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菜々緒、『リーガルV』で小日向文世の“悪”表現に「大変勉強になる。一番怖い」<インタビュー>

10月18日(木)までに第1~2話が放送された木曜ドラマ『リーガルV ~元弁護士・小鳥遊翔子~』。

米倉涼子演じるスキャンダラスな元弁護士・小鳥遊翔子が、ワケありが集まる弱小弁護士事務所「京極法律事務所」を率い、どんなに不利な訴訟でも“勝利”を手にするため突き進む姿が好評を博している。

そんな京極法律事務所の前に立ちはだかる大手法律事務所「Felix & Temma法律事務所」。その一員であるアソシエイト弁護士・白鳥美奈子を演じているのが、菜々緒だ。

©テレビ朝日

第2話では裁判で京極法律事務所と戦いも繰り広げた超野心家の美奈子。

これまで数々の“悪女”を演じてきた菜々緒にはぴったりの役どころだ。十八番と言えるハマり役に、どうアプローチしているのか。話を聞いた。

◆米倉さんからは「堂々としてすごいね」と褒めていただけました

――出演発表時のコメントで「米倉さんにアドバイスを頂きながら、役者としても女性としても少しずつ前進したい」とおっしゃっていましたが、現場では米倉さんとどんなお話をされていますか?

菜々緒:法廷のシーンなんかは1日がかりの撮影ですごく大変なんですね。でもそんな中で米倉さんから『堂々としていてすごいね』とお褒めの言葉をいただけたのが、すごく嬉しかったです。おかげで長丁場の疲れも吹き飛びました(笑)。

先輩からいただける言葉は、やっぱり嬉しいもの。今は褒めていただいたところをしっかり伸ばしつつ、さらに頑張っていきたいなと思って撮影に取り組んでいます。

――法廷シーンを演じるのは本作が初めてとおっしゃっていましたが、実際にやってみていかがですか?

菜々緒:やっぱり緊張しますね。撮影は長丁場なので、どうしても集中力が切れそうになったり、スタジオが暑くてついボーッとしてしまいそうになったり、いろいろと難敵がひそんでいるのですが(笑)、なるべく早くあの空気感に馴染めるように、早めにセットに入ったりして工夫をしています。

――台詞も専門用語が多くて難しいですよね。

菜々緒:そうなんです。特にみなさんも難しいとおっしゃっているのが、説明の台詞。状況を説明したり、『あなたはこうでしたよね』と問いつめるような台詞が多くて、それをちゃんとわかりやすく観ている人たちに届けるには、しっかりと台詞を自分の中に落とし込んでおくことが重要。何があっても動じずに、スラスラと話すことを心がけながら演じています。

©テレビ朝日

――強い女は十八番だと思いますが、その中で白鳥美奈子らしさを出すために意識していることは?

菜々緒:美奈子は小鳥遊さんのことはもちろん、向井(理)さん演じる海崎さんのこともライバル視していて。心の奥底では海崎さんを蹴落としてでも自分が上に行ってみせるという野心を持った女性です。味方は誰もいないし、ある意味ですごく駆け引き上手。

小日向(文世)さん演じる天馬代表が喋りかけてきても、その場ではパーフェクトに対応しているけれど、天馬さんがいなくなった隙にキッと睨みつけていたり。とても表の顔と裏の顔がハッキリした女性なんですね。なので、その表裏の激しさを表情でわかりやすく表現することで、美奈子らしさが出せればと思っています。

◆ヒーローにはならない人たちが一生懸命誰かを救おうとするところが魅力

――「Felix & Temma法律事務所」のみなさんは撮影中、どんな雰囲気なんですか?

菜々緒:Felix & Temma法律事務所のムードメーカーは、小日向文世さん。お酒の話だったり、健康の話だったり、小日向さんがいつも楽しく話しかけてくださって、それを私たちが聞いているという感じですね。お芝居に関しても小日向さんからよくアドバイスをいただいています。

法廷シーンのときも小日向さんから『台詞はしつこいくらい覚えていった方がいいよ』とアドバイスをいただいたんですけど。実際にその通りにしてみたら、なんとか乗り越えることができて、先に聞いておいて良かったなと思いました。法廷シーンは一箇所つまずいたらガタガタになるような緊張感があって、みんなのリズムを崩さないように必死です。

――小日向さんのあの演技は本当にすごいですよね。にっこりしているのに、ものすごく怖いという。悪女を演じることが多い菜々緒さんにとっても学ぶことは多いですか?

菜々緒:本当に勉強になります。私が演じる悪役は、最初から最後まで悪いっていうタイプが多いんですけど、小日向さんのような大らかで優しそうに見える人が実は悪いっていうのが、一番怖いじゃないですか。今までの私にはなかった表現なので、ぜひ取り入れていきたいなと思いますし、小日向さんだけじゃなく諸先輩方のお芝居を見て、盗めるところはどんどん盗んでいきたいと思っています。

©テレビ朝日

――ちなみに美奈子は野心家ですが、菜々緒さん自身はどうですか?

菜々緒:私は野心家というよりも、決めたことを必ずやり遂げたい“有言実行”型です。自分には厳しいと思いますが、美奈子みたいに他人を蹴落としたいという気持ちはないかな(笑)。それよりも自分の理想を追いかけることが大事。そのための努力は怠らないようにしています。

――本作はあの大ヒットドラマ『ドクターX ~外科医・大門未知子~』の系譜を継ぐ作品だと思いますが、意識することはありますか?

菜々緒:私はあくまでそれぞれ別々の作品だと思っています。この作品は、とてもヒーローにはならないような人たちが集まって一生懸命誰かを救おうとするところや諦めない姿勢が魅力。そんな姿に観た人が自分を重ね合わせたり勇気をもらえたりする作品です。『リーガルV』は『リーガルV』の良いところを前面に出して、より多くの人に楽しんでいただけるリーガルドラマを目指したいなと思います。

<撮影:石井明和、文:横川良明>

 

※番組情報:『リーガルV~元弁護士・小鳥遊翔子~』第3話
2018年10月25日(木)午後9:00~午後9:54放送、テレビ朝日系24局

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