堀ちえみの“がん闘病体験”に、ビートたけしが共感。事故起こした時「死んじゃえば良かったと思った、でも…」
3月17日(火)に放送する『名医とつながる!たけしの家庭の医学 芸能人が自ら警告!身近な症状を甘く見てはいけない!SP』の収録に、堀ちえみが登場。
末期がんの宣告を受けながらも、太ももの皮膚移植手術と懸命なリハビリで声を取り戻した自身の舌がん闘病体験を赤裸々に語った。
昨年2月に末期の舌がんであることを公表した堀。この日は「本当は怖い口内炎」として、2018年5月頃に舌の裏にできた小さなできものを口内炎と思い込み、痛みを我慢し続けたために舌がんをステージ4にまで進行させてしまった堀が犯した“3つの過ち”がVTRで明かされる。
◆たけし、堀ちえみに共感「絶望して死ぬよりもね…」
2019年2月22日(金)、すべての腫瘍を切り取るために舌の6割を切除し、太ももの皮膚や皮下組織を舌に移植する大手術を受けた堀。その後の懸命なリハビリによって声を取り戻す姿を見たビートたけしは、「しかし見事に喋れるようになって…今の医療ってすごいね!」と驚きつつ、「たくましいね!母親として子どももちゃんと育てて…」と言いながら堀と対面。
「よくそんなに喋れるようになったね」と感心するたけしに、堀が「言語聴覚士の先生のもとで、私の今の舌に合わせて、一音一音調整しながら舌のリハビリをしています」と明かすと、「新しい発声法で、音の出し方を覚えなきゃいけないんだ!」とたけしは驚愕。堀は「舌を失ったことで私は生まれ変わって、一音一音私独自のしゃべり方で、全部しゃべっています」と胸をはる。
もともと「舌がんというものが存在することすら知らなかった」ために、痛みを我慢し続けてしまったという堀。
医師からがんのステージ4と宣告されたときは、「もう人生終わりかな…」と思ったというが、そんな堀に移植手術を決意させたのは「手術のあと、どんなに辛いことが待っていたとしても、やっぱり手術でがんを取り除いてもらって、がんばって生きていてほしい。どんな姿でもいいから存在していて欲しい」と言ってくれた家族だったという。
「時計の針は戻せないから、悔やむんじゃなくて、運命として受けとめて、先へ進んでほしいって、16歳の娘に諭されました」と語る堀。
たけしが心境を尋ねると、「今の方がいいです!」と即答。「舌を失ってしゃべり辛いですけど、がんと一緒にいろんな余分なものを取り去って頂いた感じで、生きていることがすごく素晴らしく感じられる」と堀が話すと、たけしも「絶望して死ぬよりもね、絶望しても生きている方がいいんだよね」と激しく共感する。
「オレも事故を起こしたとき、最初は死んじゃえば良かったと思った…今死んだら“伝説の男”になれるなって、ざまぁみろって病院のベッドの上で思ってた。でもそうじゃなくて生かされてるんだよね」と振り返ると、堀も「ホントにそんな感じです!」と意気投合する。
◆大病をしても乗り越えれば「素晴らしい人生が待っている」
収録後のインタビューでも、「たけしさんとは40年近く一緒にお仕事をさせて頂いていますが、昔は水泳大会に全裸で乱入してくるような人で、ずっと“なんてひどい人だ”と思ってました(笑)。でも今日は、たけしさんが私の気持ちを手に取るようにわかってくれて…」とコメント。
続けて「一度は死を受け入れて、“死ねばよかった”を経験したあとに、“生きていて良かった”という境地に到達したというたけしさんのお話が、自分が今まさに感じていることと同じで、 “生きてるって素晴らしい”っていう気持ちを共感できたのがすごく嬉しかった。40年近いお付き合いですが、今日、初めて心が通じ合った気がしました(笑)」と語った。
今回の出演について「病気をしたからってつらいとか可哀想じゃなくて、大病をしても、それを乗り越えれば、すごく素晴らしい人生が待っていることを伝えたかった」という堀。
「自分ではしゃべりがまだ十分ではないので、見ていて痛々しいと思われるのが嫌だったが、司会がたけしさんだったので、自然に背中を押してもらえた」と話す。
また今は「世界がキラキラツヤツヤして見えるので、“あ、生まれ変わったんだ!”と感じている」という堀。たけし院長も「事故で生まれ変わった」という言葉を使っていたので、その気持ちがすごくよく分かったと喜びをにじませる。
この日の収録では、たけしのジョークに大笑いする堀ちえみの姿が度々見られた。いきいきと話し、眩しいほどの笑顔を見せる彼女の姿はまさに世間も待ち望んでいたものではないだろうか。
最後に「私の場合、早期発見できなかったことが悔いとしてあります。皆さんにはぜひ口のなかに異常があったら、すぐ病院に行って頂いて、早期発見、早期治療をお願いしたい」と呼びかけた堀。
さらに今後の予定として、「2022年にはデビュー40周年を迎えるので、ぜひライブで歌いたい。そのために頑張って舌の筋トレをしていますので、ファンの方には楽しみに待っていて頂きたいです」と語った。
堀が出演するコーナー「本当は怖い口内炎」では、このほか、自分でチェックできる「口内炎と舌がんの症状の見分け方」なども紹介。また、この「芸能人が自ら警告!身近な症状を甘く見てはいけない!SP」には、三田佳子や天龍源一郎も出演し、自身の闘病体験を語る。
また同番組では、新型コロナウイルスについても緊急取材を敢行。名医4人を取材し、感染してから重症化する人としない人の違いなどを紹介する。
なお『名医とつながる!たけしの家庭の医学』のレギュラー番組としての放送は、同回をもって一旦終了となる。
※番組情報:『名医とつながる!たけしの家庭の医学』
2020年3月17日(火)よる7時~よる9時48分、ABCテレビ・テレビ朝日系24局