テレ朝POST

次のエンタメを先回りするメディア
未来をここからプロジェクト
menu

白洲迅、幅広い役柄で多くの作品に出演!高校生役からDV夫、冷凍された遺体にも…「ああいう役柄は楽しい」

2018年から2023年の第9シリーズまで、『刑事7人』(テレビ朝日系)で東山紀之さん演じる主人公・天樹悠刑事をはじめ、専従捜査班の先輩たちに時にはいじられながらも成長していく野々村拓海刑事役を演じ、端正なルックスと存在感で注目を集めた白洲迅さん。

映画『10万分の1』(三木康一郎監督)、『Life 線上の僕ら』(楽天TV)、『どうせもう逃げられない』(MBS毎日放送)、『私の夫は冷凍庫に眠っている』(テレビ東京系)に出演。

2024年5月7日(火)~26日(日)まで彩の国さいたま芸術劇場大ホールで上演される舞台『ハムレット』(演出・吉田鋼太郎)に出演することに。

 

◆純愛ボーイズラブ作品に主演

2020年、白洲さんは映画『10万分の1』に出演。この映画は、10万分の1の確率で発症するといわれる難病「ALS(筋萎縮性側索硬化症)」と闘いながらも手を取り合って力強く生きようとする高校生カップル、桐谷蓮(白濱亜嵐)と桜木莉乃(平祐奈)の姿を描いたもの。白洲さんは、蓮の親友・比名瀬祥役を演じた。

――『10万分の1』では高校生の役ですが、いかがでした?

「あれは(白濱)亜嵐がいてくれて良かったなって(笑)。僕より一つ下ですけど、ほとんど変わらないので。もし、周りがみんな本物の高校生だとつらいけど、リアル高校生はほとんどいなかったかな。女子2人は若かったので、ちょっと僕らは危うかったですけど」

――とても爽やかでしっかりしていて、頼りになる存在でしたね。冒頭の剣道のシーンも印象的でした。

「ありがとうございます。剣道のシーンは亜嵐と頑張りました。良かったです」

同年、白洲さんは『Life 線上の僕ら』に主演。このドラマは、高校時代に下校途中の一人遊び「白線ゲーム」で偶然出会った男子高校生ふたり、生真面目な晃(白洲迅)と無邪気な夕希(楽駆)が同性への愛に戸惑いながらもお互いに惹かれ合っていく様を描いたもの。

全4話のドラマ版ではカットされたシーンを加えた『Life 線上の僕ら ディレクターズカット版』(二宮崇監督)として劇場公開もされた。

――2020年には『Life 線上の僕ら』が映画にもなりました。お話が来たときはどう思われました?

「ボーイズラブの作品は初めてでしたが、友だちにもそういう人はいましたし、そこに対して何か特別な思いはないにしても、自分が演じるとなったときに、ちょっと身構える部分はもちろんありました。

でも、あの作品に関しては、ボーイズラブにフォーカスというよりかは、人を好きになることの大切さを描いた純愛物語だなって思いました。

僕が演じた晃は、同性愛というところに戸惑い、苦悩はするし、1回結婚してしまったり…いろんな間違いを犯す役どころではありましたけど」

――母親からあまりにも「普通に、普通に」と言われていたので、「普通って何だろう?」と思いつつ、前から自分に好意を持っていた後輩女性と結婚してしまう。

「そうです。だから、とても苦しい役ではありました。ひたすら苦悩していく役どころでもあったし。たくさん間違いを犯して人を傷つけて、それでも自分の正直な気持ちはごまかしきれなくて…という感じでしたね。

あれは、相手役が楽駆で本当に良かったなって思いました。初めて会ったのは確か読み合わせだったのですが、そこで『初めまして』ってあいさつをして、流れで一緒にカフェでも行こうかってなったんです。

それで、気づいたら5時間ぐらい話し込んでいました。別にその作品のことを話していたわけではなく、他愛もない話をしていたんですけど。いまだに連絡を取り合って一緒に風呂に行ったり、ラーメンを食べに行ったりしています。

年は四つくらい楽駆が下なんですけど、本当に人としてしっかりしていてすばらしい役者さんだなって思います」

――全4話のドラマとして撮影していた作品を編集し直したディレクターズカット版が映画にもなると聞いたときは?

「映画になるからとか、ドラマだからという意識はなかったですけど、映画館で上映されたのはありがたかったです。作品的にもすごく良かったですし、それだけ繊細な題材でもあったので。繊細なラブストーリーとして、やっぱり大画面で見てもらったほうが伝わるものはあると思ったので、本当にありがたいお話でしたね」

――ボーイズラブの作品のなかでも見やすいステキな作品だなと思いました。

「ありがとうございます。現場に入るまで、実際にどういう感情になるのか、どういうところまで持っていけるのかわからなかったのですが、楽駆と一緒に作っていくことができて本当に良かったと思います」

 

◆冷凍庫の中の遺体に

連続ドラマの主演をはじめ、出演作品も多く演じる役柄の幅も広い白洲さん。

2021年には『私の夫は冷凍庫に眠っている』(テレビ東京系)でDV男・亮と、亮の双子の弟・奏の二役を演じた。主人公の夏奈(本仮屋ユイカ)は結婚式を控えているが、婚約者・亮のDVに耐え兼ねて彼を殺してしまう。夏奈は亮の遺体を物置の冷凍庫に入れておくが、翌朝何事もなかったように亮(奏)が蘇って…という展開。

「双子だけど性格がまったく違うという設定だったので、あのような設定はやっぱり楽しいですね。狂気というか、ああいう役柄は楽しいですし、あの作品に関しては、監督の御法川(修)さんがすごく役者ファーストで。でも、譲れないところは譲らない。世界観をとても大事にする方だったんです。

僕らが住んでいるお家がとても印象的だったと思いますが、本当にお住まいになられている方のお家をお借りして撮影していたんです。骨董商をやっている方のお家で、そのまま全部お貸しいただいて。だからこそ、ああいう雰囲気を作ることができたんだと思います」

――とてもステキな雰囲気の洋館でしたね。

「はい。ライティングにもすごくこだわっていて、音楽も含めですけど、とても印象に残っている作品です。千葉とかで撮影させてもらっていたのですが、結構みんなで泊まり込みでやらせてもらったので、地方ロケみたいな感じですごく気持ちを没入して作ることができた作品でした」

――DVのシーンもありましたね。

「そうですね。(本仮屋)ユイカさんが体当たりで、すごく役にのめり込む方だったからこそ、生半可な気持ちじゃ相対することができなかったし、一緒に寄り添うこともできなかったので、全力を出すしかなかったという、その結果でしたね」

――迫力ありましたね。白洲さんは二役で殺されて冷凍遺体にもなって。

「あれは大変でした。撮影したのは真冬だったんですけど、死体のときは基本的に裸だったので。しかも最近の若い子にはわからないかもしれないですけど、駄菓子屋さんにあるようなアイスクリームの冷凍庫に本当に入ったんですよ。さすがに電源はオフにしていましたけど(笑)」

――電源を切っていても冷たそうですね。

「それが逆にあの中はあったかかったんですよ(笑)。入ったときは冷たいけど、狭いから自分の体温で温まるんです。とても印象に残る作品でしたね」

――とても美しい死体で印象的でした。

「ありがとうございます。特殊メイクは結構時間がかかりました(笑)」

同年、白洲さんは過去のトラウマから恋に本気になれない青年・向坂拓己(白洲迅)と、不器用だがまっすぐな純真女子・野田蔵なほ(横田真悠)が織りなす恋を描いたドラマ『どうせもう逃げられない』にも主演。

――向坂のキャラクターは演じられていかがでした?

「ピュアなんだけど、すごく不器用な生き方しかできないんだなあって。過去のトラウマが関係しているのですが、それにしても不器用な男だなと思いました。でも、そんな拓己のような面倒臭い男をピュアだけど芯の強いなほが立ち直らせていく。その変化を大切に演じました」

連続ドラマに立て続けに出演している白洲さん。2022年には、『個人差あります』(東海テレビ・フジテレビ系)に主演(夏菜、新川優愛とトリプル主演)。ある日、突然外見が女性に変化した夫という難役に挑んだ。

次回はその撮影エピソード、映画『向田理髪店』(森岡利行監督)、2024年5月7日(火)に幕を開ける舞台『ハムレット』も紹介。(津島令子)

ヘアメイク:持田洋輔
スタイリスト:Ryo Matsuda
衣装:ブルゾン・シャツ(メゾン キツネ)、パンツ(アバハウス)、靴(アルフレッド・バニスター)

※彩の国さいたま芸術劇場開館30周年記念
彩の国シェイクスピア・シリーズ2nd Vol.1『ハムレット』
2024年5月7日(火)~26日(日)
演出・上演台本:吉田鋼太郎
出演:柿澤勇人 北香那 白洲迅 渡部豪太 豊田裕大 正名僕蔵 高橋ひとみ 吉田鋼太郎ほか

故・蜷川幸雄からシェイクスピア・シリーズのバトンを引き継いだ吉田鋼太郎が、ついに新たなシリーズを始動。記念すべき第一作に選んだのは、シェイクスピア悲劇の決定版『ハムレット』。父であるデンマーク国王が急死し、叔父・クローディアス(吉田鋼太郎)が母・ガートルード(高橋ひとみ)と結婚。クローディアス新国王になったことを受け、苦悩するハムレット(柿澤勇人)。父の亡霊と対面したハムレットは、クローディアスが父を毒殺したのだと知り、復讐を企てる…。

はてブ
LINE

トピックスTOPICS

おすすめ記事RECOMMEND