テレ朝POST

次のエンタメを先回りするメディア
未来をここからプロジェクト
menu

『警視庁アウトサイダー』第6話、テレ朝刑事ものセオリー全開「善意のやつは、あやしい」

<『警視庁アウトサイダー』第6話レビュー 文:赤山恭子>

西島秀俊、濱田岳、上白石萌歌がクセの強いキャラクターに扮する刑事ドラマ警視庁アウトサイダー

2月9日(木)に放送された第6話では、これまで一緒に行動していた架川英児(西島)・蓮見光輔(濱田)・水木直央(上白石)の刑事トリオが、はじめて別行動を取る回となった。

架川は、蓮見の父の冤罪を晴らすため、手がかりをつかみに有給を使い長野県春蘭市に向かう。被害者のホステスが勤めていたクラブ「コフレ」で、古参のバーテンダー・立石錠(正名僕蔵)に聞き込みを行うのだが、架川VS立石のカラオケ大会という『警視庁アウトサイダー』らしいおもしろ展開に。それでも、一歩ずつ真相に近づいていった。

蓮見&水木は、看護師が階段から突き落とされる事件を担当。ふたりは、半年前にアニメファンが殺害された未解決事件との関連をにらみ、巡査長の米光麻紀(長濱ねる)の協力も得て、解決に至る。

これまた怒涛の展開を迎えた第6話。物語はいよいよ大詰め、終わりの始まりが、始まった――。

◆「とくに…テレ朝とか…」

今回は、蓮見&水木コンビの息の合い方がとくに目立った回だった。看護師の事件捜査で、意識不明の被害者・今野静香(高橋美津子)を訪ねたふたり。

とくに怪しそうな人物や出来事はないように見受けられたが、もはや恒例(!?)水木の「犯人がわかりました」宣言が…!

第5話では課長が犯人というとんでも推理をしていた水木なだけに、蓮見はあきれ顔。根拠を尋ねると、水木は「刑事課に配属されて1か月、たくさんのドラマや映画を見て、刑事というものを学んできたつもりです。善意のやつはあやしいんです、犯人率、高いんです」と得意げ。さらに「とくに“テレ朝”とか、安易にそういうことをするんです」と続けた。

水木の口から飛び出た「テレ朝」の単語、まさか自局の自虐ネタがくるとは…! 思わぬ会話に、にやりとした視聴者も多いのではないか。

たしかに、テレビ朝日と言えば刑事ドラマがお得意。架川の待ち受け画面にもなっている『はぐれ刑事純情派』をはじめ、『相棒』『特捜9』『遺留捜査』『緊急取調室』など、長く愛されているシリーズがとにかく多い。

それらのドラマは、およそ犯人ではなさそうな一見“いい人”が「実は犯人でした!」というパターンが多く、それらしい事情や闇を抱えていたりして、終盤で理由をとうとうと述べるシーンもお約束。結果、何だか腹落ちする完成度の高い刑事ドラマが、テレ朝の王道という印象だ。

そんな「テレ朝の刑事ドラマ」というワードを、『警視庁アウトサイダー』という異色の刑事ドラマで引き合いに出すという、テレビ朝日がこれまでやってこなかった路線にチャレンジした本シーン。

返す刀で蓮見がいう「学ぶのは現場でね。ダメだよ、ドラマとか。とくに…テレ朝とか…」の台詞。濱田のちょっとしたタメの間も、妙に笑いを誘う。

そして、事件の結末は、水木の推理通り“王道のテレ朝の刑事ドラマ”となったのか。それとも、そこはやはり『警視庁アウトサイダー』らしい、“アウトサイダー”な結末となったのか? ぜひ見逃し配信で確認してほしい。

◆米光、“降臨”!

今回の事件では、被害者がアニメ『降魔の射手』のキャラクターのアクリルキーホルダーを握りしめていた事実が発覚。その会話を聞いていた米光は激しく反応し、早口で『降魔の射手』の魅力を語る。

そう、米光は『降魔の射手』のオタク&人気コスプレイヤー!水木は犯人の手がかりをつかむため、米光のコスプレで釣る作戦に出る。

「それ…いる?そんなんで…解決する…?」とは思う、やや強引なストーリー展開ではあったが、米光の完璧なコスプレ姿でオールOKに。劇中アニメのキャラクターになり切った様子は、まさに“降臨”と呼ぶにふさわしく、堂々と演じ切った長濱の長台詞も含め、見事なものだった。

上白石に続き、本作のコメディパートを担えるヒロインとして、第6話においては架川に代わり新たなトリオ感まで生み出した。ちなみに、長濱演じる米光が主演の『警視庁インサイダー〜警務課・米光麻紀のランチ捜査〜』はTELASAで配信中なので、気になった方は覗いてみては。

◆架川・蓮見・水木の関係性が強固に

ドラマも折り返しとなった第6話では、架川・蓮見・水木の結びつきがまた一段と固くなり、ネクストステージに行ったような印象も受けた。

ほぼ毎話、架川は蓮見に「あなたを信頼していないわけじゃない」と言われ続けている。しかし、蓮見は父の冤罪事件について洗いざらい話しているだけでなく相談もしており、言葉とは裏腹に完全に架川を信頼しきって頼っている様子。

また、架川も有給まで使い長野県春蘭市に乗り込むほど、当事件にのめり込む。もともとは本部への復帰のため、点数稼ぎのために蓮見とは手を組んでいたはずが、架川の刑事としてのプライドか、蓮見への同僚以上の思いからか、亡くなった藤原要(柳葉敏郎)の敵を取る意味もあるかもしれないが、もはやさまざまな要素が絡み合い、ずぶずぶと両足を突っ込んでいる状態。もはや、架川&蓮見コンビは、共犯を超えた信頼関係になったと言っていいだろう。

以後、そこに加わることになりそうなのが水木。第5話で諸々の事情を理解した水木は、「自分は関わらない」宣言をしていた。しかし、第6話のラストでは、「私にも事件のことを教えてください。」と意を決した様子で蓮見に詰め寄った。

3人の関係性が強固になるがゆえ、悲劇は望みたくないが、テレ朝刑事ものセオリーでいうと「善意のやつは、あやしい」わけで…。第7話以降の動きも注視したい。

そして、ずっと少しずつ出演している小山内雄一(斎藤工)は、このまま新党を立ち上げた素敵な政治家ポジションで終わるのだろうか…。華麗なる裏切りもありそうで、波乱の胸騒ぎが止まらない。

(文:赤山恭子)

※番組情報:『警視庁アウトサイダー
【毎週木曜】午後9:00~午後9:54、テレビ朝日系24局

※『警視庁アウトサイダー』最新回は、TVerにて無料配信中!(期間限定)

※動画配信プラットフォーム「TELASA(テラサ)」では、地上波放送終了後にドラマ本編を配信!

はてブ
LINE

トピックスTOPICS

おすすめ記事RECOMMEND