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羽生結弦の劇的復活、小平奈緒の国境越えた友情!五輪の感動シーンを振り返る

©テレビ朝日

平昌五輪も、残り3日。日本勢は23日時点で、最多11個のメダルを獲得している。激闘、感動シーンの連続。25日の閉会式を前に、少し早めに振り返ると…

◆王子の復活

平昌の「主役」を選ぶなら、やはりフィギュアスケート男子シングルの金メダル・羽生結弦(23)だ。昨年11月のグランプリ(GP)シリーズ・NHK杯で、右足首のじん帯を損傷。出場を危ぶまれるほどの重傷を負いながら、ぶっつけ本番の舞台で66年ぶり五輪連覇の快挙を達成した。SPで首位に立つと大歓声のなか、「ただいま」とささやき、翌日のフリー演技でも4回転ジャンプを4本跳んで「勝った、自分に勝った」と叫んで、右足首をさすった。本人が「漫画の主人公にしても出来過ぎなくらい」と振り返ったドラマチックな復活劇に、世界中が心を奪われた。試合後、鎮痛剤を飲まなければ、リンクに立てなかったほどの苦闘を明かし、あらためて現役続行を表明。「唯一のモチベーションは4回転アクセル」と大技の初成功を狙う。25日の閉会式前に行われるエキシビションでは、大トリで登場する。練習を再開し、何度も4回転アクセルに挑戦していたので、もしかしたら挑戦するつもり? 最後の最後まで、話題をさらいそうだ。

◆国境越えた友情

五輪史に残る感動シーンだった。スピードスケート女子500mで小平奈緒(31)が悲願の金メダルを決めると、地元五輪で3連覇を逃し、泣き崩れる銀メダルの李相花(28=韓国)の元に歩み寄り、優しく抱き寄せて一緒にウィニングランを行った。2人は長年のライバルであり、海外転戦で助け合う仲。韓国語で「チャレッソ(よくがんばった)」と励まし続けた小平の優しさを、世界中のメディアが称賛した。この種目は24連勝中。まさに女王の振る舞いだった。元々、控えめな性格で、周囲への気配りも忘れない大人の女性だ。今年1月に亡くなった信州大の同級生で、ソチ五輪にも一緒に出場した住吉都さん(享年30)について聞かれると、「常に頭に浮かんでいたが、レースに集中しないといけなくて。本人の目の前で、金メダルを報告したかった」と目を潤ませた。

◆エラい!

ノルディックスキー複合ノーマルヒル(NH)で銀メダルに輝いた渡部暁斗(29)は、金を狙ったラージヒル(LH)で5位に終わった。ジャンプで首位に立ちながら、後半の距離で失速。疲労困ぱいでゴールした。W杯などでも通常、距離でトップ争いをすると、交互に先頭に出て、風よけを務めながらレースを引っ張り、終盤の競り合いで勝負を決めるのが“お約束”。しかしLHのレースでは、後続選手が前に出なかったため、渡部は先頭で体力を消耗し、ドイツ勢に追いつかれて表彰台独占を許した。そんな“ズルい”相手に不平も言わず、堂々のレース展開。団体戦(4位)が終わるまで、肋骨を骨折していたことも内緒にしていた。

◆抱きついて涙

ジャンプの女子は、個人戦NHの1種目だけ(男子はNH、LH、団体戦)。つまり4年に1度、2本のジャンプに賭けるしかない。そんな厳しい条件のなか、2014年ソチ五輪で4位に終わった高梨沙羅(21)は、銅メダルを獲得。今季W杯で勝てていなかったので、日本中がホッとした。その瞬間、チームメイトの伊藤有希(23)が飛び出してきて、高梨に「おめでとう」と抱きついた。自身は4年前より2つ順位を下げて9位に終わったが、「4年前、沙羅ちゃんもメダルが取れず、すごく苦しい思いをして、過ごしてきたので」と仲間のメダルを素直に喜び、涙を流した。

◆海外で一番人気

スノーボード男子ハープパイプ(HP)の平野歩夢(19)は、絶対王者と激闘を繰り広げた。2回目の演技で連続の大技「ダブルコーク1440(縦2回転、横4回転)」を決めて首位に立ちながら、最終3回目でショーン・ホワイト(31=米国)に逆転された。五輪3度制覇の王者越えは逃したが、優勝した最高峰のXゲームに続き、2大会連続銀メダルを達成。米国などの海外メディアが殺到し、日本の報道陣が圧倒されるほどの数だった。外国人の女性ファンも急増。ホワイトと同じく、以前から夏季競技のスケートボードも練習しているので、新種目採用の東京五輪に挑戦する可能性あり。神技の2強対決は、2年後の夏に続く?

◆仲良く金

スピードスケート女子団体パシュート(追い抜き)で高木菜那(25)、美帆(23)の姉妹が金メダルに輝いた。美帆は中学3年で2014年バンクーバー五輪に最年少出場。天才少女と騒がれた妹に、菜那は「転べ、転べ」と嫉妬した。4年後、ソチ五輪代表から漏れた美帆は、逆に初選出で大はしゃぎの姉をにらんでいた。そんな2人が大人になり、ナショナルチームで合流。年間300日以上、行動をともにして気持ちが通じ合い、平昌で仲良く表彰台の真ん中に立った。美帆は金、銀、銅のメダル・コンプリートも達成。姉妹を見守ってきた父・愛徳さん(60)は、2人それぞれに金メダルを首にかけてもらった。

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