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まさかの大雨。守秘義務で準備も難航…リオ五輪閉会式に出場した青森大学男子新体操部員が語る秘話

松岡修造が、オリンピックにまつわる人物のもとを訪れ、子どもたちを明るい未来へと導く『君ならできる!2020エスコート宣言』。

今回、修造が会いに行ったのは、リオ・オリンピック(2016年)閉会式で東京五輪の引継ぎセレモニーに参加した、新井智貴さんと佐久本歩夢さんだ。

©テレビ朝日

「スーパーマリオ」「ドラえもん」などの映像や、安倍総理が競技場の土管から登場するというサプライズに世界が沸いた東京五輪の引継ぎ式。2人はその中で青森大学の男子新体操部のメンバーとしてパフォーマンスを披露した。

男子新体操とは、アクロバティックで一糸乱れぬ動きが魅力の日本発祥の競技。しかし、オリンピック種目ではなく、競技人口も少ないため、大学卒業後は活躍の場がほとんどない。そんな彼らに、白羽の矢が立った理由は、「日本人にしか出せないという協調性」(新井さん)だと言う。

「当時大学1年生の冬でした。監督から全員集められて『オリンピックに出たいやつはいるか』と言われました。それで『はぁ?』ってなりました。もう、みんなざわついて。でも、一生に一度あるかないかのビックチャンスだなと思い、絶対出たいなと『やります!』って言いました」(佐久本さん)

©テレビ朝日

しかし、その道のりは苦難の連続だった。当時、東京五輪のエンブレム盗作騒動などで、準備は大幅に遅れており、予算も決して多くはなかった。

リオの8万人を収容する巨大スタジアムに対し、集められたのは20人の男子新体操部員と男女30人のダンサーのみ。メンバーの活動拠点がバラバラのため、準備は困難を極め、数少ない練習の機会でも守秘義務により、映像を共有することすらできなかった。

様々な制限の中でも、パフォーマンスに磨きをかけること、およそ3ヶ月。いよいよリオでの閉会式に臨むことになったのだが、本番ではさらなるピンチが襲い掛かる。

◆最悪のコンディションで最高のパフォーマンス

当日はまさかの大雨。演技前から服はビショビショだった。

そんな最悪のコンディションの中で、次々とアクロバティックで一糸乱れぬ動きを繰り出す青森大学男子新体操部のメンバーたち。リフトからの高いジャンプなど、高難度の技も見事に決めてみせた。

視線が…オリンピックの競技場、全部からこう見られている感じ。『何か俺、見られているな』『新体操やっているぞ、この大舞台上で』みたいなのは感じていました」(佐久本さん)

終盤には、光るフレームを使ったパフォーマンス。東京五輪のエンブレムが出来上がり、大成功の中、フィナーレを迎えた。

このリオの閉会式の体験は、2人をどう変えたのだろうか。

◆閉会式での感動体験が人生を変えた

「もともと僕は大学が終わったら、何をしようか迷っていた部分があったんですけど、ああいう大舞台を経験して、自分を信じてやれることはすごいいいなと、リオの閉会式を通じて強く感じました」(新井さん)

「何をやっているのか聞かれた時に『男子新体操を…』という話をすると、『あのリオ五輪の閉会式に出ていた!』と言われた時に『それです!』と、ちょっと自信をもって言えるようになりました」(佐久本さん)

大学卒業後、2人は男子新体操の経験を活かし、「BLUE TOKYO」というプロのパフォーマンス集団で活躍を続けている。まさに閉会式での感動体験が人生を変えたのだ。

そして2020年、オリンピックの開会式・閉会式が東京にやってくる。

佐久本さんは「オリンピックはやっぱり夢。スポーツをやっているみんなが絶対に憧れる場所です。それを見た他の人たちもきっと色んな夢を抱けるし、夢を与えてもらえる場所だと僕は感じました」と、子どもたちへのメッセージを語った。

©テレビ朝日

※番組情報:『TOKYO応援宣言』
毎週日曜あさ『サンデーLIVE!!』(午前5:50~)内で放送、「松岡修造の君ならできる!エスコート宣言」は月に一度、好評放送中!テレビ朝日系