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寺田屋事件を8分超ワンカットで再現!古舘伊知郎が実況、『カメ止め』監督役も出演

2016年12月放送の回では「忠臣蔵」、2018年1月放送の回では「本能寺の変」を題材に、古舘伊知郎が“歴史事件の実況”に挑戦してきた『古舘トーキングヒストリー』

その第3弾となる2019年1月5日(土)の放送では、“坂本龍馬暗殺”をテーマに「寺田屋襲撃事件」「大政奉還」、そして龍馬が暗殺された「近江屋事件」の3つにポイントを絞り、幕末最大の謎に迫る。

そのひとつの「寺田屋襲撃事件」に、『カメラを止めるな!』で映画監督役を演じた俳優・濱津隆之が出演することが決定した。

©テレビ朝日

「寺田屋襲撃事件」では、

(1)薩摩と長州が倒幕を目的に手を組んだ“薩長同盟”の成立に龍馬が尽力したこと
(2)捕方に囲まれた際に龍馬がとった“ある行動”

が、それぞれ後の龍馬暗殺の一因となったのではと考察。

古舘の実況とともに、薩長同盟の成立直後から襲撃事件発生、薩摩藩邸への壮絶な逃走劇の一部始終を克明に再現ドラマで紹介していく。

長府藩(※長州の支藩)の三吉慎蔵は、龍馬の護衛役として龍馬とともに寺田屋に滞在していたときに、伏見奉行所の捕方たちに囲まれた。三吉は得意の槍で応戦、さらに刀で手を斬られ大量出血でフラフラになった龍馬を守りながら決死の逃走。

いよいよ追い詰められたとき、三吉は切腹を決意するが、龍馬に発破をかけられ、なんとか薩摩藩邸に逃げ込むことに成功する。その後は、事件当時の史実を自らの日記に書き残し、後の世に伝える語り部として重要な役割を果たした。

龍馬の死後は龍馬の遺志に従って、未亡人となったおりょうの世話をするなど信頼も厚く、非常に義理堅い人物だったという。

©テレビ朝日

その三吉慎蔵役を、『カメラを止めるな!』で主要キャラの映画監督・日暮隆之を演じた俳優・濱津隆之が演じる。

濱津にとっては時代劇初挑戦。「カツラを被るのも初めて」と戸惑いつつも、幕末の大事件を影で支えたもう一人のヒーロー、“槍の達人”を演じた。

◆寺田屋からの“傷だらけの逃亡”を完全ワンカット撮影

深夜、寺田屋で伏見奉行所の捕方に取り囲まれた龍馬と慎蔵。龍馬は拳銃、慎蔵は槍で抵抗するものの多勢に無勢。しかも、龍馬は手を斬られ大量出血、2階の窓から寺田屋裏手の屋根へと飛び出すと、決死の逃走劇がスタートする。

どのような経路で2人は追手から逃れたのか。龍馬が兄に宛てた手紙と慎蔵が書き残した日記の記録に沿って再現されるが、ここからワンカメ・ノーカットでの撮影がスタート。文字通りの血みどろの8分超にわたる大逃走を一気に描き出す。

2人が目指すのは薩摩藩邸。暗闇の中、龍馬と慎蔵は何を思い、どのような言葉を交わし、どのようにして逃げ切ったのか?

龍馬役の渡辺大、慎蔵役の濱津隆之の息をもつかせぬ演技と、そんな2人を追いながらの古舘伊知郎の体を張った実況で、およそ8分間、完全ワンカットでの撮影が敢行された。

©テレビ朝日

よりリアルな映像を求めた古舘の発案によるワンカット映像だったが、その撮影では渡辺がいくつもの擦り傷を作り、古舘もヘトヘトに。それでも古舘は「喋り手人生のなかで忘れ得ぬ思い出になった」というほど思い入れの強いものとなったよう。

これまでの龍馬ドラマでも描かれたことのない、テレビ史に残る迫真の映像に注目だ。

◆古舘伊知郎 コメント

―ワンカットの撮影をやろうと思った理由は?

「去年の『本能寺の変』のワンシーンで、僕のしゃべりも、役者さんのお芝居もものすごく無駄なくきれいに撮れてしまう部分があった。そこが悪い意味のお芝居になっていたんです。臨場感がうまく出せなかった、という思いがずっと僕の頭にあって、スタッフもそれを感じていたんですね。

リアルと虚構が、まるで京浜東北線と山手線がギリギリですれ違うみたいな感じで出したいと。そこで2人の逃走劇を事実に基づいて、きちっと細かくやりたいと言ったら、みんなが乗ってくれたんです」

―実際にワンカットで撮影されていかがでしたか?

「大変だったのは僕よりも(渡辺)大さんと濱津さん。血だらけでヨレヨレになりながら歩いて、身を隠して、また動き出す演技は本当に大変なんです。カメラさんも、音声さんも大変で、1回やったらみんなヘトヘトになって。僕ももう64歳になろうとしているので。

でも、役者さんも、カメラさんもみんなが乗ってくれて一致団結心が生まれました。1回取り終わった時に、自分のしゃべりのダメなところがあって内心もう1回やりたい、と思いましたが、言い出せなかったんです。でも、大さんが『もう一回やりたい』と言ってくれて。僕の喋り手人生の中で忘れえぬ思い出になりました」

―慎蔵役・濱津さんの印象は?

「良かったですね。濱津さんのセリフで『龍馬殿を絶対に死なせない』というのがあるんですが、そこで僕は『カメラを止めるな』と言って欲しかったんですが、僕が『カメラを止めるな』と言っちゃいました。ぜひ見ていただきたいところですが、カットされるかもしれません(笑)」

◆濱津隆之(三吉慎蔵役) コメント

©テレビ朝日

「今回のお話をいただいたときにワンカットで撮影を、ということも聞きまして、それでお声をかけていただいたようでしたので“有難うございます”という感じでした。ワンカットの撮影は大変でしたが、自分としては有難かったです。

時代劇は初めてで、自分が時代劇をやるという想像もなかったです。『カメラを止めるな!』の関係者のみんなにも今回の出演について話したのですが、『売れたなぁ』と言われました(笑)。

古舘さんがそばにいるのは、そんなに気にならなかったです。芝居をやっている最中は、相手の方に集中していたので、『いるな』というのはわかりますが、気になって仕方がない、ということはなかったです。

でも、槍の練習が足りなくて、少しでも手に馴染ませておきたいとホテルにも持って帰っていました。天井が低くて振り回したりは出来ませんでしたが(笑)。

渡辺さんとの共演は、足を引っ張らないようにとだけ考えました。おそらくNGは出していると思うのですが、なんとかひどいことにはならずにやれていると思います(笑)。

今回の番組では、スーパーヒーローのような龍馬が実は“やらかしていた”という感じで取り上げられています。新しい龍馬というか、他の歴史番組とは違うと思います。そこがみどころですね」

※番組情報:『古舘トーキングヒストリー』〜幕末最大の謎 坂本龍馬暗殺、完全実況〜
2019年1月5日(土)よる9時~放送、テレビ朝日系24局