ギャラクシー賞受賞の名作、渡辺謙『刑事一代』が甦る!緊迫の取調室シーン
平成のドラマ史を華々しく彩った珠玉のドラマスペシャル4本を厳選し、新たに編集した“特別版”として放送している『テレビ朝日開局60周年 夏の傑作選』。
第2夜となる本日8月11日(日)には、2009年に“テレビ朝日開局50周年記念ドラマスペシャル”として2夜連続で放送された渡辺謙主演作『刑事一代~平塚八兵衛の昭和事件史~』が登場する。
今回、2夜作品を1夜にまとめ、実在した刑事の濃密な半生を凝縮。捜査に執念を燃やす男の生き様を骨太に描く特別版として新たによみがえる。
◆高い評価を得た重厚な刑事ドラマ
石橋冠監督を筆頭に、ビートたけし主演で高評価を得た『点と線』(2007年)のスタッフが再集結して完成した今作で主演を務めたのは、当時すでにハリウッドでも活躍していた渡辺謙。
“捜査の神様”とまでうたわれた実在の名刑事・平塚八兵衛を渡辺が全力で演じた姿が視聴者の心をとらえ、高視聴率(第1夜19.4%、第2夜21.6% ※数字はいずれもビデオリサーチ調べ、関東地区)をマーク。さらに「ギャラクシー賞2009年6月度月間賞」も受賞するなど高い評価を得た。
渡辺が演じる八兵衛は、「帝銀事件」「下山事件」「吉展ちゃん事件」「三億円事件」など、戦後の大事件を担当したすご腕刑事だが、今作では特に“戦後最大の誘拐事件”と言われた「吉展ちゃん事件」を中心に描く。
捜査の打ち切りが決まったにも関わらず、上司の命令に背いて取調べを続けた八兵衛が、10日間の期日ギリギリで犯人を自白に追い込む…。スリリングな展開に注目だ。
◆渡辺謙「とても好きな作品」
捜査史上最大の大逆転劇を描く今作に集結したのは、平塚八兵衛役の渡辺謙のほか、八兵衛の同僚・石崎隆二役の高橋克実、「吉展ちゃん事件」の容疑者・小原保役の萩原聖人、新聞記者・岩瀬厚一郎役の小泉孝太郎、新米カメラマン・吉崎真由役の相武紗季ら豪華なキャスト陣。
そんなキャスト陣が熱演を繰り広げるなかでも特に注目なのが、渡辺が「吉展ちゃん事件」の容疑者・小原を演じる萩原と対峙する取調室のシーンだ。
10日間で自供を引き出さなければならず焦る八兵衛、一方の小原はのらりくらりと追及をかわし続ける…。渡辺と萩原という2人の名優が渾身の演技バトルを繰り広げ、渡辺自身も「萩原聖人くんとの取調室は、出来るだけ集中力を高めるため、数日スタジオの近くに宿を取り臨みました」と振り返る緊迫感タップリのシーンだ。
また渡辺は、今回の放送にあたり、「とても好きな作品を再編集で放送していただけること、とても嬉しく思っています」とコメントしている。
刑事としての八兵衛の執念、物語の面白味を凝縮し、新たな特別版として放送される『刑事一代~平塚八兵衛の昭和事件史~』、見逃せない!
◆あらすじ
昭和50年10月、産政新聞記者・岩瀬厚一郎(小泉孝太郎)と新米カメラマンの吉崎真由(相武紗季)は、緊張の面持ちで取材対象の初老の男と対峙していた。この男こそ、数々の難事件を解決し、“捜査の神様”とまでうたわれた昭和の名刑事・平塚八兵衛(渡辺謙)その人だった。岩瀬は、八兵衛自身の口から刑事としての半生を語ってもらいたいと願い、この場に臨んでいたのだ。
昭和38年3月31日に起こった「吉展ちゃん誘拐事件」は、容疑者の特定もできず、吉展ちゃんの行方も分からないまま、2年が経過していた――。
石崎(高橋克実)とともに、縮小された捜査本部に呼ばれた八兵衛は、容疑者リストに載っていた一人の男・小原保(萩原聖人)に注目する。
八兵衛は、事件発生から最初に身代金要求があった日までのアリバイ供述が完璧過ぎることや、事件直後、急に金回りがよくなったことなど、さまざまな要因から小原をクロだとにらむ。
小原の郷里・福島県に向かった石崎と八兵衛。小原の供述を一つずつ丹念に当たって歩き回った結果、彼の足取りは3月30日で途絶えていた!
捜査本部に戻った八兵衛は、小原のアリバイが崩れたことを報告するが、槙原刑事部長(宅麻伸)や尾藤課長代理(大杉漣)は、それが即犯行に繋がるものではないと主張。さらに人権保護団体からの抗議により、取り調べの期間が残り10日に限定されたと告げられる。
わずか10日間で、2カ月近く犯行を否認している小原を落とすことができるのか…。しかし、自白に追い込まなければ事件は解決しないと闘志を燃やす八兵衛。捜査一課の草間刑事(山本耕史)も加わり、小原の取調べが始まったが、のらりくらりと追及をかわされながら時は過ぎていく一方で…。八兵衛の焦燥感は頂点に達していた…!
※番組情報:日曜プライム テレビ朝日開局60周年 夏の傑作選 『刑事一代~平塚八兵衛の昭和事件史~』
2019年8月11日(日)よる9:00~11:05、テレビ朝日系24局