瀬戸大也、今度は自分が子供たちのヒーローに。94年生まれ3人が最強かけ激突【パンパシ水泳2018】
8月9日(木)より開幕する「パンパシ水泳東京2018」。
パンパシフィック選手権は、オリンピック・世界水泳に次ぐ“競泳の世界3大大会”のひとつ。日本での開催は2002年の横浜大会以来16年ぶりで、今回の開催地は2020年の五輪と同じ“東京”。2年後を見据え、各国が五輪本番モードで挑む大会となるだろう。
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大会は、8月9日(木)の初日から大注目の対決が繰り広げられる。まずは、“キング・オブ・スイマー”を決める種目「男子400m個人メドレー」だ。
2016年のリオ五輪では日本の萩野公介が金メダル、瀬戸大也が銅メダルを獲得した男子400m個人メドレー。ここ数年は、日本勢が“キング・オブ・スイマー”の名をほしいままにしてきた。
しかし、2017年の世界水泳で新たな王者が誕生。それは、リオ五輪で銀メダルだったアメリカのチェイス・カリシュだ。カリシュは、萩野・瀬戸と同じ1994 年生まれの24 歳。あのマイケル・フェルプスの後継者として世界に認められる存在となっている。
男子400m個人メドレーは、1996年のアトランタ五輪から2012年のロンドン五輪まで長きにわたりアメリカが頂点に輝いてきた種目。
2018年に覇権を握るのは、アメリカか、日本か。大会屈指の熱い戦いとなるだろう。
◆瀬戸大也、16年前のパンパシの「宝物」
瀬戸大也にとって、パンパシ水泳は子供の頃の思い出の大会だ。
16年前の2002年に横浜で開催されたパンパシ水泳。瀬戸は、憧れの北島康介をはじめとする世界の泳ぎを生で観戦していた。当時8歳の瀬戸は、大興奮だったという。
そして、こんな経験もした。
「当時はいち水泳少年で、(北島)康介さんにとにかく会いたくて、サインが欲しくて…試合前なのにホテルまで押しかけました。快くサインをしてくださって、写真も撮ってもらいました」(瀬戸)
瀬戸は、このとき撮った北島との写真を今でも宝物にしているという。
その後、北島の背中を追いかけて厳しいトレーニングを積んでいった瀬戸。説明するまでもなく、世界水泳連覇やオリンピックでのメダル獲得を果たし、いまや競泳ニッポンをけん引する存在となっている。
「子供たちにとって、“かっこいいな”って思ってもらいたい。水泳選手ってかっこいいな、大也かっこいいなって。日本中を沸かせられるような泳ぎが出来るよう、とにかく自分は金メダルしか狙わないレースをします」(瀬戸)
幼い頃、心をときめかせたパンパシ水泳の舞台。今度は瀬戸が子供たちのヒーローになれるのか。大会初日の大一番、男子400m個人メドレーから目が離せない。
◆“ニューヒロイン”大橋悠依も昨年の雪辱を
そして、同日(初日)に行われる「女子400m個人メドレー」で注目したいのは、萩野・瀬戸のひとつ下、95年生まれの大橋悠依だ。
大橋のこれまでの道のりは、“水泳エリート”とは程遠い。
大学時代はほぼ無名で、膝の怪我や重度の貧血にも見舞われ、大学2年生の時には日本選手権で“最下位”の40位。どん底だった。
「ずっと辞めたいと思っていました」――そんな大橋を救ったのが、北島康介らを育てた名コーチ・平井伯昌。
「(大橋は)すべてのことをネガティブに捉えるのでね。僕からしたら才能もあるし、もう少し待たないといけないなと。コミュニケーションを明るくとろうという風に考えていました」(平井)
そう語る平井コーチの支えもあり、大橋は精神的な成長を遂げて笑顔を取り戻した。そして、日本選手権40位の選手から、僅か2年で世界水泳の銀メダルを獲得する選手にまで上り詰めたのだ。
2017年の世界水泳、200m個人メドレーで日本記録を大きく更新する記録で銀メダルを獲得し一躍ヒロインとなった大橋。しかし、さらなる活躍を期待された400m個人メドレーでは4位と悔しい結果に終わった。
大橋は、昨年の雪辱を果たすことが出来るのか。“ニューヒロイン”の戦いに注目だ。<制作:テレビ朝日水泳>
※放送情報:「パンパシ水泳東京2018 競泳国別対抗戦」
テレビ朝日系で4夜連続ゴールデンタイムにて放送
8月9日(木)よる7時 ※一部地域を除く「決勝 第1日」
8月10日(金)よる7時 ※一部地域を除く「決勝 第2日」
8月11日(土)よる6時56分 「決勝 第3日」
8月12日(日)よる6時57分 「決勝 最終日」