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劇団EXILE・青柳翔が中国語で「愛してる」を連呼した訳は?撮影裏話を語る!

「劇団EXILE」の中心メンバーとして映画、テレビ、舞台で活躍し、歌手としても注目を集めている青柳翔。映画『今日、恋をはじめます』(12年)で第22回日本映画批評家大賞新人賞を受賞。『渾身 KON-SHIN』(13年)、『サンゴレンジャー』(13年)、『たたら侍』(17年)と主演映画も続いている。

◆青柳翔、まわし姿が話題に!

-隠岐諸島で行われる「隠岐古典相撲」を題材にした『渾身 KON-SHIN』(13年)がすごく印象的でした。まわし姿も凛々しくて-

「ありがとうございます。とりあえず相撲の稽古をすることでしか何もわからなかったので、とても良い経験をさせてもらいました」

-稽古がすごかったらしいですね-

「また割りとかすり足とか、撮影が始まる前から撮影中もずっと毎日稽古時間をもらってました。現地の人と一緒にお酒を飲んだり、一緒に稽古をしたりして、すごく応援してくれていたので、思い出が残っています」

-何ヵ月も前から行って、取り組んでいた姿勢が現地の人たちにも伝わったんでしょうね-

「本当にお酒が大好きで、相撲好きな人たちなので、純粋に後ろで応援してくれていました。すごく助けられてできた映画だなって思いました」

-主演ということでプレッシャーは?-

「ありましたけど、当時はそういうことに意識はいってなかったかもしれないです。ただ、頑張らなきゃ、いい相撲取らなきゃということだけで必死だったと思います。

スタッフさんにそんなに気も使えなかったですし、現場がどうすればいい雰囲気になるのか考える余裕もありませんでした。無我夢中でやっていました。何もわからなかったです。今もそうですが…」

-今年は同じ錦織良成監督と再タッグを組んだ主演映画『たたら侍』もありました-

「監督とは2回目だったので、色々と意見も言いやすかったですし、スタッフさんもほとんど前作と一緒だったので、心強かったですね」

-監督とは主にどんなことを?-

「言葉とか方言について話すことが多かったです。わりと標準語で描かれていたので」

-主人公の伍介は本当に純粋な青年でした。少しは人を疑おうよというくらい純粋でしたね-

「そこまで引っかき回すかって…。(笑)あれは試行錯誤というか、監督とかなり話し合いながら演じていました」

-セットもすごくて-

「本当にすごかったですね。小道具、オープンセット、着物から汚れなどもすべてにこだわって作って下さっていたので、本当にありがたかったです」

-「モントリオール世界映画祭」でも上映されて最優秀芸術賞を受賞しました。いかがでした?-

「僕は1泊だけできましたが、直己さんは1泊もできないほどの強行だったんですけど、映画祭の雰囲気は満喫できました」

-ハードなスケジュールですね。現地の皆さんの反応は?-

「景色がきれい、映像がきれい、という意見がものすごく多かったですね」

-青柳さんが演じた主人公・伍介に関しては-

「『本当にヘタレで、村をメチャメチャにしてしまったのは伍介だよね』とか『難しそうな役だったね』って言われました(笑)」

-純粋に良くしたいと思ってやっていることが裏目に出るというか…-

「そうですね。やることなすことが裏目に」

-同じ事務所の方々も出演していましたね-

「エグゼクティヴ・プロデューサーのHIROさんをはじめ、本当にたくさんの方々に助けてもらいました。

AKIRAさんとは舞台も前にご一緒させてもらったこともありますし、直己さんも違う舞台や食事でご一緒させてもらったりという機会が本当に多かったので、コミュニケーションが取りやすくて良かったです。

結構大変な現場で台本も決定稿がきてなくて、撮影準備稿っていう謎の準備稿で試行錯誤しながら芝居をやっていたので」

※映画『たたら侍』→1000年錆びないといわれる秘伝の製鉄技術「たたら吹き」を受け継ぐ使命を背負いながらも、「強くなって村を守りたい」という思いから侍になろうとする青年・伍介(青柳翔)がさまざまな葛藤を経て、真の武士へと成長していく姿を描く。

©2017 LiVEMAX FILM / HIGH BROW CINEMA

◆言葉が通じなくても「愛してる」

-主役を経験した後で今回の映画『MR.LONG/ミスター・ロン』のような作品があったりすると、ご自身の中で何か変化はありますか-

「そうですね。自分がどういう役割じゃなきゃいけないのかっていうのは、前よりは多少わかるようになったかもしれないです。今回の賢次役だったら、監督もおっしゃってくれたんですけど、本当にバカで、誰もが『こいつはバカだな』って思うぐらいリリーのことを愛している。中国語で愛してるという「ウォーアイニー」という言葉ひとつしか知らないから、もうそれを連呼しろ連呼みたいな…。

音声は使わないかもしれないからみたいなことを言っていただき、何かそういうSABU監督の気さくなところに助けられたところはあると思います」

-リリーと愛し合うようになって変化していくさまが印象的でした。それだけにその後の展開が衝撃的ですね-

「そうですね。台本を最初に読んだときから『えっ、マジで?』って思って、これは絶対にやりたいと思った作品でした。やっぱりあのシーンは映画館で見ていても衝撃的というか、グサッときましたね」

-SABU監督と初めて組んでいかがでした?-

「絵コンテをすごく丁寧(ていねい)に描いて下さって、その絵コンテ通りにやってみて、ちょっと大げさにすると、『ちょっと今、肩に力が入ったね』て、そういうことを普通に言ってくれるので、すごく助けられました」

ご本人がもともと役者というのもあるのかもしれないですね。主役のチャン・チェンさんとは何か話されました?-

「僕は喋れないんですけど、チャン・チェンさんの奥さんが日本語の通訳などしているようで、コミュニケーションを取れるぐらいはできるらしくて。現場でも、ナイフの持ち方とか、ナイフの渡し方について、『危ないから持ち方をもうちょっと変えたほうが良い』とか言ってくれました」

-リリー役のイレブン・ヤオさんとはどうでした?-

「言葉が通じなかったので…。でも、賢次とリリーも言葉が通じないながらも、探り探りで、『今何て言ったの?』って言葉をたどって、どんどん近づいていく役だったので、その点に関しては、言葉が通じないほうがリアルで芝居的には良かったんじゃないかなと思っています」

-一番印象に残っていることは?-

「草のなかをかきわけて走るシーンは印象に残っています。印象に残っているというか、カメラマンさんとの協力プレーだったので…。(笑)

僕の前に何回も走っていて、カメラマンさんが死にそうになっている中での『頑張りましょう』みたいな感じだったので、すごく印象に残っています」

-それが臨場感となって出ているのかもしれないですね-

「そうだとうれしいです」

◆青柳翔は食べ方にこだわる男?

-現在、放映中のドラマ『明日の約束』で演じている記者・小嶋は、個性的なキャラですが-

「『こんな記者さんいるのかな?』と思ったんですけど、監督から『俺の知り合いにそういう奴がいたから、サングラスを付けて欲しい』と言われたんです。

あとは脚本家さんが、僕の演じている小嶋を通じて、世の中に伝えたいことを台詞(せりふ)にしているような気がしているので、それを伝えられるように頑張っています。これからまた面白くなってきますよ」

-ドラマ『目玉焼きの黄身 いつつぶす?』では食べ方にこだわる主人公を演じていました-

「自分とは別の食べ方をしている人が隣にいたら怒っちゃうくらい、ものすごくこだわっていましたね(笑)」

-劇中では黄身を崩さないようにきれいに残していましたが、実生活では?-

「ベーコンエッグが好きなんですけど、普通に黄身をつぶして、早々に付け合わせをつけたりしてご飯を食べます」

-ご自身ではお料理は?-

「料理はしないですね。外食かデリバリーですね」

-映画、テレビ、ライブとハードスケジュールが続きますね-

「1本に集中してやれる環境のほうが、良いお芝居ができるのかなって思ったりしたことはありますけど、今はとにかく頑張るしかないと思っています」

-今、一番の楽しみは何ですか-

「家に帰って晩酌することですかね。(笑)ビールや焼酎を飲んでいます」

目の前のことに真面目に向き合う姿に、『たたら侍』で青柳が演じた伍介が重なる。16日(土)に公開される映画『MR.LONG/ミスター・ロン』のキャンペーン、ライブ、映画の撮影…ハードスケジュールが続く青柳。ソフトでセクシーな歌声も魅力。何事にも誠実に取り組む姿勢が気持ち良い。(津島令子)

ヘアメイク:鵜飼雄輔
スタイリスト:佐藤修一

©2017 LiVEMAX FILM / HIGH BROW CINEMA

※『MR.LONG/ミスター・ロン』→請け負った暗殺に失敗し、北関東の田舎町で身を潜めていた殺し屋ロン(チャン・チェン)は、台湾人のワケありの女性リリーと幼い息子に出会う。やがて世話好きの住民たちのおかげで出した屋台が評判になるが、彼を追うヤクザの手が迫り…。
青柳さんはリリーのかつての恋人でマフィアへの復讐を誓う賢次役で出演。
12月16日(土)より新宿武蔵野館ほか全国順次公開。

『Snow!』Sony Music Associated Recordsより発売中

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