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キャシー中島、夫・勝野洋はテレビで一目ぼれ。「猫見に来ない?」「行く」で交際へ

©テレビ朝日

モデルからタレントへと転身し、『ぎんざNOW!』(TBS系)や『ぎんざナイトナイト』等、人気テレビ番組でトークの才能を発揮していたキャシーさん。スタジオからスタジオへと飛び回っていたモデル時代と比べ、長い待ち時間を利用してキルト作りを始めることに。

モデル時代に仕事でロサンゼルスに行ったとき、キルトと出会ったキャシーさんは、作り方の本と生地を購入し、縫い方も教わったことがきっかけだという。小さいときの夢は手芸屋さんだっただけに、キルト作りは楽しくて夢中になったという。

◆百恵さんがキルト作家になったきっかけは…

―手先がもともと器用だったのでしょうね。小学校のときに「手芸クラブ」に所属されていて-

「そうですね。きっかけは、やっぱり母親に褒めてもらいたい、喜んでもらいたいということだったのね。子供は親に褒められたいんですよ。バッグやちょっとした小物を作ることがすごくうれしくて、色々なものを作っていたんですよ。作ると母が褒めてくれましたからね。

それに母が働いていて、1人遊びをしなきゃいけない環境だったので、それが合っていたんだと思います。中学になる頃には反抗期が来て母とぶつかって、それで踊りに行ったり、ミニスカートなんかまだ誰も着ていないときに着て、ファッションを楽しんだりしていましたね。いろんなことがあって、結局は縫うことに落ち着いたという感じです」

―モデル時代は忙しすぎて、とても縫う時間はなかったそうですね-

「そうですね。モデル時代は本当に忙しかった。でも、タレントになったら待ち時間が結構あって、それが嫌で仕方がなかったんですよ。

みんなはおしゃべりをしたり、本を読んでいたんですけど、時間がもったいないなぁと思って。この時間にちょっと縫いためておけば大きなベッドカバーとか、こたつ掛けとかできるなぁと思って作り始めたんです」

―それをずっと続けてらして-

「そうですね。化粧前のところでずっと縫っていました。そのときに、山口百恵(現・三浦百恵)さんが、『キャシーさん、何を作っているんですか?』って来ましてね。同じ時代じゃないですか。結構歌番組とかで一緒になったんですよね。

それで『これはパッチワークっていうのよ』って言ったんですけど、すごい興味を持っていたので、今、百恵さんはキルト作家として頑張っていらっしゃいますけど、『最初のきっかけは私』って思っているんですけどね(笑)」

―百恵さんもキルト作家として今はかなり知られていますし、作品も多いですよね-

「そうですね。1月24日から東京ドームで『第18回東京国際キルトフェスティバル 布と針と糸の祭典』が開催されるんですけど、百恵さんの本当に美しい作品が出ますよ。これまでにもすばらしい作品を作られていますけど、今回が私は百恵さんが作ったキルトのなかで1番好きな作品です。ステキですよ」

―キャシーさんもずっと続けてらして、小さいときからやりたかった夢を今、実現されていることになりますね-

「そうですね。手芸屋さんもやっていますし。でも、26歳で結婚するんですけれども27歳でお母さんになって、それで、幼稚園に子供が通うようになったときにお母さんたちと何かやろうという話になって、いろんな意味で自分の時間とキルトを縫う時間がちょうどぴったり合っていたんですよね。

『パッチワークだったら教えられます』って手を挙げたのがきっかけで、人に教えるようになり、お店を持つようになり…ということなので、どれひとつとして無駄なことがなく、今に至っているんですよね」

◆テレビで見た勝野洋さんに心引かれて

タレントとして活躍していたキャシーさんは27歳のときに俳優・勝野洋さんと結婚。2女1男に恵まれ、おしどり夫婦として知られているが、出会いのきっかけはキャシーさんがテレビで勝野さんをひと目見て好きになったからだったという。

―勝野さんとご結婚されたのは、キャシーさんが“見初めて”だそうですね-

「そうです。私は2回目の結婚だったので、今度は絶対に失敗したくなかったのね。最初の結婚相手はモデル仲間だったんですけど、17歳で知り合って、20歳でタレントデビューする前に離婚していますから。初恋の人と結婚して半年間だけの結婚だったんですね。

だから次に結婚する人は自分がしっかりと選びたいと思っていたんだけど、しっかりと選んだかっていうと、テレビを見て選んだんだからしっかり選んだことになるかどうかわからないんだけど(笑)。でもカンがいいんですよね。『この人だ』って。こういう真面目な人と結婚したらいいんじゃないかなと思ったの」

―それまで面識はなかったんですよね?―

「そう。会ったことがなかったです。だから友だちや知り合いに聞いて、彼がよく飲みに行くお店がわかったので、そこで張っていてね(笑)。そのうち一緒に飲むようになったので、少しして『うちにかわいい猫がいるから見に来ない?』って言ったら『行く』って言ってお付き合いするようになったの。

最初にお店で会ったのが10月で、付き合い始めたのが12月4日。婚約発表が年明けの1月11日でしたから早かったですよ」

―ご結婚されて今年で40年、おしどり夫婦といえばすぐにお名前があがるほどですね―

「仲は良いです。あまりケンカはしないですね。自分が好きでほれて結婚した人だから、ちょっとぐらいのことは別に気にならないし、だからすごい喧嘩をするっていうこともほとんどないですね。

本当に勝野さんはいい人です。今まで1回も浮気とか、自分がドキドキしちゃう、誰かに取られちゃうんじゃないかということも一切ありませんでしたしね。

そういう意味ではほんとにいい人ですね。あの人の趣味はキャシーですからね(笑)。私も趣味は勝野ですけど。私が何かをやるのを見ているのが好きみたいですよ」

©テレビ朝日

◆勝野さんは仕事を断るのが趣味?専業主婦からキルトの先生に

結婚した翌年、長女・七奈美さんが誕生し、結婚2年目に一家は静岡・御殿場へと引っ越す。子どもを伸び伸びと育てるために選択した田舎暮らしだった。

―芸能活動を休止して主婦業に専念している期間はいかがでした?―

「すごく楽しかったですよ。それで御殿場に行ったらみるみる太って肝っ玉母さんになったので、テレビに出たいとかそういう気持ちはほとんどなかったですね。

天気が良いときにはキルトを敷いてお庭でランチをしたり、本を読んであげたり、お昼寝をさせたりね。自然のなかで四季を感じながら本当に幸せな楽しい時間を過ごしました。その頃、幼稚園のお母さんたちにパッチワークを教え始めたんです」

芸能活動を休止した期間は7年間。主婦業に専念していたキャシーさんだったが、あることをきっかけにキルトの仕事を始めることに。

「役者さんはウエイティングビジネスじゃないですか。ふたり目がおなかにいるとき、勝野は3カ月撮影する映画の企画があったんですけど、映画会社がなくなっちゃって、3カ月間何も仕事がなくなったんですよ。

彼は馬とか庭の手入れなどをして普通に過ごしていたんだけど、私はこれはダメだと思って。子どもを学校に行かせたりするためには、ちゃんと定期的にお金が入ってくる仕事をしなきゃいけないと思ったので、キルトを教えて、お店を持つようになったんです」

―勝野さんはそのことについて何かおっしゃっていました?―

「一切言いませんでした。『やりたいんだったらやればいいじゃん。無理がないようにして』って。その言葉があるから私も嫌なことがあったり、つらくても『つらいの』って言えないの。

だって、そんなことを言ったら、『じゃあ、やめれば?別にやめても大丈夫でしょう』って言われちゃうから。だから、『楽しい?』って聞かれたら『楽しい。みんなでワイワイやってすごく楽しい』って言うの。そうすると『あぁ、良かった』って言っていますよ(笑)」

― 一見、男っぽくて亭主関白な日本男児という感じがしますが、大らかな方なんですね-

「そうですね。ただ、『彼がいてもいなくてもいい』ってなったら、やっぱりそれはだめだと思うんだけど、まぁそういう風に思ったことがないので。よく『空気のような存在』って言う人がいますけど、それは絶対にないですね。だからそういう意味ではぴったり波長が合っているんだろうなって思います」

―勝野さんはお仕事を断ることが多かったとか―

「そう、仕事を断るのが趣味なんですよ(笑)。すごい大変だったんですよ、そういう意味では。

マウイ島に家があったので、ハワイ旅行によく行っていたんですけども、子どもたちがまだ小さいとき、ハワイ旅行とすごく良いお仕事のお話が重なったんですよ。その仕事は絶対やって欲しかったんですけど、『子供たちがこの時期一緒に行けるのは今回だけだから断った。来年はお姉ちゃんが中学になっちゃうから、行けなくなるじゃない』って(笑)」

―良いお父さんですね-

「ほんとにね。でも、私たちだけで行ってパパは仕事していてくれても良かったんだけどって思いますよね(笑)」

―でも、お子さんたちにとっては本当に良いお父さんとお母さんですね-

「そうなんですかね。でも、一緒に遊んだから面白かったですよ。スキーも子供たちが始めたときに私たちも一緒に始めたし、サーフィンも勝野は子どもたちが始めたときに一緒に始めて。

全部一緒にいて楽しむということをずっと続けてきたので、良い時間を過ごしましたね。子育ては良いものですよ」

―林寛子さんと月見草ダイエットの本も出されましたね-

「そうですね。あれは復帰するかしないかの頃だと思うんですよ。勝野が事務所から独立したいという話があって、独立するためにはどうしたらいいかって考えたら、やっぱりお金が必要だということで、『お金になるんだったら肉を売りましょう』という感じでダイエットしたんですよ(笑)。彼が35歳、私が32歳のときでした」

©テレビ朝日

◆勝野洋さんのピンチヒッターで芸能界に復帰

芸能活動を休止していたキャシーさんが復帰した最初の仕事は『笑っていいとも』(フジテレビ系)のテレフォンショッキング。勝野さんにきた話だったが、仕事でスケジュールが合わず、キャシーさんが出ることになったという。

「全然テレビに出ていなかったから、そのことを話したんですけど、タモリさんも『大丈夫だよ。自分の宣伝もしていいから』と言ってくれたので、キルトの宣伝もしたら、またテレビのお話が来るようになって、小堺さんの『ライオンのいただきます』のレギュラーが決まったんです。

でも、長男の洋輔がまだ幼稚園だったので、どんなに遅くても4時までには帰るという“パートタイマータレント”でしたけどね(笑)」

当時幼稚園児だった洋輔さんも現在35歳。5年8カ月のフランス留学を経て、タレント活動をするかたわら、手芸家・デザイナーとしても活躍中でキャシーさんとのコラボ作品も多い。

ハワイアンキルト、アメリカンキルトを中心に色彩豊かな作品を制作しているキャシーさんは全国に6つのキルトスタジオを運営。その芸術的才能は国内だけでなく、パッチワークキルトの本場アメリカでも高く評価され、キルトコンテストでも数々の受賞歴を持つ。

次回後編では、長女の死、自身の皮膚ガン、家族の絆を紹介。(津島令子)


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※『第18回東京国際キルトフェスティバル 布と針と糸の祭典』(1/24~30日・東京ドーム)にて先行発売

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