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トヨタのタナック、驚きの走りで総合トップに【WRC:ラリー・アルゼンチンDAY2結果】

現地時間の4月27日、FIA世界ラリー選手権(WRC)第5戦「ラリー・アルゼンチン」のデイ2が開催。SS8まで7本のSS(スペシャルステージ)で競われた。

©WRC

デイ2の結果は、1位オット・タナック(トヨタ)、2位クリス・ミーク(シトロエン/1位から22秒7遅れ)、3位ティエリー・ヌービル(ヒュンダイ/同28秒6遅れ)、4位ダニ・ソルド(ヒュンダイ/同29秒5遅れ)、5位セバスチャン・オジェ(フォード/同36秒4遅れ)、6位クレイグ・ブリーン(シトロエン/同41秒2遅れ)、7位アンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイ/同58秒5遅れ)、8位エサペッカ・ラッピ(トヨタ/同1分7秒9遅れ)という上位陣となっている。

この日速さを見せたのは、トヨタのタナック。7本のSSのうち5本でトップを獲得した。

コース自体は、グラベル(未舗装路)上に石、というより岩と呼んだほうがいいほど大きな石がゴロゴロとコース上に転がる路面コンディションで、ちょっとしたことでタイヤのパンクが避けられない、危険と隣り合わせの状態であった。

そんななか、タナックはSS2で総合2位から総合9位まで順位を落としたのだが、SS3でいきなり総合3位までジャンプアップ。SS4で総合2位、そしてSS5で総合トップに立つと、その後はどんどんと2位以下を引き離し、SS8を終えた時点で2位に22秒7というリードを築いた。

SS8走行直後のタナックは、「間違いなく良い1日だった。マシンパフォーマンスは、現時点では高いよ。チームが高いレベルで仕事をしてくれた結果だ」と満足気。このタナックの走りを高く評価したのは、昨年はユホ・ハンニネンのコドライバーを担当し、今年はチームのスポーティング・ディレクターとなったカイ・リンドストロームだ。

彼は、「SS2こそ失敗して(トップから)23秒7も遅れたが、終わってみれば22秒7のリードつまりSS3以降だけで46秒4も2位以下より速かった。SSも7本中5本のトップ獲得だ。良くやったと言う言葉しかないね。ただ、それだけにラトバラのリタイアは残念だ」と語り、タナックの走りを喜ぶと同時に、またしても不運を襲ったラトバラを思いやった。

 

◆ラトバラのマシンがリタイア

©TOYOTA GAZOO Racing

そう、この日はトヨタにとって良いニュースと悪いニュースが入り混じった1日となった。

シェイクダウンでトップタイムを叩き出し、相性が良いラリー・アルゼンチンで今シーズンの不運を断ち切ってリズムを取り戻したいと初日に語ったラトバラ。この日はSS2で3位のタイムを出すと、いよいよSS3で本領を発揮。33.58kmのSS3では途中までタナックとほぼ同じタイムで走行し、WRC公式テレビの解説者たちも、ここでラトバラが総合トップに立つと確信してラトバラの映像を待っていた。

しかしそこに現れたのは、ボンネットを開き、マシンを覗き込んでいるラトバラの姿。なんと26km時点で、ラトバラのマシンはコーナー出口の影に隠れていた路面の石が右前輪サスペンションを直撃して破損しストップ。エンジンにもダメージを与えていた。さらに残念なことに、ガレージに戻されたマシンのダメージは予想以上に大きく、チームは修復を諦めラトバラのマシンはリタイアとなったのだ

ラトバラはチームリリースで、次のように悔しい気持ちを語っている。

「今日の午前中は完璧なフィーリングでした。ヤリスWRCは素晴らしい状態で、ドライビングが楽に感じるほどでした。本当にドライビングを楽しんで走っていたのです。そしてSS3も調子が良く、走れば走るほどに調子が上がっていくのを感じていました。

あの場面は、右の長いコーナーでした。コーナー出口の影に隠れていた石にぶつかったのです。サスペンションを破損し、エンジンのオイル配管にダメージを与えました。ここラリー・アルゼンチンには本当に岩と呼べるサイズの石がゴロゴロしています。人は時に幸運に見舞われ、時に不運に見舞われるものです。今回の私には不運が襲ってきました。

とてもフラストレーションを感じます。というのも、本当に良いリズムで走っていたからです。コドライバーのミッカ(アンティラ)もフラストレーションを感じました。彼は僕が決してハードに攻めてない状態でタイムも出せていることを理解していましたから。次のラリーを期待するしかありません。ただひとつよかったのは、マシンは本当に速いと確信したことです」

2日目は波乱となったラリー・アルゼンチン。トップのタナックを、ここで勝利経験があるミーク(シトロエン)とヌービル(ヒュンダイ)が追う展開。3日目も激しい戦いとなりそうだ。

ラリー・アルゼンチンのデイ3は、SS9からSS 15、合計7本のSSを予定。SS9の現地スタート時間は午前8時23分(日本時間は午後8時23分)を予定している。<文/モータージャーナリスト・田口浩次>

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