キティちゃん50周年…平成を彩った懐かしのデザインをプレイバック!そして再ブーム到来のワケとは
「平成」をさまざまな切り口で振り返るオリジナル企画。
ここでは、今年50周年を迎えたハローキティの平成を彩った懐かしいデザインを振り返るとともに、再ブーム到来のワケを紐解いていく。
サンリオが1974年に発表して以降、長らく世界中で愛されているハローキティ、通称キティちゃん。
そんなキティちゃんは、実は時代やトレンドに合わせてそのデザインが変化している。
これらのキティちゃんの画像4枚は、どの時代のものかわかるだろうか?
③は1974年に発表された初代デザイン。
その翌年の1975年には記念すべき第1号商品、ビニール製のがま口「プチパース」が発売された。
このデザインのグッズを子どものころに持っていた、という方も多いのではないだろうか?
そして、思わず「懐かしい~」との声が出てしまうのが、②の“カオシリーズ”(1995年)。耳に花をつけたキティちゃんと千鳥格子柄が印象的なデザインだ。
このとき、キティちゃんにとって大きなターニングポイントが訪れた。「コギャル」文化が流行していた当時、若い女性、とくに10代の女子高校生を中心に“キティブーム”が巻き起こったのだ。
1996年にはキティちゃんがハイビスカスをつけた“パールシリーズ”も発表され、ブームの火付け役となった。
さらに、コギャルたちの憧れの的だった華原朋美をはじめ、小泉今日子や神田うのら芸能人がキティちゃんのファンであることを公言したことも追い風に。
1990年代後半には持ち物をすべてキティちゃんのグッズで揃える“キティラー”という言葉が生まれ、子ども向けキャラクターだったキティちゃんが大人にブレイクしていった。
「平成の懐かしい象徴」と、今でも多くの人々に親しまれている“カオシリーズ”。昨年は令和版にアレンジされたグッズが登場するなど、“平成レトロ”なデザインとして人気が再燃している。
また、2000年代に入るとコミック風の背景デザインがあしらわれた“トマトシリーズ”(画像④)が登場した。
このころには、キティちゃんはポップカルチャーのアイコンとして広く認知されるようになり、レディー・ガガなど海外セレブがきっかけで世界的ブームに!
そして、ファッションブランドや著名人とのコラボレーションが増加。大人を含む幅広い世代に愛されるキャラクターとして世界中で親しまれるようになった。
このように平成時代の象徴的なキャラクターとして、多くの人々に愛されてきたキティちゃん。
一方、Z世代やミレニアル世代を中心に、90年代や2000年代のレトロカルチャーが注目される今、そのブームが再燃している。キティちゃんのキュートなデザインと独特のスタイルがノスタルジアを呼び起こし、人気を集めるように。
さらに、昨今の「Y2Kファッション」人気もキティちゃんブーム再来の後押しとなっている。
Y2Kファッションは明るくポップでカラフルなデザインや、テクノロジーに対する楽観的なアプローチが特徴。キティちゃんのかわいらしさやカラフルなイメージは、Y2Kファッションと相性が良く、このトレンドの中で再び注目を浴びている。
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このほかにも、平成時代には“日焼けキティ”や“ナースキティ”など印象的なデザインが多数登場した。
誕生から50年を迎え、ますます人気が高まっているキティちゃん。これを機に、キティちゃんの懐かしのデザインに触れてみては?