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“エッフェル塔を売った”史上最悪の天才詐欺師。被害額は日本円で約1.5億…現代にも通じる驚愕の手口

“エッフェル塔を売った”史上最悪の天才詐欺師。被害額は日本円で約1.5億…現代にも通じる驚愕の手口

5月30日(金)放送の『しくじり先生 俺みたいになるな!!』では、これまで数々の名作授業を行ってきた狩野英孝が登壇。

1900年代に暗躍した天才詐欺師、ヴィクトール・ルースティヒの伝説の詐欺事件を徹底解説した。

史上最悪の詐欺師といわれるルースティヒは1925年ごろ、フランス・パリのシンボルでもある“エッフェル塔を勝手に売る”という前代未聞の詐欺を成功させた人物。

被害額は7万フラン(当時)で、現在の貨幣価値に置き換えると日本円でおよそ1.5億円をあざやかにだまし取ったといわれている。

特殊詐欺の被害が後を絶たない今、現代の詐欺犯罪にも通じるルースティヒの巧みな手口を分析し、“だまされないための教訓”を伝える授業を展開した。

◆豪華客船に乗りこんで投資詐欺!

1890年生まれ、チェコ出身のルースティヒは6カ国語をあやつるエリート大学生で、超名門・パリ大学に通っていたが、ポーカーに没頭しすぎて中退。

それを機に「普通に働いて稼げる金はたかが知れている。とにかく楽に大金を稼ぎたい」と考えるようになったのだとか。

そこでまず彼が目をつけたのが、豪華客船。当時、ヨーロッパとニューヨークを結ぶクルーズ船が定期的に出航しており、セレブの間では豪華客船で旅行することが流行していたのだ。

さらに、ニューヨーク・ブロードウェイの公演がブームになっていたことを利用して、ルースティヒは世界で活躍する“音楽プロデューサー”になりすまし、その船内で投資詐欺を働いた。

これがルースティヒの詐欺師デビューで、狩野はルースティヒの犯行のポイントのひとつは“肩書きを利用したなりすまし”であると指摘。人間は“肩書き”があるとすぐに信じてしまいがちだと語った。

◆“ココだけの話”を信じるな!

そんな彼に転機が訪れる。新聞でエッフェル塔の老朽化が進んでいることを知ったルースティヒは“エッフェル塔を勝手に売る”という詐欺を思いついたのだ。

豪華客船で磨いたスキルを悪用し、今度はフランス政府の役人になりすまし、精巧に偽造した政府の便せんでパリのスクラップ業者5社に手紙を送付。

そしてパリの最高級ホテルに彼らを呼び集め、「エッフェル塔は老朽化のため取り壊します。そこで出る大量の鉄くずを皆さんのうちの一社に売却します」と告げ、入札を募ったのだった。

一見、荒唐無稽な儲け話に思えるが、実際にエッフェル塔の維持管理が大変だというニュースは報じられていたほか、当時エッフェル塔には景観を壊すという否定的な意見もあった。

そのため「ありえるな」と思わせる内容で、しかもルースティヒは「解体することを市民が聞いたら反対運動が起こるため、この話はくれぐれも内密に」と告げて信憑性を高めたのだとか。

このやり口に一同は「なるほど」「賢い」とうなる。

狩野はルースティヒの詐欺のポイントの2つめが“公開前の取引を持ちかける”ことだと説明、人間は公開前の秘密情報に飛びついてしまいがちで、“ココだけの話”などの文句でだまされてしまうことも多いと指摘した。

◆だまされないための教訓

さらに、狩野はルースティヒがターゲットにしたスクラップ業者の特徴をあげ、詐欺師に狙われやすい人物像についても解説。

また、彼が一度ならず二度までも同じやり口でエッフェル塔を売る詐欺を成功させた背景も明かし、一同は驚き。最後には、この伝説の詐欺事件から学んだ“だまされないための教訓”を語った。

途中、自身のギャグ「スタッフゥー、スタッフゥー」を「スクラップゥー」とアレンジして織り交ぜるなど今回もキレッキレの授業を行った狩野。

担任役のオードリー・若林正恭からは「調子いいね、今日(笑)」と絶賛されていた。

※番組情報:『しくじり先生 俺みたいになるな!!
ABEMA
毎月第1〜3金曜 よる9:30配信開始
第4金曜 地上波放送終了後〜
【地上波】
毎月第4週金曜 深夜0:45~深夜1:15、テレビ朝日系(※一部地域を除く)
※次回放送は6月27日(金) 深夜0:45~深夜1:15

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