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【世界ラリー(WRC)】ヌービル4勝目で2017年シーズン終了! 第13戦ラリー・オーストラリア 最終結果

現地時間の11月19日、FIA世界ラリー選手権(WRC)第13戦「ラリー・オーストラリア」のデイ3(SS17~SS21)が行われた。

これで2017年シーズンすべてのWRCステージが終了したことになる。ただ、2日目のSS14が安全上の理由でキャンセルされたのに続き、SS20も朝に降った雨の影響でSS20へ続く道の泥が酷い状況にあるためキャンセルされた。

この悪天候を生き残り、2017年シーズン最後のラリーを勝利したのは、ヒュンダイのティエリー・ヌービル。今季4勝目を挙げた。2位にはフォードのオット・タナック。3位にはヒュンダイのヘイデン・パッドンが入り、ヒュンダイは表彰台の1位と3位を獲得した。

総合2位につけて最後のSS21を迎えたトヨタのヤリ‐マティ・ラトバラだったが、パワーステージで木にぶつかるアクシデントとなり、マシンを降りてしまった。このため、タナックとパッドンがそれぞれ順位を上げた形だ。

また、このラリー初日はモチベーションの低いコメントをしていた5年連続王者のセバスチャン・オジェだったが、最後のパワーステージで最速タイムを叩き出し5ポイントを加算。王者の貫禄を見せた。

優勝したヌービルは、「もう地獄のようなラリーだったね。なんとか路面上にマシンを残したというか、クレバーに走る必要性に迫られた。なにしろ、グリップがない、コントロールできない、自分が入力したはずの動きにマシンが反応しない、という本当に大変なラリーだったからね」とシーズン4勝目を喜んだが、非常に厳しいラリーだったことを明かした。

2位に入ったタナックは、SS21を走り終えると、結果ではなく長年所属していたチームに対しての感謝を最初に語った。

「僕はこのチームで長く家族として過ごしてきた。本当に長い間だ。ここで学んだことの数々は、常にタフなレッスンだった。そして、今年は王者のセバスチャン・オジェと同じチームで過ごした。とても貴重な経験ができた。間違いなく僕は今後強くなれると確信している。そうした環境を長年提供してくれたマルコム・ウィルソン代表とMスポーツには本当に感謝している」

そして3位に入ったパッドンは、「僕にとって今シーズンは厳しい1年だった。それだけに最後に結果が出たことは嬉しいが、ラトバラは残念だった。でも、これで長いトンネルの先に灯りが見えた気がする」と、ラトバラのクラッシュで棚ボタ的に得た結果だったが、自身の不調からも脱するきっかけになったことを語った。

最後に非常に悔しいクラッシュをしてしまったラトバラは、「リタイアする前までは良い戦いができていたし、今朝も序盤は1位との差を縮めることができた。しかし、結果を残すことができずチームに対して申し訳ない気持ちでいっぱいです。今年、チームは自分の予想を大きく超える素晴らしい体制を整えてくれた。心から感謝している」とチームから公式コメントを発表。

18年振りのWRC参戦、事実上の新チームでありながら、トップチームと渡り合える競争力を手にしたチームに感謝の意を示した。

これでWRCは全13戦を終了した。すでに来季のカレンダーは発表されており、2018年シーズンは2017年シーズンと同じ全13戦を予定し、1月25日~28日の「ラリー・モンテカルロ」から開幕する

また、「ラリー・トルコ」が2010年以来のカレンダー復活を果たす。フォード、ヒュンダイ、トヨタ、シトロエンと4台メーカーのマシンは実力的には非常に拮抗しており、2018年も混戦が予想され、きっと目が離せないシーズンとなるだろう。

なお、RC1の1~9位までの結果は以下の通り。