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東京2020の暑さ対策の救世主!? 京大教授が新発明した「日よけ」

テニスの現役を退いてから、“応援”することを生きがいにしている松岡修造。

現在は2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックに向けて頑張る人たちを、「松岡修造の2020みんなできる宣言」と題して全国各地を駆け巡って応援している。

今回修造が訪れたのは、東京2020大会の暑さ対策の救世主ともいうべき新発明をしたという、京都大学大学院の酒井敏教授。

「これです!」と酒井教授が指さしたのは、不思議な形をした日よけ。

修造が日よけの下に入ると「日陰に加えて、涼しい風が感じられる」と言う。

©TOKYO応援宣言

サーモグラフィーで見ても、温度差は一目瞭然。日よけのないところは50度近く、日よけの下は30~35度となっている。

提供:京都大学 酒井敏教授

酒井教授いわく、フラクタル日よけは『葉っぱの集合体』のようなものだという。

 

◆『大きいものは熱くなり、小さいものは熱くならない』

ではなぜ、フラクタル日よけの下は涼しく感じるのだろうか?

その原理を説明するため、酒井教授は、車のボンネットと同じ高さに置いたミニカーの実験を見せてくれた。

大きい車のボンネットは60度近くになるのに対し、小さいミニカーは33~38度になる。

「ミニカーは小さいから、熱くならないんですか?」(修造)
「そう、小さいからなんです。」(酒井教授)
「だから僕は熱いんだ…大きいから(笑)」(修造)

©TOKYO応援宣言

大きい車は太陽から受けた熱をためてしまい、小さいミニカーは、周りの風が熱を逃がすので熱くならない。

『大きいものは熱くなり、小さいものは熱くならない』

この原理に則って、酒井教授は小さな図形を組み合わせて、「フラクタル日よけ」を発明した。

©TOKYO応援宣言

◆「こんなことで熱くならないのか」

「フラクタル」は上から見ると、2次元の平面に見えるが、横から見ると3次元の立体的な構造だ。

太陽が高いときには光を遮り、太陽が傾いた時には光が差し込むようになっている。
隙間があるため、風の通り道ができて太陽から受けた熱を逃がす効果があるのだ。

「フラクタル日よけは、冷たい風は出さない。でも極端に熱いのは和らげてくれる。完全に人工物なんだけど、自然の森に近い形が作られている。自然って“ゆるい”ですから。今までもっと難しいこと考えていたんです。『やられた。こんなことで熱くならないのか』って思いました。」(酒井教授)

©TOKYO応援宣言

自然の樹木のように木漏れ日のような柔らかい光を演出しつつ、温度が上がらない不思議な空間を作り出す「フラクタル日よけ」。

現在は東京2020大会に向けた暑さ対策補助事業として、多くの場所で実証実験が行われている。

「東京をゆる~く自然にCoolにする」酒井教授は最後に“ゆるーく”宣言した。<制作:TOKYO応援宣言>

※番組情報:『TOKYO応援宣言
毎週日曜あさ『サンデーLIVE!!』(午前5:50~)内で放送、「松岡修造の2020みんなできる宣言」も好評放送中、テレビ朝日系