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街全体がお祭り会場のよう。ル・マンウィーク現地レポート【写真16枚:ル・マン24時間レース】

今年で85回目の開催を迎える「ル・マン24時間レース」(通称ル・マン)。

レースは現地時間6月17日(土)の15時スタートで、翌日15時まで24時間を争うのだが、“ル・マンウィーク”自体は、その前の週である6月11日(日)からル・マン市内で行われる公開車検からスタートしている。

いよいよ始まったル・マンウィークの魅力を伝えるべく、現地からのレポートを伝えたい。

11日(日)と12日(月)の2日間にわけて、ル・マン市内の中心部に特設車検場を作り、各車は多くの一般市民やファンに見守られる形で、車両サイズや重量といった規定に決められたルールを守っているかのチェックを受ける。

今回、トヨタは12日の午後に車検を受けることとなった。

車検ではメカニックたちがマシンを手で押して車検場を通過していくなか、ドライバーたちは特設ステージでのトークショーに参加したり、各メディアのインタビューを受けたりしている。

そこには、レース前のピリピリした様子は一切なく、みな笑顔でインタビューを受けていたりドライバー同士で雑談していたり、はたまた車検風景を撮影しているチーム関係者と記念撮影したりと、非常に自由な雰囲気だ

そして、車検を受けた車両が広場のなかで行う一大イベントが、チームスタッフやドライバーも参加した記念撮影。ポルシェやトヨタのようなLMP1クラスの記念撮影では、世界中のメディアが我先にと良い場所を陣取っているため、なかなか良い写真を撮るチャンスがない。

こうした写真では、チームの公式カメラマンが撮影した写真が広く使われるのが一般的なのは、どうしても混雑した状況のなか、ここぞという写真を撮ることが難しいのも一因だったりする。

もちろん、LMP1クラスはいちばん人気なのだが、ル・マンには本当に多くの車両とドライバーが参加しているので、次々と魅力的な車両や有名ドライバーがやってくる。例えば、たまたま写真を撮って少し談笑したのは、元F1ドライバーのジャンカルロ・フィジケラとルーベンス・バリチェロふたりとも、ル・マンは他にはない雰囲気のレースで自分たちも楽しんでいると語っていた

この公開車検では、ずっとマシンやドライバーばかりを追いかけるのも良いが、会場の周辺には多くのカフェがあり、みなそこで休憩しながら、自分たちのお気に入りチームやドライバーが登場するのを待っていたりする。まさに街全体がお祭り会場のようで、ル・マンならではの雰囲気が楽しめる

観客のなかに、たまたまフランスに旅行に来ていて、トヨタの車検参加日だけパリからTGVに乗って公開車検を見学に来たという女性がいた。パリからル・マンまでは、TGVで1時間程度。さらにル・マン駅から公開車検の会場までは、トラム(路面電車)で3駅、徒歩でも15分程度の距離。じつはパリから日帰りで遊びに来ることも可能だ。

そんな誰もがリラックスした雰囲気のなか“ル・マンウィーク”はスタートし、ここからドライバーは徐々に気持ちを高めて本番のレースに臨んでいく。<文・写真/田口浩次(モータージャーナリスト)>

 

以下、現地の写真を紹介していこう

TGVル・マン駅。24時間レースの雰囲気を切り取った装飾が施されていた。

 

金曜日のドライバーズパレード会場となるジャコバン広場。サン・ジュリアン大聖堂が立つ。

 

会場となるリパブリック広場にはトラム(路面電車)が通っているので移動は快適。

 

車検場に向かうトヨタ。通路ではファンがマシンを一目見ようと集まっている。

 

車検を受けるトヨタ。重量や車体サイズなど、基本的なチェックをここで受ける。

 

GTEアマと呼ばれるクラスに出場するアストン・マーティン。フェラーリやコルベットなども参加する。

 

フランスのスポーツ紙「レキップ」の取材を受ける国本雄資を、よこからSNS中継する小林可夢偉。

 

小林可夢偉の存在に気づき、ついつい笑ってしまった国本雄資。こんな和やかな雰囲気なのだ。

 

広場では車検を受けたマシンが記念撮影のために並べられていく。ここには多くのトヨタファンの姿も。

 

トヨタTS050が3台並ぶ姿は圧巻で、周囲のファンも、こぞってカメラを向けて撮影していた。

 

トークショー会場の横には、車両の横転事故を体験するブースが。

 

車両の横転事故とシートベルト着用の重要性を伝えるブース。360度ぐるりと回る。

 

ドライバーたちも非常にリラックスしていて、カメラを構えるとこの通り(笑)

 

元F1ドライバーのジャンカルロ・フィジケラ。今年のトヨタは「ル・マンは本当に特別だ」とその魅力を語っていた。

 

元F1ドライバーのルーベンス・バリチェロも初参加。この雰囲気を楽しんでいた。

 

撮影場所がしっかり確保できれば、このような雰囲気の撮影となる。この後、ドライバーたちは反対を向き、ファンにも記念撮影チャンスがある。