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香川らが東京五輪代表「OA枠」候補に!長友は「どこにでもいきます」と“立候補”

©テレビ朝日

サッカーW杯で2大会ぶりに16強入りした日本代表が5日、帰国した。6月2日の出発時に見送ったファンは約150人と寂しい光景だったのが一転、約1000人が成田空港に駆けつけ、熱狂的な出迎えになった。

2日の決勝トーナメント1回戦でベルギーに2-3の逆転負けを喫した後、MF本田圭佑(32)、MF長谷部誠主将(34)は代表引退を表明。一方、DF長友佑都(31)、MF香川真司(29)は夢を追いかけて“残留”の構えだ。

今後、代表メンバーの世代交代に拍車がかかる。そんななかで、長友はきっぱり「日本代表はやっぱりすごいところ。呼んでもらってナンボ。呼ばれれば、どこにでもいきます」と2年後の東京五輪のオーバーエイジ(OA)枠にも「立候補」した。

23歳以下(U-23)の五輪代表では、最大3人までのOA枠が認められている。同制度スタートの1996年アトランタ五輪で西野朗監督(63)はそれを使わず、中田英寿、前園真聖らU-23メンバーでブラジル撃破の「マイアミの奇跡」を起こしたが、グループリーグ敗退。本田、香川、長友らがそろった2008年北京五輪もOA枠招集はなく、1勝もできずに終わった。他の4大会はOA枠を使い、2000年シドニー五輪ではベスト8、DF吉田麻也(29)が起用された2014年ロンドン五輪は見事に4強入りを果たし、メダルへあと1歩まで迫っている(吉田は準々決勝のエジプト戦でゴールを決めた)。

W杯の次は、自国開催の五輪。メダル獲得が“至上命題”になる。東京五輪を指揮するU-21の森保一監督(49=A代表コーチ)は「選手にはOA枠も含めての代表争いと伝えています」と活用の考えを示している。

オランダで開花したMF堂安律(20)ら「東京五輪世代」との融合を考えれば、長友なら世代の差も問題なく埋めてくれそうだ。

3度目のロシアW杯は、開幕2カ月前に監督交代という緊急事態もあって、本田とともにメンバーを鼓舞。劇的な金髪姿で「スーパーサイヤ人になるつもりだった」と笑いを誘い、「炎上隊長」としてSNSで情報発信を続けてムードメーカー役を務めた。もちろんゲームでは左サイドを駆け上がり、抜群の運動量で攻守に貢献。

この日の帰国会見で、西野監督は1次リーグ突破後のミーティングで「ある小さな選手」が1勝もできずに敗退した2014年ブラジルW杯の悔しさ、世界に追いつく姿勢を感極まりながら伝えてくれたエピソードを明かし、今後の日本サッカーへの「金言」と評した。それは4年前に号泣していた長友の言葉だっただろう。ピッチ内外での奮闘ぶり、人間的にも評価は高い。

協会関係者によると、既に五輪OA枠の人選は進められており、長友、香川ら今回のW杯代表もリストアップされている。地元開催でメダルを手にするには、補強的な意味合い以上に、「日本の顔」として若いメンバーの精神的支柱になれるトップ選手の起用を検討するという。

2016年リオ五輪で開催国ブラジルは、なりふり構わず「至宝」のFWネイマール(26)をOA枠で選び、初の五輪金メダルを勝ち取った。国際サッカー連盟(FIFA)の規定では、五輪にはW杯のような所属クラブの派遣義務がないため、早い段階からの交渉が必要になる。W杯では堂安ら若手の起用が見送られたこともあり、長友らベテラン組なら東京五輪へのつなぎ役としても適任。ロシアでの激戦、悔しさもしっかり伝えてくれそうだ。あの熱狂は、東京へ引き継がれる。

この日の帰国会見で、日本サッカー協会の田嶋幸三会長(60)は西野監督の労をねぎらうとともに、契約は今月いっぱいまでで「後任は白紙」と説明した。スポーツ紙では、元ドイツ代表監督のユルゲン・クリスマン氏(53)の名前を報じているが、日本人監督の起用案も根強い。

リオ五輪を指揮したA代表の手倉森誠コーチ(50)とともに、東京五輪の代表が4年後のカタールW杯メンバーに入っていくのを考慮して森保監督の兼任を推す声も。W杯と五輪の連動性は強まり、OA枠もますます重要視されそうだ。

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