大谷翔平&平野佳寿に続け!米国から注目浴びる「お化けフォーク」
サッカーW杯の盛り上がりに隠れているが、大リーグでは二刀流のエンゼルス・大谷翔平投手(23)に続いて、ダイヤモンドバックス・平野佳寿投手(34)が得意のスプリット(フォークボール)でブレークした。
セットアッパーとして無失点記録を22試合まで伸ばし、メジャーの日本人投手では歴代4位、現巨人・上原浩治投手(43)の最長記録まであと5つに迫っている。球団記録まであと2つ、オールスター選出の期待も高まってきた。
昨年のWBCで認められ、オリックスからメジャー挑戦1年目で球団を大喜びさせる快進撃。速球は時速150km前後でも、スプリットとのコンビネーションが冴えわたっている。
落差が大きい、いわゆる日本流のフォークボールがウイニングショット。MLBの測定データによるとボールの回転数は平均1200で、今季150球以上スプリットを投げている投手12人のうち下から3番目(速球の逆で回転数の少ない方が効果的。ヤンキースの田中将大投手は1428回転)。さらに、速くて沈むメジャー流のスプリットも使いこなす。
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歴史を振り返れば、メジャーで成功した日本人投手は、野茂英雄、佐々木主浩から上原、田中そして大谷とスプリットの使い手が多い。豊富な球種を誇るカブス・ダルビッシュ有(31)も勝負どころで投げる。大谷の負傷で、あらためてひじへの負担も懸念される一方、34歳の平野の「奮投」でスプリットの威力が再認識されている。
そのおかげで今後、メジャー挑戦しそうな日本人投手で最も通用すると注目を浴びているのが「お化けフォーク」のソフトバンク・千賀滉大投手(25)だ。昨年のWBCではボールが消えると各国の打者を驚かせて、最優秀選手に選出された。昨季オフの契約更改では、早期のメジャー挑戦を直訴したという。
ソフトバンクは原則としてポスティングでの米移籍を認めておらず、千賀の海外FA権取得は順調にいって2022年。翌年の渡米となれば30歳になる。WBCの活躍でMLB球団にリストアップされ、同大会でセットアッパーを務めた平野の快投もあって、日本屈指の「フォークマン」の評価はさらに上昇。米国では計算の立つ先発投手が不足しているだけに、千賀の早期渡米を願う声は大きなものになってきた。
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日本人の有望投手では、今季8勝無敗の西武・菊池雄星投手(27)が来年の米移籍をいわれている。今でもすぐメジャーで通用するといわれる巨人・菅野智之投手(28)は、2020年東京五輪のエースとして金メダルを期待され、同球団もポスティングによる移籍を認めていないため、海を渡るのは最短で2022年になる。
お化けフォークを操る千賀は今後、球団を動かすことができるか。日米で大フィーバーの大谷、そして平野のブレークで、日本人投手の需要が再び高まってきた。