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<高校バスケ>低迷した新潟の強豪・開志国際、2年生エースが3年生へ送った“勇気のLINE”

12月23日(火)より開幕する、高校バスケ日本一決定戦「SoftBank ウインターカップ2025」(令和7年度 第78回全国⾼等学校バスケットボール選⼿権⼤会)。

近年ますます群雄割拠の様相を呈している男子では、夏のインターハイで初優勝を果たした鳥取城北、「U18トップリーグ」優勝の福岡大学附属大濠、そんな大濠に“バスケ王国”福岡県のウインターカップ予選決勝で勝利した福岡第一をはじめ、拮抗した実力をもつ強豪校たちの熱い優勝争いに注目が集まっている。

そしてその一角にいる一校が、2022年大会以来3年ぶりの優勝を目指す新潟県の強豪・開志国際。

2年生エースの髙橋歩路(ある)選手は今年、チームのために勇気ある行動に出ていた。

◆夏の敗戦…掲げたテーマは「自覚と責任」

開志国際のスリーポイントスナイパー、髙橋歩路選手。

昨年のウインターカップでは、当時1年生ながら2回戦の高岡工芸(富山)戦では3ポイント6本を含むチームトップの24得点をマーク。大舞台で堂々としたプレーを全国に見せつけた。エースとして、自信をもって次のように話している。

髙橋:「チームの勝敗を決めるのが自分だと思っているので、プレッシャーもあるなかで、そのプレッシャーを楽しめればいいのかなと思います」

しかし今年4月、髙橋選手は試合のなかで右肩を亜脱臼。全治3カ月の怪我に見舞われた。

エースを欠いたチームは、インターハイの新潟県予選決勝、ライバルの帝京長岡に敗退。

髙橋選手は、「見てる試合中もすごい、悔しいというか、なんで出られないんだろうと思ってた」と、自身の不在に悔しい気持ちを吐いていた。

今年、全国の大会で姿を見せられていないなか、夏の敗戦を経てチームが掲げたテーマは、「自覚と責任」。

ダブルキャプテンを担う3年生の小泉俊介選手と北村優太選手は、「日本一になるために、チームの一体感が“自覚と責任”って言葉で強まったと思います」(小泉)、「役割をはっきりさせたことが、全員が迷いなくプレーできていることに繋がってる」(北村)と話す。

髙橋選手も「エースとしての“自覚”と、チームを勝たせる“責任”っていうのは自分が背負わなきゃいけないなと思った」とテーマを強く意識しており、再びチームがひとつになったはずだったが…。

◆勇気を出して送ったメッセージ

それぞれがもつ強い思いのすれ違いから、チーム内には見えない壁が生じていた。

3年ぶりの頂点の座を目指すべく意気込む3年生たち。しかし髙橋選手は、その熱意が下級生に伝わり切っていないと感じていたという。

髙橋:「3年生の思いと、自分たち(下級生)の思いがぶつかったというか、すれ違った。3年生が頑張るのはもちろんわかるんですけど、チームには1・2年生もいるなかで、3年生は3年生、1・2年は1・2年。そんな雰囲気があって。どうしても、自分は日本一になるためにこの学校に来たので…」

そうして髙橋選手は、勇気を出してある行動に出る。先輩である3年生へのLINEメッセージだ。

内容や文面について、「めっちゃ考えました。この日シューティング行かないで、部屋に閉じこもって考えてたっす」という髙橋選手。送ったのは、こんな内容だった。

「たまに3年生を集めて話してるのはいいと思う。けど、それを下級生にも共有して欲しいと思ってる。」
「下級生も含めてチームってことを考えて欲しい。」
「これから日本一になるチームの一員としてそこはチーム内でぶつかった方がいいと思ってる。」

髙橋選手は、この“意見の表明”について、「言ったときはもう、やばいやばいって思ってました。でも、話してるうちにバスケに対する気持ちも前向きになりましたし、一転したというか、言ってからだいぶ変わった」と振り返っている。

3年生のダブルキャプテンは、

小泉:「苦しいときは3年生っていうふうに思ってて、そんなふうな声かけをしてたんですけど、LINEを通して歩路に言わせてしまった。結構勇気いっただろうに、言ってくれたのを本当に感謝してる。ありがとうと、ごめんを伝えました」

北村:「歩路が言ってくれたおかげで、チームもいい方向に向いていったので、本当にありがたい」

と、勇気を出した2年生エースの行動に大いに感謝していることを明かした。

そして、ウインターカップ新潟県予選・決勝。ひとつになった開志国際は強さを見せつけ、エース髙橋選手の圧倒的な活躍もあり、夏に敗れた帝京長岡を相手に85-51のスコアで勝利をおさめた。

髙橋:「ベンチもなんですけど、試合に出てる5人がすごく楽しそうというか、すごく笑顔でプレーできてるので、そこは本当に変わったかなと思う。絶対日本一になれるよう、これからも頑張っていきたいなと思います」

大きな壁を乗り越え、また一段と強くなった開志国際が、3年ぶりの冬の頂点を目指す。

※放送情報:『SoftBank ウインターカップ2025
<男子決勝>
2025年12月29日 (月) ごご1時~、テレビ朝日系列にて生中継
<女子決勝>
2025年12月28日 (日) ひる12時~、BS朝日にて生中継

さらに連日の熱戦を伝えるハイライト番組『熱冬!高校バスケ デイリーハイライト』も放送<2025年12月23日(火)~29(月)放送、一部地域除く>

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