テレ朝POST

次のエンタメを先回りするメディア
未来をここからプロジェクト
menu

ラグビー日本代表・松島幸太朗、飛躍の原点は“高3の面談”。「監督からの一言で…」

「ラグビーワールドカップ」で、3度目の世界一を日本の地で手にしたラグビー南アフリカ代表。

準々決勝では日本代表とベスト4進出を争った相手ということもあり、先の決勝戦で“スプリングボクス”(ラグビー南アフリカ代表の愛称)を応援した日本のファン、視聴者も多かったはずだ。

そんな南アフリカにルーツを持つのが、ラグビー日本代表の松島幸太朗。

しなやかな身のこなしと、爆発的なスピードで世界の強豪たちを切り裂く姿は爽快で、「ラグビーW杯」でも日本中が彼のプレーに熱狂した。

松島の存在は、今や国内外で広く知られるところとなり、彼の経歴も様々なメディアで紹介されているが、5年前の2014年、松島自らがBS朝日のインタビューで“人生の分岐点”ついて語ってくれていた。

◆高校卒業後、単身南アフリカへ渡った理由

松島は、ジンバブエ人で新聞記者だった父と日本人の母を持ち、1993年に南アフリカの首都・プレトリアで生まれた。

3歳まで南アフリカで過ごし、その後日本へやってきたのだが、中学時代に父のいる南アフリカへ留学で戻り、そこでラグビーと出会った。

それまではサッカーに興じていたが、一気にラグビーに魅せられていったという。

日本に戻った後もラグビーを続け、名門・桐蔭学園高校へ進学。高校選手権で準優勝、優勝を経験し、大活躍を見せた。

多くの同級生が日本の大学へ進学を決める中、高校3年生のある日、卒業後の進路について監督と1対1の面談をした際、監督からの一言で“驚きの決断”をする。

「最初は大学に行くという選択肢だったんですけど、『海外という選択肢もあるぞ!』と言われて。その監督からの一言で、(以降は)海外という選択しか考えなかったです」(松島)

そして、松島は単身南アフリカに渡り、ニュージーランド、南アフリカ、オーストラリアの3カ国から強豪15クラブが覇権を争う世界屈指の「スーパーラグビー」出場を目指して、名門「シャークス」下部組織のアカデミーに所属した。

◆南アでの過酷な日々でつかんだ“確かな自信”

身長178cmの松島にとって “世界一のフィジカルラグビー”と言われる南アフリカでの 日々は過酷なもので、1年目はあまりのレベルの違いに挫折も味わった。

2年目からはウェイトトレーニングで強化を図り、徐々に対等に戦えるフィジカルへと進化。そして、3年目にジュニア契約を勝ち取った。

「(武器である)ランニングスキルとステップ、僕のプレースタイルが日本だけじゃなく、南アフリカで通じたというのはやっぱり自信に繋がりました」(松島)

そして、「スーパーラグビー」出場の目標に手が届きかけた松島の元に、南アフリカ協会から声がかかった。

「U-20南アフリカ代表」招集の話だった。強豪国の協会幹部もその将来性を見逃さなかったのだ。

南アフリカ代表を目指すか、日本代表を目指すか…人生最大の決断を迫られた。

「『U-20南アフリカ代表』の試合に出てしまうと、日本代表に選ばれる資格は無くなってしまって、南アフリカ代表の道しかなくなってしまう。南アフリカで代表になればすごいことですし…どちらかを選択するのは、すごい決断だったなと思います」(松島)

悩んだ末、松島は“スプリングボクス”より“桜のジャージ”を選んだ。

「ずっと日本で育ったし、家族も全員日本にいるので、日本代表として戦うことを決めました」(松島)

◆2014年に語っていた“2つの夢”

2013年11月、イギリスに遠征した日本代表に、松島の姿があった。南アフリカでのリーグ終了後、初めての日本代表への合流だった。

当時日本代表を率いていた、現イングランド代表ヘッドコーチのエディ・ジョーンズ氏が、南アフリカにいる松島にメールを送ったり、実際に会いに行ったりと、松島を日本代表へ招集するため熱烈なラブコールを送っていたという。

松島も「(エディ)の想いが伝わってきた」と話していた。

松島はさらに、2014年のインタビューで夢についても語ってくれていた。

「夢は2つあります。ワールドカップでベスト4以上に行きたいのと、『スーパーラグビー』でプレーしたいですね。

ラグビーは、人生を生きていく中で、とても重要なものだと思っています。誇りを持ってやっていきたいなと思います。」(松島)

静かな微笑みの奥に、熱い闘志を燃やしているのが印象的だった。

「スーパーラグビー」でのプレーを実現した今、今度はもう1つの夢に向けて――松島の4年後の活躍が今から待ち遠しい。

今日11月4日(月) CSテレ朝チャンネル2にて放送される「祝ベスト8!ラグビー日本代表 悲願達成の原点がここに」では、このほかにも、日本代表選手の若き日のインタビューを紹介。

マイケル・リーチ、堀江翔太、姫野和樹、松島幸太朗、トンプソンルーク、福岡堅樹、田中史朗、稲垣啓太、田村優、流大の10選手の、知られざる素顔が明かされる。

※番組情報:「祝ベスト8!ラグビー日本代表 悲願達成の原点がここに」
11月4日(月) CSテレ朝チャンネル2にて放送
午後5:00~6:50 若き日のリーチ・堀江・松島・田中・福岡 密着ドキュメント
午後6:50~9:00 若き日の姫野・トンプソン・稲垣・流・田村 密着ドキュメント

はてブ
LINE
おすすめ記事RECOMMEND