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あさぎーにょ、プロジェクションマッピングアワード審査で得た“刺激”「本当にやってよかったです」

11月13日(土)にビッグサイトで開催され、オンラインにて延べ約22万人 が視聴した「東京国際プロジェクションマッピングアワードVol.6」。Vol.5に続き、オンライン開催となった本アワードにおいて、最優秀賞が大阪芸術大学、優秀賞が日本デザイナー学院、京都精華大学、審査員特別賞が東京コミュニケーションアート専門学校となった。

今回、テレ朝POSTでは、アワードの審査員を務めたアーティスト・あさぎーにょにインタビューを実施。YouTuberやクリエイティブアーティストなど、多彩な顔を持つあさぎーにょには、クリエイターとしてのマインドやこれからを担う人へのメッセージなど、多岐に渡り語ってもらった。

――『東京国際プロジェクションマッピングアワードVol.6』において、あさぎーにょさんは審査員を務められました。いかがでしたか?

これまで審査員を務めるような機会がなく初めてのことだったので、すごくドキドキでした。審査については、「印象に残ったかどうか」が最終的な決め手になったと思っています。
作品を見終わって思い出した時にシーンが頭に浮かぶかどうかをポイントとして、受賞作品を決めさせてもらいました。

――あさぎーにょさんがプレゼンターとなった審査員特別賞。受賞された、東京コミュニケーションアート専門学校「ただの田中。」(田中美咲妃さん)は、チームではなくおひとりでやられていましたよね。受賞のポイントはどこでしたか?

プロジェクションマッピングの美しさはもちろんですが、田中さんの思いみたいなものをすごく感じたことも要因にあります。田中さんが(発表時に)ひとりでプロジェクションマッピングを見ている姿は、「ああ、かっこいい!」と、ぐっとくるものがありました。チームだと様々な意見交換があるけど、ひとりでやっていると、ジャッジするのも自分だけじゃないですか。「これでいこう」という決断は難しくもあるのはわかるので、その思いを感じました。

――あさぎーにょさん自身も、おひとりで活動をはじめられましたよね。ですから気持ちがよくわかるんですね。

そうですね…! 現在の肩書としては、YouTuber、SNSのインフルエンサー、アートディレクター、アパレルブランド『poppy』のデザイナー、アーティストと、いろいろなことにチャレンジさせていただいています。自分の世界観を一貫して、どのジャンルにも広げていきたいという思いでやっているんです。

――最初はYouTubeからはじめられていますが、いつ頃から広げていったんですか?

YouTubeをはじめたのが5年ぐらい前なんですが、ファンの皆さんとコミュニケーションするなかで、「こういうのがあったらいいよね」とか、逆に「あさぎーにょってこうだよね」、「へんてこだよね」、「ポップだよね」と言ってもらっていたんです。それから、「あ、自分の個性は“へんてこポップ”なんだ」と気づいたので、自分の個性を“へんてこポップ”と名付けました。

発信していくなかで、自分の世界観や表現したいことをどんどん見つけていったので、それに伴い広がっていった感じです。今でも、新しいこと、好きなこと、やりたいことがどんどん出てきています。

――コミュニケーション以外で言うと、アイデアはどこから生まれるんですか? ひとりの時間からも生まれますか?

お風呂で思い浮かぶことは、めっちゃ多いです。あと、ときどきビジネスホテルにこもったりもします。お風呂やホテルはものがすごく少ないから、なんだか空っぽの中にいる感じでアイデアが浮かびやすいのかな、と自分では分析しています。

ほかにも車の中とか、何もものがなくて集中が分散しない場所に、ときどき行くことにしています。集中できると、ワクワクいっぱい、いろいろなことを考えられるんですよね。

――作品を拝見していると、ご自身をさらけ出すことに重きを置いているようにも思えます。意識していますか?

さらけ出すところに重きを置いているわけではないんですけど、「素直でいよう」というところはあります。例えば、「なんか恥ずかしいな、こんなクオリティじゃ出せないな…」というところを、「いや、出そう!」と思えるところは、私のひとつの長所なのかもとは最近思っていて。

作品は時間をかければかけるほど、どんどん出しづらくなってしまうんです。私の場合は、作品のクオリティを頑張って上げるよりも、ファンの人とのコミュニケーションが一番なので、「よし、もう出そう!」となるんですよね。

――とくに人気になればなるほど、素直でいたり、さらけ出すことが難しくなっていくようにも思います。それでもできる秘訣は何でしょうか?

そうですね…。私も、ときどき元気が出ないときがあって、何かと比べてしまったり、周りを気にしたりしてしまうこともあります。そういうときこそ、自分の世界観を信じたり、自分にしか表現できないことがあると、もう1回見つめ直して信じるようにすると、何かにおびえたり、周りを気にしなくなれるとは思います。

――ご自身の世界観を見つめ直すときとは…作品をあらためて見返したりするんですか?

いえ、見返すことはあまりしません。…どちらかというと、褒めてもらいます(笑)。素直にチームのメンバーに「褒めて」と言ったり、最近はファンの方に応援の動画を募集してパワーをもらったりしました。
いつもはどういうふうに楽しんでもらえているか、コメントをもらっているんですけど、さらにパワーが欲しいときはそうやって活力にしています。

――双方向コミュニケーションとして、素敵な居心地のいい空間になっているんですね。

本当にそうですね。もうSNSがない世界は考えられません。たぶんSNSをやっているからワクワクがどんどん広がっていったり、人に伝染していったりして、自分ひとりではできなかったことができるようになったりしているんだろうな、と思うんです。

――その姿勢に憧れて、「あさぎーにょさんみたいになりたい、どうすればいいですか?」という質問も寄せられませんか?

よくいただく相談ごとは「やりたいことがないんです」、「夢がないんです」とか、「あさぎーにょちゃんみたいにワクワクしたい」ということです。私はいつも、すっごく小さなことでいいと思っているんです。

「夢」というと、すごく壮大で職業のイメージに直結すると思いますが、そうではなくて、自分の好きなこと、「これを食べるのが好き」とか「この場所に行くのが好き」とか、小さいところからワクワクを追及していったらいいんじゃないかなと。

小さな目標ができて達成していくにつれて、夢に変わっていくんじゃないかなと思います。最初から大きな夢を見つけるよりも、とにかく前に進むことが夢への近道な気がしています。

――ちなみに「これだけは絶対カメラの前に出さない」と決めていることはありますか?

恋愛のことはシェアしません。「今、付き合ってます」とか「付き合ってません」とかは言わないようにしています。言っていたらきりがないのもありますし、ファンのみんなもそんなに興味がないというか…(笑)。誰からも聞かれないので言いません(笑)。

――普段やっているルーティンはありますか?

韓ドラを必ず1日1話みます! 寝る前に、お風呂に入って、歯磨きをするときにみるんです。無になれるんですよね。ぼーっと、何も考えずにみられる時間が幸せです。

◆これからはつくる“過程”にも価値を出せる

――コンテンツ作りや、モノ作り、さらには「体験」をつくること、何かをクリエイトすることの「これから」について、どのように変化していくと思いますか?

昔よりもプロセスに価値を感じてもらえるというのが変化かなと思っています。完成した作品だけでなく、どういう過程でやっているのかを発信できるところは、すごく強みになると思うんです。

過程を見てもらうことでみんなとのコミュニケーションが生まれ、更に楽しくいろいろな事に挑戦させてもらえています。ファンのみんなも、より思い入れを強く持って応援してくれます。

どんどん、いろいろな媒体や新しいプラットフォームができていくと思うので、プロセスの見せ方もこの先たくさん増えていくんだろうな、とすごく感じます。

――皆さんから届くリアクションによって気付きがあり、作品にダイレクトに影響したりすることはありますか?

めちゃくちゃあります。お洋服はファンの方の意見を聞きながらつくったりするので、本当に一緒につくっている感覚がすごくありますね。いつもコメントを見てやっていますし、確かに「コレいいね!」というのも、コメントを通して気づいたり、新しいやりたいことが増えたりとかします。私としては、本当にチームメンバー的な感覚なんです。

――日常的にアウトプットの作業が多いと思いますが、インプットはどのようにしていますか?

「何かを得よう、ワクワクを得よう」という意識は、常にしているかもしれません。映画はもちろん、メンバーとの会話やアパレルブランドの店舗に立っているスタッフの子としゃべったりしても、「あー!」と思うことがすごく多いです。

――例えば、本日のような学生さんのパワーもインプットの一部になっていますか?

はい! 今日は「私もすごくやりたい!」と思いました(笑)。私だったらどういう作品をつくるかなと考えたりしましたし。私はプロジェクションマッピングについて詳しいわけではなく、初めての経験だったので、「なんでこんなに没入できるんだろう」と、皆さんがつくっている構成を勉強させていただいた感覚が、すごくありました。

――“日々、刺激を得る”アンテナをつねに張っているんですね。

そうですね。今、仲間がすごくほしいので、今日は「いつかご一緒させてもらえたらいいな」とすごく感じました。私は自分ひとりでできることは少ないと思っています。これまでは主にひとりで動画を編集したりしてきましたが、もっとたくさんの仲間を増やしたり、映像を専門としている方とコラボレーションして、表現できるジャンルの幅を広げていきたいんです。いろいろな人と掛け合わせて、自分のpoppyな世界観を表現できたら幸せだなと思います。

なので、今回(審査員の)オファーをいただいたときに、今まで出会うことのなかった方と出会えるかもしれないとか、新しいことを勉強させてもらえるかもということが、すごく楽しみでした。本当にやってよかったです。

――最後に、今回のアワードにはたくさんの若いクリエイターが集いました。彼ら、またはコンテンツ作りを今後担う制作者に伝えたいことは何ですか?

今回「New Era」(新時代)がテーマでしたが、作品をやりはじめると、新しい表現の方法や新しい見せ方はたくさんあるんだな、ということにどんどん気付いていくと思います。

私はクリエイティブをする前は、「もう世の中に全部出きっていて、自分の入る隙なんてないよ」なんて思っていたんですけど、コツコツやっていくなかで、「あ、これって自分らしいかも」とか「自分にしかできないことがあるかも」と、どんどん増えていったんですね。

なので、今まだクリエイトされていない方、今からはじめる方は臆せず、「これは自分にとってすごくいい道かも」みたいなワクワクを大切に抱きしめてほしいです。うん、一緒に抱きしめたいです。

――「出きっている」という諦めにも似た気持ちは、確かにもってしまいがちかもしれないですね。

思っちゃいます。だからちょっと挑戦したいことも諦めてしまうというか、「上には上がいるしな」と思っちゃうことも、昔はありました。

けど今、歳を重ねていくにつれて、どんどんワクワクが広がっているんです。それは一歩前に進んで、成長できている証拠なのかなとも思うので、これからの人たちと一緒にワクワクを抱きしめたいです。ワクワクをどんどん膨らませていけるような、そんな世界をつくりたいです。

あさぎーにょ プロフィール
カラフルポップで温かい“ポピー”な世界観を幅広い分野で表現する次世代のYouTuber/クリエイティブアーティスト。
SNSの総フォロワーは300万人を超え、音楽、ファッションと幅広い分野で活躍中。
2019年に自身が企画・主演を務めたYouTube短編映画「ハロー!ブランニューワールド」は国内外で5000万回以上再生され、アジア最大級の国際短編映画祭にてBranded Shorts of the Year 2020を受賞。
2021年には自身がディレクターを務めるアパレルブランド
「poppy」の実店舗を原宿につくる。
その他にもアートディレクターとして唯一無二の世界観を詰め込んだ作品を生み出し続けるなど、多彩な表現力で世界中にワクワクを届けている。

 

~東京国際プロジェクションマッピングアワードVol.6受賞作品~

【最優秀賞】
チーム名:チームわびさび、作品名:万物流転、学校名:大阪芸術大学 @KouhouOua

代表者:和辻紳太郎
どれかに引っかかると思ってたんですが、他の賞が発表されていって(もう発表が最優秀賞しか残っていなかったので)あーあと思ってたらまさか(自分たちの名前がスクリーンに)出て!出たんですよ!良かったです!
制作しているなかで色んな人に嫌われたり、泣かせたりして…、でも良かったです!報われました!!ありがとうございます!!

プレゼンター:川本康氏
千利休とHIPHOPを結びつけた発想がまさに今回のテーマ「新しい時代 / NEW Era」だと思います。
千利休って、茶の湯に革命を起こして秀吉の側近となり、最後は武士でもないのに切腹をさせられてそれをうけいれたということで、相当ファンキーな人だったんじゃないでしょうか。それを見事に描ききっていると思いました。全員満場一致でした。おめでとうございます。

【優秀賞】
チーム名:いういうば、作品名:It’s my NEW ERA!、学校名:日本デザイナー学院 @ndgstaff

代表者:岩渕結衣
私はチームのメンバーから出来上がったものをチェックしている立場で、「これじゃだめだ」とつきかえしてばかりで、みんなは大変だったと思います。でもこだわって作ったからこそ、こういう結果になったと思うので、本当によかったです。

プレゼンター:橋本大佑氏
理屈抜きの豪快さで目を引きつけられました!大胆な構図に加えて、最高にむさくるしくてすごくクセになる作品で、審査員一同大好きでした。

【優秀賞】
チーム名:S2Y、作品名:JUNCTION、学校名:京都精華大学 @seika_sekai

代表者:野溝 達也
この作品を作るまでにチームメイトなくしてはここまでは来られなかったと思います、曲を描き下ろしてくれたメンバーにも本当に感謝しています。

プレゼンター:シシヤマザキ氏
とてもスタイリッシュな作品で、限られた色彩、限られた形で構成される中、シンプルな要素を編むようにして鮮やかさを生んでいくという、すごく高度なことをされていました。
誰が見てもかっこいい、引き込まれる情景ができていたと思いました。

【審査員特別賞】
チーム名:ただの田中。 、作品名:Deeping、学校名:東京コミュニケーションアート専門学校 @TCACRE

代表者:田中美咲妃
一人ですごい心細くて制作も苦戦することが多かったんですが、今、こうやって受賞できることをとてもうれしく思います。

プレゼンター:あさぎーにょ氏
お一人で作っている姿にぐっと来ました。
プロジェクションマッピングだからこそ活きてくるような演出がすごく魅力的で印象的でした。映像がすごく綺麗でトップバッターだったにも関わらず、すごく印象に残っていました!

<取材、文:赤山恭子、写真:長谷英史>

東京国際プロジェクションマッピングアワード Vol.6
©東京国際プロジェクションマッピングアワード実行委員会
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