そんな仕掛けが…!早稲田大にある日本画界を代表する2人の巨匠の合作とは?
世界屈指の巨大都市・東京には数多くの大学があり、いつくかの大学は貴重な資料などを展示する「博物館」を持っています。
東京の知られざる魅力を発見し、暮らしに役立つ最新情報を届けるテレビ朝日の番組『東京サイト』(毎週月~金、午後2時~)では、5月22日~26日にわたって「大学の博物館」を特集しました。
番組で取り上げられた5つの施設のなかから2つを紹介していきましょう。
◆會津八一記念博物館
新宿区西早稲田の早稲田大学早稲田キャンパス内にある「會津八一記念博物館」。
ここでは、早大名誉教授で東洋美術史家の會津八一が教育・研究のため私財を投じて集めた資料などが展示されています。
かつて図書館閲覧室だった常設展示室には、會津が購入した唐三彩 駱駝・駝丁俑やアイヌ民族研究者・土佐林義雄のコレクション、アイヌの衣服・アットゥシなど貴重な品が展示されています。
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そんな展示品のなかでも注目なのが、1階正面ホール先の階段にある『明暗』。
この作品は、日本を代表する画家の横山大観と下村観山の合作。黒い墨の部分は横山大観、太陽の部分は下村観山が描いたといわれています。
そして、この『明暗』には、実は“ある見方”があるそうです…。
それは、この建物がもともと図書館として使われていたことに関係しており、かつて図書館の入り口として利用されていた場所からこの絵を見ると、下半分の黒い部分しか見えないようになっています。
そして、だんだん絵に近づいていくと徐々に隠れていた絵の明るい部分が見えてきます。
この“仕掛け”では、書物を読むことでだんだん頭が良くなっていく様子を表現しているそうです。
※『明暗』は企画展示室(1階)にて展覧会開催中の木~土曜のみ公開。
◆東京海洋大学の博物館
また、港区港南の東京海洋大学品川キャンパス内にある「マリンサイエンスミュージアム」では、東京海洋大が所蔵する資料を展示しています。
館内では、実習船の備品や南極観測の記念品などを見ることができ、日本近海に生息する5種のウミガメのはく製や、“足の痕跡”があるクロミンククジラの胎児などの貴重な展示も。
こちらのペンギンのはく製は、子供に大人気だそうです。
さらに、別棟の鯨ギャラリーには体長17.1mのセミクジラの全身骨格も展示されています。
このセミクジラの全身骨格は、1956年の調査捕鯨でとられたクジラの骨を寄贈してもらったもの。
この日、案内してくれた同施設の石田梢さん曰く、セミクジラの全身骨格でこのサイズのものは世界で最大級だそう。そんな貴重な展示、ぜひこの機会に間近で体験してみては?
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この他にも番組では、多摩美大に縁のあるアーティストの作品を展示する「多摩美術大学美術館」、私学最古の考古学専攻が採集した700点近い資料を展示する「明治大学博物館」、東京家政大の前身・和洋裁縫伝習所を開設した渡邉辰五郎が考案した裁縫雛形を展示している「東京家政大学博物館」が紹介された。
※詳しくは、番組HPまで!
※番組情報 『東京サイト』
毎週月曜日~金曜日午後2時から放送、テレビ朝日