介。(津島令子)

メイク:富永智子
スタイリスト:菊池陽之介

(C)2018「ふたつの昨日と僕の未来」製作委員会

※映画『ふたつの昨日と僕の未来』
12月22日(土)よりシネマート新宿ほか全国順次ロードショー。
監督:大森研一 出演:佐野岳 相楽樹 菅野莉央 久保田悠来 神保悟志
主題歌:水樹奈々『サーチライト』(キングレコード)

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