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【関ジャム】人気プロデューサー3名の「2019年マイベスト10」全曲解説!(前編)

2020年1月19日(日)に『関ジャム 完全燃SHOW』で放送された「売れっ子プロデューサーが選ぶ年間ベスト10」

©テレビ朝日

過去に同企画で紹介されたアーティストがブレークしたこともあり、毎回SNSで話題になるこのランキング。今回は、いしわたり淳治・蔦谷好位置・mabanuaの2019年マイベスト10が発表された。

本記事では、前編(10位~6位)後編(5位~1位)に分け、ランクインした曲を解説付きで紹介していく。

◆蔦谷好位置のベスト10位~6位

10位:RIDING ON TIME/YOSHI
モデル・俳優としても活躍する16歳、YOSHIの楽曲がランクイン。山下達郎の『RIDE ON TIME』をサンプリングしたこの楽曲について蔦谷は、「洋楽的なフロウや歌の節回しをしている日本のアーティストはたくさんいますが、ここまで上手い人はなかなか聴いたことがない」とYOSHIのスキルを評価した。

9位:東へ西へ/iri
9位は井上陽水のトリビュートアルバムに収録された1曲。2016年にメジャーデビューした女性アーティストiriは、ソウルフルな低音ボイスが魅力だ。このトリビュートアルバムには椎名林檎やKREVA、宇多田ヒカル、そして槇原敬之ら実力のあるアーティストが多数参加しているが、そのなかでもiriを選んだ理由として蔦谷は「彼女の低くて艶のある声がこの曲にピッタリで、異彩を放っていたから」と語る。

8位:sabotage/緑黄色社会
緑黄色社会は大型フェスからオファーが殺到している人気バンド。しかし「この曲でバンドとして大きく突き抜けた」と蔦谷が話すように、『sabotage』ではさらなる進化をみせた。「王道なポップソングの要素のなかに見え隠れする”ひねくれ要素”がたまらなく気持ちいい」と蔦谷は同楽曲の魅力を解説した。

7位:Blanco/Omoinotake
ギターがいない編成のトリオバンド、Omoinotake。渋谷の路上ライブの集客が話題を集めた。『Blanco』は、メロウなサウンドメイクのなかにも、和風でノスタルジックなサビのメロディーがマッチしているバラード。蔦谷は「非凡なサウンドメイキングのセンスがある」とし、今後のOmoinotakeの活躍にも期待を寄せた。

6位:Do you remember?/宮本浩次
エレファントカシマシのボーカリスト・宮本浩次とHi-STANDARDのギターでKenYokoyamaとしても活動している横山健の楽曲が6位に。エレカシではほとんどやっていないパンクサウンドのなかにも、宮本と横山の”節(ぶし)”が満載で、お互い長いキャリアを重ねてきたからこそ出来た「最高のコラボレーション」と蔦谷。「聴きながら笑い泣きするような感情が湧いてくる楽曲」だと絶賛した。

◆いしわたり淳治のベスト10位~6位

10位:だらん/槇原敬之
いしわたりは同楽曲について「『何度ハグしても君の両手がだらんと下がったまま』という“2人の関係を象徴するワンフレーズ”をビシッと見つけて、さらりと書くセンスが素敵」と、槇原敬之の作詞センスが圧巻だと紹介した。

9位:HAPPY BIRTHDAY/back number
いしわたりは「自嘲気味にハッピーバースデーを言う寂しさと片想いの虚しさの“1+1の足し算”の答えが、3にも4にもなっている感じ」と片想いソングの名手・back numberらしさを強調。さらに「くだらない話は思いつくのに 君を抱きしめていい理由だけが思いつかない」といった印象的なフレーズを紡ぐセンスも、ベスト10に選出したポイントだと話した。

8位:未来になれなかったあの夜に/amazarashi
菅田将暉や中島美嘉に楽曲提供しながらも、姿を一切明かさない謎多きバンド・amazarashiの楽曲が8位に。横浜流星や杉野遥亮ら若手俳優が出演したミュージックビデオも話題になったこの曲を聴き、いしわたりは「彼は本物の詩人だ」とつくづく思ったそう。音符ひとつひとつに丁寧に真摯に言葉が置かれており、「日本語の可能性の向こう側を覗いているような気持になる」と、作詞家ならではのコメントも。

7位:兵、走る/B’z
ラグビー日本代表の応援曲がランクイン。「ゴールはここじゃない、まだ終わりじゃない」という歌詞が「ラグビー日本代表の姿と重なる」といしわたり。日本代表が勝つたびに、この曲がヒットチャートを駆け上がっていくさまが「今の時代らしいヒットの仕方」だと語った。

6位:ズルいよ、ズルいね/=LOVE
=LOVE(イコールラブ)は、指原莉乃がプロデュース・作詞をする12人組アイドルユニット。「映像描写のカメラワーク、言葉のセンス、物語を創る力…指原さんは作詞家として凄く才能があると思います」「“秋元康イズム”を感じる」と、いしわたり。指原の才能に期待を寄せた。

◆mabanuaのベスト10位~6位

10位:Church feat. EARTHGANG/Samm Henshaw
あのファレル・ウィリアムスも大絶賛しているソウルシンガー、Samm Henshawの楽曲。車のCMソングにも起用された。彼を起点としたゴスペル調のHipHopブームが「Official髭男dismなどの日本アーティストにも影響を与えている」とmabanua。厚みのあるブラスアレンジが特徴で、昨今のHipHopには少ないポジティブなメッセージ性が魅力だという。

9位:Pool/SIRUP
「ここ数年ソロシンガーは女性が人気だが、彼がそれを打ち破る気配がする」とmabanuaが語るのは、大阪出身のシンガーソングライターKYOtaroが立ち上げたソロプロジェクトSIRUP(シラップ)。90年代に流行ったアシッドジャズと今のシティポップをミックスさせたサウンドをメジャーシーンにいち早く取り入れたアーティストだと、mabanuaは解説した。

8位:A Paper Dream/DYGL
イギリスを拠点に活躍する日本人バンドDYGL。ネイディヴ並みのイギリス訛りの英語で歌っているのが新鮮で、mabanuaも「初めて聴いたときイギリスのバンドだと思った」と驚いたそう。サウンドもUKっぽく、「整理されていない雑な感じを残し、本物になれるところが奇跡的」と称賛した。

7位:Kill This Love/BLACKPINK
ミュージックビデオの再生数が7億回を突破したガールズグループ、BLACKPINKのヒット曲が7位に。mabanuaは、イントロ後に歌が始まると思ったら別の曲のようになる構成が凄いとし、「3曲くらいに分けて別の曲にしてもいいくらい」と、曲中の変化の多さを解説。サビのマーチングっぽいリズムの取り方については「欧米や日本にない発想で、今の韓国の音楽シーンは本場を超えた」と衝撃を受けたという。

6位:Memories/Maroon5
全世界トータルセールス1億枚以上のモンスターバンドMaroon5の楽曲。クラシックのカノンのコード進行とメロディーがマッシュアップされ、神々しい旋律を奏でている。mabanuaは、「この曲は長年苦楽をともにしてきた亡きマネージャーに捧げた曲で、その思いが伝わってくる」と曲の背景についても言及した。

後編では、5位~1位を紹介。また2月9日(日)に放送される『関ジャム 完全燃SHOW』には、日本の音楽シーンをけん引する音楽プロデューサー・蔦谷好位置が「ぜひライブを見てほしい」と激推しするアーティスト3人が登場。スタジオで圧巻のパフォーマンスを披露する。

 

番組情報:『関ジャム 完全燃SHOW
2020年2月9日(日)午後11:10~深夜0:05放送、テレビ朝日系24局(※一部地域を除く)