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「任期中は住居費もかからない」長野市に移住した夫婦の“憧れ”を実現に導いたある制度

いま知っておきたい話題や気になるニュースをお届けする朝の情報番組『モーニングショー』では、月~金の日替わりコーナーが放送されています。

月曜日は、石原良純さんが、様々なテーマを立てて楽しむ「散歩」や、第二の人生を「地方移住」で輝かせている方々などを紹介する名物コーナー「良純未来図」をお届け。

9月24日(月)の放送では、雄大な北アルプスを望む長野・長野市に、岐阜・各務原(かかみがはら)市から4年前に移住し、移動クレープ販売店「森のくまさん」を始めた西田靖(にしだ・やすし)さん(53)・視己子(みきこ)さん(55)夫妻に、石原さんが迫りました。

 

◆長野市で“こだわりのクレープ”を売る西田靖さん・視己子さん

石原さんは、西田夫妻の営む「森のくまさん」へお邪魔しました。店名に負けない可愛らしさを誇るクレープ販売車は大阪の業者から280万円で購入したものを、夫婦で作業できるようにカスタマイズしたものだそうです。西田夫妻のクレープへのこだわりは「中に入れる食材」。長野県産のリンゴをはじめ、スモモや桑の実など“地元産”にこだわっています。

現在は地元の「道の駅 しなの」を中心に出店している「森のくまさん」。道の駅ではクレープ用の食材を仕入れたりもします。石原さんがお邪魔した日にはルバーブという野菜を加工した「ルバーブソース」を購入しました。そのままだと酸味が強いルバーブですが、加工することでクレープに合う甘酸っぱさになるといいます。

おふたりは“移動販売”の強みを活かし、県内各地で開かれるイベントなどにも出店しているそうです。

◆西田夫妻の長野移住を後押しした制度「地域おこし協力隊」

石原さんは長野市郊外の閑静な住宅地にある、西田夫妻の自宅へ案内していただきました。5LDKという広々とした間取りの一軒家を借りているのですが、家賃は「東京のワンルームマンション程度」なんだとか。

岐阜にいた頃、靖さんは旗やノボリを作る会社を経営し、視己子さんは金融関係の会社で働いていました。長野へは、靖さんが50歳になったのを機に移住したんだとか。「美味しい名物」や「良質の温泉」が多く、景色も良い長野を夫妻ともに以前から気に入っていて、「いつか住んでみたい」と憧れていたといいます。

そんな“憧れ”を実現へ導いたのは、とある制度だったといいます。長野県の移住交流セミナーへ参加した際、長野市で「地域おこし協力隊」を募集していることを知ったのです。それは全国の地方自治体で行われている制度で、「公務員として町おこしの仕事をしながら、最大3年間の“お試し移住”ができる」というもの。「任期中は住居費もかからない」というのも大きな魅力だったそうです。

地域おこし協力隊となった西田夫妻が希望した赴任地は、「鬼無里(きなさ)」という山深い農村でした。鬼無里には古くから味噌作りの伝統があり、夫妻はそれを活かした「味噌漬け」の会社を起ち上げたといいます。任期中、西田夫妻には住まいが無償支給され、年間400万円ほどの給料が支払われたそうです。

 

◆西田夫妻が“クレープ販売”を思いついた理由とは?

「ワッサーのクレープ」「ルバーブのクレープ」「桑の実のクレープ」「梨のクレープ」各500円(税込み)

地域おこし協力隊員として働きながら「クレープの移動販売」を思いついたという靖さん。現地で暮らしていく中で「長野には美味しいものがたくさんある」ということに気付き、「これを最大限に活かせるものは何か?」と考えた結果、「クレープ」に行き着いたのだそうです。靖さんにとってクレープは「野菜でも果物でも、包んでしまえば何でも美味しくできる魔法のメニュー」なんだとか。

去年、3年の任期を終えた夫妻は現在の地に移住し、600万円の資金をかけて「森のくまさん」を開業しました。この起業には、地域おこし協力隊時代に培った人脈が大きく貢献してくれているんだとか。里山で作った果物をクレープ用に加工販売してくれている「ドッグフォレスト 杏っ子の里」の相澤亜紀さんは、任期中に知り合った方なのだといいます。

取材日に仕入れたのは、石原さんもクレープでいただいて美味しさに感嘆の声を上げた一番人気の「ワッサー桃」と、試作品の「梨の砂糖煮」。地元産の梨「幸水」を使ったそれは程良く食感が残っていて、夫妻も大いに気に入りました。その後「梨のクレープ」は商品化され、販売されています。

 

◆長野での移住生活を満喫している西田夫妻の今後の課題

いつも笑顔が絶えない西田夫妻に、石原さんは“とっておきのスポット”を教えていただきました。それは、「ドッグフォレスト 杏っ子の里」の裏山にありました。北アルプスを望むそこは、虫の鳴き声しか聞こえないような静かな場所。そこで無心になって過ごす時間が、おふたりには何よりの癒しとなるのだそうです。

長野での移住生活を満喫している西田夫妻ですが、現在のクレープの売り上げは「収支トントン」のため、売り上げアップに向けた新メニュー開発が必要だといいます。石原さんは「ニジマスの唐揚げクレープ」を提案しましたが、これはどうも採用には至らなさそうです。

 

※森のくまさん
道の駅「しなの」で主に土・日・祝に販売

※道の駅 しなの
住所/長野県上水内郡信濃町柏原1260-4
TEL/026-255-2900
営業時間/9:00~18:00
休館日/水曜(祝日の場合は翌日休)※9月は無休
交通アクセス/北陸新幹線 長野駅から車で約40分
紹介した「ルバーブソース」250円(税込み)

※ドッグフォレスト 杏っ子の里
住所/長野市松代町東条1129
TEL/026-283-4685
ワッサー梨の値段は直接お問い合わせください。

※長野市移住の問い合わせ先「長野市 企画政策部 人口増推進課 移住・定住相談デスク」
TEL/026-224-7721
業務時間/8:30~17:15
休日/土・日・祝

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