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トヨタチームの“母国”ラリー、「ラリー・フィンランド」いよいよ!【世界ラリー(WRC)】

FIA世界ラリー選手権(WRC)の2017年シーズン・第9戦「ラリー・フィンランド」が、7月27日~7月30日にフィンランド中央付近に位置する都市ユヴァスキュラで開催される。

全13戦のなかでも、屈指の超高速ラリーだ。

©WRC/無断転載禁止

◆北欧最大級のイベント!

ラリー・フィンランドの初開催は1951年。1973年にスタートしたWRCには初年度から加わっている。

コース設定が超高速なのに加えて、ジャンピングスポットが多いのもラリー・フィンランドの特徴。そして、地の利が出るのか、なんといっても北欧勢ドライバーが強いことで知られている。1973年のスタート以来、ここラリー・フィンランドを勝った北欧勢以外のドライバーはたったの6人しかいない。

なかでもフィンランド人の強さは圧倒的で、過去44回開催されたうちフィンランド人ドライバーの勝利回数はじつに35回! 恐れを感じさせない派手なジャンプをし、圧倒的な速さを持つフィランド人ドライバーを称える言葉として“フライング・フィン!”というものがあるが、まさにラリー・フィンランドは、フライング・フィンのためにあるラリーかもしれない。

©WRC/無断転載禁止

そして、フィンランド人が圧倒的な力を発揮するラリーだけに、地元の英雄を見届けようと北欧中から毎年50万人ものファンが集まる超人気ラリーのひとつでもある

多くの湖があることによって、北欧の短い夏と、水と緑と青い空のコントラストが映える美しい映像や写真が撮れることでもラリー・フィンランドは有名だ。

©WRC/無断転載禁止

◆トヨタ“第2の母国”? 今季2勝目を狙う!

現在ランキングトップは、フォードのセバスチャン・オジェ。それをヒュンダイのティエリー・ヌービルが追い上げている状況だが、じつはこのラリー・フィンランドではトヨタが「今季2勝目」をあげるチャンスがあるのではないかと注目を集めている。

なにしろトヨタは、チーム代表のトミ・マキネン、6人いるドライバーおよびコ・ドライバー全員がフィンランド人で、チームの本拠地もフィンランド内にある、まさに白地に青の十字の旗を背負った日の丸チーム

エースドライバーのヤリ‐マティ・ラトバラは、2010年・2014年・2015年と実に3度ラリー・フィンランドを制した“フライング・フィン!”のひとりで、チーム代表のトミ・マキネンも過去4度ラリー・フィンランドを制している。ふたり合わせて7度の勝利。チーム本拠地も近く、その経験は大いにマシン開発に生かされているはずだ。

そして何より、直前テストを終えたマシンがフィンランドの超高速ラリーに合っているという話も聞こえてきている。

ただし、エースドライバーは自信を見せるも、決して奢った態度は見せない。

ラトバラは、「自信はありますが、フィンランド人にとってアドバンテージがあるラリーというのは過去の話です。多くのドライバーも経験を積んでいることから、激しい戦いになるでしょう」と冷静に語る。

この他にもトヨタのドライバー、ユホ・ハンニネンはヤリスWRCの開発時代からこの周辺を走っていて経験があり、第3ドライバーのエサペッカ・ラッピは、若さ溢れるハングリーな走りを見せるはず。

このように、まさに“母国ラリー”とも呼べるトヨタチームのライバルとなるのは、まずはヒュンダイのヌービルだろう。今シーズンのマシンはコースを問わず速い。その速さはラリー・フィンランドでも脅威の存在だ。

そして、フィンランド人以外の勝者6人のひとりでもある王者オジェ(フォード)。このふたりは間違いなくトヨタの前に立ちはだかる存在となるだろう。

©WRC/無断転載禁止

また、このところ調子が出ないシトロエンだが、じつは近く、過去9度のWRC王者となった伝説のドライバー、セバスチャン・ローブがテストに参加すると発表された。これにチームの士気は上がっており、ラリー・フィンランドも既存の力での巻き返しを図る。

ラリー・フィンランドは、小さな丘をポンポンと飛んだり、大きなジャンピングスポットがあったりと、単純な超高速ラリーではない。まさにドライバーの腕と度胸が画面を通じて感じられるラリーなので、ぜひとも注目してもらいたい。<文/田口浩次(モータージャーナリスト)>

 

◆テレ朝夏祭りで、世界ラリーの迫力をVR体感できるブース展開中!

なお、8月27日(日)まで開催されているテレビ朝日・六本木ヒルズ全域を舞台とした大型イベント「テレビ朝日・六本木ヒルズ 夏祭り SUMMER STATION」では、世界ラリー(WRC)の魅力を存分に感じられるブースを展開中。

ラリーの迫力をライド式のVRで体験できる「TOYOTA GAZOO Racing presents 世界ラリー体感アトラクション 疾走&大ジャンプ! ラリーカーVRブース」(有料チケット「サマパス」が必要)と、“ヤリスWRC”ショーカーを展示している「TOYOTA GAZOO Racing presents 世界ラリー応援宣言パーク」(無料エリア)が用意されている。

©テレ朝POST

特に、「TOYOTA GAZOO Racing presents世界ラリー体感アトラクション 疾走&大ジャンプ! ラリーカーVRブース」で後半に出てくる映像は、今シーズンのラリー・ポルトガルのパワーステージ(最終SS)でトヨタのマシンに特別に4Kカメラを設置し撮影した本物の映像となっている!

まさに、ドライバーの走りと視点をそのまま感じられるライド。ぜひ体験しに足を運んでみては?

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