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藤井フミヤ、ボーカリストとしては「今いちばん脂が乗っている」

コンサート、映画、舞台など、あらゆるエンターテインメントをジャンル問わず紹介する番組『japanぐる〜ヴ』(BS朝日、毎週土曜深夜1時〜2時)。

4月20日の放送では、7月6日の埼玉・大宮ソニックシティ大ホールを皮切りに全国16都市26公演で開催する、藤井フミヤ35周年記念『十音楽団』を開催する藤井フミヤのスペシャルインタビューが放送された。

◆35年を経て、音楽に対してフットワークが軽い

©BS朝日

藤井フミヤは、チェッカーズのボーカリストとして1983年に『ギザギザハートの子守唄』でデビュー。チェッカーズ解散後はソロアーティストとして活動し、1990年代には結婚式の定番ソングとしてお馴染みの『TRUE LOVE』や『Another Orion』といった国民的ミリオンヒットを放った。

また「愛・地球博」の名古屋市パビリオン「大地の塔」のプロデュース、他アーティストへの楽曲提供やプロデュース、弟・藤井尚之とのユニット「F-BLOOD」としての活動など、マルチな活動でも知られている。

デビュー35周年について、「長くやっていたら、長くやっていたなりの力が出てきます」と、新たなエンターテインメントを提供することへの意欲を見せる藤井。

「今は、音楽そのものの扱い方が、むかしほど重くなくなった。むかしは音楽を聴くにもレコード盤をきれいに拭いて針をおいたり、B面にひっくり返したりと、ステレオの前から動けなかった。だけど今は、携帯プレーヤーで何万曲が気軽に聴ける。それもあって、音楽を作る側としても、遊び道具のような感覚というわけではないけれども『お客さんが盛り上がれる曲を作っちゃえ!』とか、フットワークの軽い感じもありつつ、その中で名曲のようなものができればいいなという考えです」

◆今までやったことない新たな試み『十音楽団』

©BS朝日

藤井フミヤの自由な発想によって開催されるのが、『十音楽団』だ。

メンバーは、藤井フミヤ自身を筆頭に、ベーシストの有賀啓雄、ギタリストの田口慎二などのバンドミュージシャンに加え、チェロやバイオリンなどの室内楽アンサンブルのプレイヤーを含めた10名。いわゆるバンドやポップスのステージとも、ミュージカルとも違う、演劇のようなコンサートになるとのことだ。

「歌と音楽によってストーリーが紡がれていく、短編小説が5冊あるようなライブになります。音楽で感動させるのはもちろん、視覚的なものも含めてエンターテインメントなものであり、尚且つアート系やモード系のようなモダンなものになるので期待してほしい」

これまでもパンフレットやツアーグッズなどのアートワークは藤井フミヤ本人が手がけてきたが、今回のツアーではステージ演出についても工夫を凝らし、敢えて音楽畑ではなく演劇畑の舞台照明を手がけるスタッフを起用しているそう。「誰も見たことのない世界を創り出したい」と新たなる挑戦への意気込みを露わにした。

©BS朝日

気になる実演曲については、「例えばイーグルスのコンサートを観に行って、『ホテル・カリフォルニア』を聴かないのはあり得ない。藤井フミヤの代表曲『TRUE LOVE』や『Another Orion』は、当然歌うでしょう。ボーカリストとしては今いちばん脂が乗っているので、生歌をしっかり聴かせたいです」と語り、往年のファンのみならず幅広い層に喜ばれる選曲になりそうだ。

ボーカル、作詞、作曲、アート、役者、タレントなど多彩に活動してきた35年。『十音楽団』はその集大成であり、新境地とも呼べるものになるだろう。(文=榑林史章)

※番組情報:『japanぐる~ヴ
毎週土曜深夜1時~2時、BS朝日

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