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内村航平が嫉妬するほど“失敗しない男” 萱和磨。リオ五輪で折れかけた心を支えた母の存在

日本のプロ野球選手がメジャーリーグに移籍すると、必ずといっていいほど「スター選手の放出」「スター選手不在」という声があがる。

これに対して、あるプロ野球OBはかつて、こんなことを言っていた。

「スターがいなくなったら、スターが生まれる」。まさにこの言葉が、現実となってほしいと願うことがある。

まもなく10月4日(金)に開幕する「世界体操」。今大会、日本は内村航平、白井健三といったスター達が欠場する。

しかし、だからこそ新たなスター誕生の瞬間が見られるかもしれない。

9月22日(日)放送の『GET SPORTS』では、新生体操ニッポンのキーマン・萱和磨(かや・かずま)に、世界体操プレゼンター・知念侑李(Hey! Say! JUMP)が迫った。

©Get Sports

◆内村航平から託されたバトン

萱は6種目すべてをこなすオールラウンダーで、内村が嫉妬するほどミスしない安定感のある選手だ。

世界体操の舞台は今回が3度目で、過去には団体で金メダル、個人でも種目別あん馬で銅メダルを獲得している。

萱は今回の「世界体操」を前に、内村から“ある言葉”をかけられ、日本をけん引する存在になるという覚悟を抱いていた。

それは今年2019年4月、「世界体操」の日本代表の座をかけて行われた「全日本選手権」でのこと。

内村は怪我の影響もあり、12年ぶりにまさかの代表落ちとなったのだが、この直後に、どん底の状態だった内村から「世界体操頑張れ」と声をかけられた。

「“世界で勝たなければいけない”という責任感を、バトンとして渡されました」(萱)

内村からのエールを受けた萱は、これまでとは違い、自らチームを引っ張る覚悟が芽生えた。

◆女手ひとつで育ててくれた母の存在

内村のほかに、もう一人萱にとってその活躍を見せたい人物がいる。女手ひとつで育ててくれた母・恵子さんだ。

©Get Sports

小学2年生で体操を始めてから、全国各地に応援に駆けつけ、誰よりも大きな声で応援し続けてくれている。

萱がまだ小さかった頃には、緊張しやすい性格だった萱を安心させようと、大会前には必ず一緒に神社に参拝に行っていた。一緒に生活をしなくなった今は、母が神社へ行き、その写真にメッセージを添えて萱に送っているという。

そんな親子にとって、忘れられない出来事がある。

2016年リオデジャネイロオリンピック。内村を中心とした日本は3大会ぶりに悲願の団体金メダルを獲得したが、実はこの時、萱がいたのは歓喜の輪ではなく、スタンドだった。

補欠だった萱は複雑な思いで、その光景をスタンドで見つめていた。

「あと一歩代表に届かなかったので、その悔しさがあって…。今までで一番落ち込んだと思います」(萱)

母もまた、「一番見たくない顔」だったと、ともに悔しさを募らせていた。

しかし、そんな萱の折れかけた心を支えたのは、やはり家族だったという。

「落ち込んで立ち直れたのは、やはり家族の存在でした。普段応援され続けているので、また頑張ろうという気になれました」(萱)

そんな母に萱は今年、ブレスレットをプレゼントしていた。小さい頃、母に折り紙で作った指輪をあげ「働いたら本物の指輪をあげるからね」という約束を交わしていたからだ。

いま、萱の大会にはブレスレットをつけた母が、これまでと変わらず息子に大きな声援を送っている。

©Get Sports

まもなく始まる「世界体操」で萱は、母への感謝、そしてバトンを託してくれた内村の想いを背負って演技をする。<制作:Get Sports>

 

番組情報:『Get Sports
毎週日曜日深夜1時25分より放送中、テレビ朝日系(※一部地域を除く)

番組情報:『世界体操
10月8日(火)~13日(日)6夜連続放送!テレビ朝日系列

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