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名取裕子、夫役・宅麻伸とアドリブの応酬!『法医学教室の事件ファイル』撮影秘話

無念のうちに亡くなった事件被害者の最期の声に耳を傾ける法医学者・二宮早紀(名取裕子)と、その夫で横浜東署の刑事・一馬(宅麻伸)――。

複雑な事件の謎に挑む夫婦の活躍を描いてきた人気シリーズ『法医学教室の事件ファイル』の最新作が、8月12日(日)に放送される。

©テレビ朝日

1992年から26年間に渡って主人公・二宮早紀を演じ続けてきた名取裕子が、シリーズへの思いや撮影秘話を語った。

 

◆26年に渡って早紀を演じ続けてきた名取裕子

『法医学教室の事件ファイル』は1992年、1993年に「木曜ドラマ」枠(毎週木曜 午後9:00~9:54)で連続ドラマとして2シリーズを放送。その後、1994年から2017年まで「土曜ワイド劇場」枠を中心に“2時間ドラマ”として歴史を重ね、今作が第44弾となった。

連続ドラマを合わせると通算68本、26年に渡って早紀を演じ続けてきた名取は、「自身にとって早紀はどんな存在?」と聞かれると、「いい意味でオトナにならない、成長しない人だと思っています(笑)」と苦笑。「毎回、捜査に口を出すな、と言われているにもかかわらず、それでも首を突っ込んで…。しかし、あのエネルギーはいったいどこから来るのかしら」と、パワフルな早紀に対してリスペクトの念を持って演じてきたことを打ち明けた。

 

◆夫役・宅麻伸とアドリブの応酬

©テレビ朝日

そして長年、夫婦を演じてきた宅麻伸とのエピソードも披露。

「いつだったか宅ちゃんに『(助けに来るのが)遅いっ!』とアドリブで言ったことがありました。でもその後、ビルから吊り下がった私を助けに来るシーンで、宅ちゃんから『重いっ!』と仕返しのように言われました(笑)」と、気のおけない“共演仲間”であることを告白した。

視聴者にもすっかり、“早紀&一馬=おしどり夫婦”のイメージが定着しているようで、「皆さん、ドラマと現実を混同してしまうみたいで、以前、旅番組で宅ちゃんと京都でロケをしたとき、視聴者の方に『あら、ご夫婦で…!』と言われたことも。そうしたら『あら! この人(名取)には、犬しかいないのよ!』と横からツッコんでくださる方もいて、内心『ほっといて!』と思いました(笑)」と、26年間、歴史を紡いできたシリーズだからこその秘話も飛び出した。

 

◆叔母・七海役の由紀さおりは“チャーミングなオトナの見本”

©テレビ朝日

さらに、名取が「シリーズになくてはならない存在」と話すのが、一馬の叔母・七海を演じる由紀さおりだ。

「早紀と七海おばさまは度々、“毒”を吐きあっているのですが、早紀は視聴者の皆さんが我慢しているようなことも口にしてしまうので、胸がスッとするのではないかしら…。私にとって由紀さんはチャーミングなオトナの見本です」と、絶大な信頼を寄せていることを語った。

 

※名取裕子 コメント<全文>

――このシリーズが長年、愛されてきた理由はどこにあると思いますか?

「法医学の視点から事件の謎を解く本格ミステリーに、ホームドラマの要素を取り入れたことでしょうか。このシリーズがスタートした1990年代、ミステリードラマの主人公は“2枚目で完璧な人物”という設定が多かったように思いますが、早紀と一馬は2枚目半で、とても身近なキャラクター。

職場では仕事に真摯に向き合うカップルですが、家庭ではちょっと困った奥さんであり、夫である…。ダメなところもいっぱいあるけれど、仕事は一生懸命やる…。そんな両面を持ち合わせていることに、共感していただけたのではないでしょうか」

――名取さんにとって、早紀はどんな存在ですか?

「早紀は、いい意味でオトナにならない、成長しない人だと思っています(笑)。毎回、捜査に口を出すな、と言われているにもかかわらず、それでも首を突っ込んで…。まぁ早紀が首を突っ込まないと物語が進まないのですが、自分でもいい加減に学習したらよいのに、と思います(笑)。

しかし、あのエネルギーは、いったいどこから来るのかしら。今回、約1年ぶりに演じてみて、この役にはパワーが必要だなと改めて思いましたね」

――名取さんと早紀に“共通点”はありますか?

「いろいろな角度から、物事を考えてみるところは似ているかもしれません。私自身、犬もメダカも『育てよう!』と決めたら試行錯誤しながらさまざま工夫するので、“学究肌”な部分はあるかもしれないですね」

――シリーズを通して大切にしてきたことはありますか?

「私自身、家事をやるので早紀の主婦としての部分は嘘にならないよう、二宮家の朝ごはんや夜のメニューについてはスタッフとよく相談してきました。この季節なら豆ごはんにしようとか、彩りを考えてこんな献立にしよう、とか…。

今回の第44弾では、夏らしく“冷やししゃぶしゃぶ”が食卓に上りますよ! 主婦の皆さんが共感してくださる作品ですので、『この時期、こういう料理、作るわよね』『うちも昨晩はコレだったわ』と皆さんが思うものにしようと思って、そういうところも細かく大事に気をつけて制作しています」

――夫・一馬を演じる宅麻伸さんとの共演秘話を教えてください!

「“宅ちゃん”とは若い頃からほかの作品でも何度も共演していますが、この『法医学教室の事件ファイル』は、馴染みのスタッフ、キャストもいて、彼にとってもホームグラウンドのような作品なのだと思っています。

これだけ長くシリーズが続くと視聴者の皆さんもドラマと現実を混同してしまうみたいで、以前、旅番組で宅ちゃんと京都でロケをしたとき、視聴者の方に『あら、ご夫婦で…!』と言われたことも。

そうしたら『あらイヤだわ! この人(名取)には、犬しかいないのよ!』と横からツッコんでくださる方もいて、内心『ほっといて!』と思いました(笑)。

早紀はダメだと止められているのに先走って危ない目に遭い、一馬に助けられる…という展開が多いのですが、いつだったか宅ちゃんに『(助けに来るのが)遅いっ!』とアドリブで言ったことがありました。でもその後、ビルから吊り下がった私を助けに来るシーンで、宅ちゃんから『重いっ!』と仕返しのように言われて…。

『もう少しゆっくり来れば、次回作で若い女房をもらえたのに』と憎まれ口をたたいていたのを、私は聞き逃しませんでしたよ(笑)」

――一馬の叔母・七海役の由紀さおりさんとの共演秘話は?

「シリーズ当初は岸田今日子さん演じる義母との“嫁姑バトル”が盛り込まれていたのですが、第23弾からは一馬の叔母・七海役で由紀さおりさんが登場してくださり、由紀さんはこのシリーズになくてはならない存在になりました。

早紀と七海おばさまは度々、“毒”を吐きあっているのですが、早紀は視聴者の皆さんが我慢して言わないようなことも、おばさまに対して口にしてしまうので、胸がスッとするのではないかしら…。

由紀さんとは、撮影の合間に2人で買い物に行くほど仲良し! 毎年、『法医学』チームで由紀さんのリサイタルにうかがうのですが、みんなでうっとり聞き惚れて癒やされます。撮影現場でもその歌声のように皆をやさしく包み込んでくださる方で、私にとっては“チャーミングなオトナの見本”のような方ですね!」

※番組情報:日曜プライム  ドラマスペシャル『法医学教室の事件ファイル』
2018年8月12日(日)午後9:00~午後11:05、テレビ朝日系24局