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フィギュア・日本代表ペアが、五輪出場よりも叶えたい“夢”。「ひとりでも多くの人に…」

4月11日(木)に開幕する「世界フィギュアスケート国別対抗戦」。

2009年に始まった国別対抗戦は、男子シングル、女子シングル、ペア、アイスダンス4種目の総合成績で争う、まさに“フィギュアスケート最強国決定戦”だ。

前回大会で見事3大会ぶりの優勝を果たしたチーム日本は、今大会連覇をかけて世界に挑むことになる。

その日本代表に初めて選ばれたのが、ペアの三浦璃来(みうらりく・17歳)、市橋翔哉(21歳)組だ。

©テレビ朝日

3月の世界ジュニア選手権をはじめ、ジュニアの大会をメインに出場してきたが、来季からシニアに本格参戦する。

目標は「オリンピック出場」と語る2人だが、それ以上に叶えたい“夢”があった――。

◆“恐怖”と隣り合わせのペア競技

2人がペアを結成したのは2015年。

三浦が、同じリンクで練習している市橋を、ペアのトライアウト合宿に誘ったのがきっかけだった。

当時、シングル専門の選手だった市橋は、怪我の影響で苦しい選手生活を強いられていたが、「何かが変わるきっかけになるかもしれない」と合宿へ参加することを決意。

そこで見た、ペア競技の演技に魅了された。

「ペア競技ならではの新しい技がとても新鮮に感じて、再びスケートと向き合うことができました。もしここで、ペアに挑戦するという決断をしたら、自分を変えられるのではないかと思ったので、その気持ちを信じて決断しました」(市橋)

©テレビ朝日

しかし、シングルからペアへの転向は容易なものではなかった。

新しい技の数々に戸惑うことも多く、特にスロウジャンプ(男性が女性の腰を支えながら、投げるようにジャンプを跳ばせる技)では怖さを感じたという。

「パートナーを変な方向に投げてしまうと、着地が変わってきてしまうので…。競技を始めた当初は、全然投げることができなくて、これからどうなるんだろう?と思いました」(市橋)

一方の三浦も、スロウジャンプの回転数が多くなるにつれて、跳ぶ恐怖心は増えているという。

◆「ひとりでも多くの人に魅力を伝えたい」

そんな恐怖と隣り合わせにありながら、競技を続ける2人の原動力は“ペア競技への熱い想い”だ。

「一度見たら忘れないダイナミックな演技」(市橋)、「ペアで合わせて滑るからこその綺麗なスケーティング」(三浦)と、2人が語るペア競技の魅力は尽きない。

しかし、ペア競技の認知度は決して高くはなく、昨年の全日本選手権にエントリーしたペアはわずかに2組というのが現状だ。

だからこそ、自分たちの演技で「ひとりでも多くの人に魅力を伝えたい」という。

「オリンピックの出場を目指したいという夢もありますが、それ以上にペアの競技を広めたいという思いが強いです。

そのために世界大会で結果を出して、注目をしていただいて、ペアの組がたくさん大会に出るようになって、多くのお客さんが応援に来るようになったらいいなと思います」(市橋)

©テレビ朝日

今回、「国別対抗戦」の代表入りを聞いた時は「まさか自分たちが」と驚いたという2人。

“ペア競技の魅力を伝えたい”という強い思いを胸に、「テレビでしか見たことがない」(市橋)という憧れの舞台で魅せる。

※番組情報:『世界フィギュアスケート国別対抗戦2019』
2019年4月11日(木)よる6:30~9:00「男女ショートほか」、テレビ朝日系24局(※一部地域を除く)
2019年4月12日(金)よる7:00~8:57「男子フリーほか」、テレビ朝日系24局(※一部地域を除く)
2019年4月13日(土)よる6:56~8:54「女子フリーほか」、テレビ朝日系24局
2019年4月14日(日)よる6:30~7:58「エキシビション」、テレビ朝日系24局