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財前直見、4か月で6つの資格取得!きっかけになった“息子”と“節目”

©テレビ朝日

1984年に芸能界デビューして以降、数多くのドラマに主演、レギュラー出演してきた財前直見さん。

2011年から長男とともに実家のある大分県に移住。両親とともに4人で暮らしているが、実は財前家は、「古今和歌集(こきんわかしゅう)の選者で「土佐日記」の作者として知られる歌人・紀貫之(きのつらゆき)の一族で、財前家の墓地にある「財前家宝塔(ざいぜんけほうとう)」は、国と県で重要文化財に指定されているほどだという。

財前さんは、財前家が代々受け継いできた1800坪の広大な畑で、オクラやカボス、シイタケなど20種類以上の野菜の栽培も行なっている。

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◆大分で地産地消のスローライフ

-お嬢様だったんですね-

「いえいえ、農家の娘なんですけれども、先祖がそういうすごい方だったっていうだけのことなんです」

-道路に「財前家宝塔」という標識もあって-

「でも、子供のときからそれが当たり前だったので、そんなにすごいとは思ってなかったんですよね(笑)」

-長靴をはいて畑を耕したりもされているのですね-

「そうです。大分で暮らすようになってから、やるようになりました。そんなにはしないんですけれども、どちらかというと、食材を取りに行って料理をするとか、加工するとか、そういうことの方が多いですね。食生活はとても大切なので、そこは色々と考えています」

-ビワの葉エキスも作られているそうですね-

「はい。うちの畑にビワの木があって、その葉っぱでビワの葉エキスを作っているんです。喉が痛かったら喉にシュッとして、鼻にできものができたら鼻にシュッとして、ヤケドができたらヤケドにシュッとして、虫刺されにもいいんです。

かなり安上がりだし、すごく簡単なんですよ。ビワの葉を取って洗って35度の焼酎に2、3か月つけておくだけ。それで使い終わったらその葉を今度は天日干しして、それをお茶っ葉の袋に入れてお風呂に入れる。そこまで活用できるので無駄がないんです」

-すごいですね。ほかにドライ野菜とか色々されているそうですね-

「はい。家の中のことを色々とやっているのが好きなんです。東京だと食材とかは全て買わなきゃいけないじゃないですか。でも、大分だと父が畑で作っているものだし、あまらせたらもったいないので、ドライフードにして保存ができるようにしているんです。もったいない根性ですね(笑)」

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◆4か月で六つの資格を取得した理由は…

2016年、5月から9月までのわずか4か月間で「メンタル心理カウンセラー」、「上級心理カウンセラー」、「行動心理士」、「シニアピアカウンセラー」、「終活ライフケアプランナー」、「エレガンスマナー」の資格を取得した財前さん。その理由は…。

-色々な資格を取得されたきっかけは?-

「最初はすごい単純だったんですよ。息子を塾に行かせたかったのがあって、それにはお母さんが勉強している姿を見せたらいいかなと思ったんです。でも、『どうせ自分のためでしょう?』って言われちゃって、『それはそうなんだけど』って(笑)。今は、私がそういう資格を取ったからかな。『僕も早く資格を取りたい』って言っています」

-しっかりしていますね。心理学に関する資格が多いですが-

「それは職業柄いろんな人の心理を表現していますから、これなら向いているかなと思って、心理学から入ったんです。あと、資格を取ったもう一つの理由は、50歳になったことも大きかったですね。

それまでずっと私は周りの大人たちから色々なことを教わって生きてきました。自分が50歳になった節目ということもあって、これからは人の役にたたなきゃいけないんじゃないかって思い始めたんです」

-「終活ライフケアプランナー」という資格もありますね-

「はい。資格を取っている中で、最近周りにお年寄りが増えたなあという思いがあって、うちの両親も含めてですけどね。それで、『終活ライフケアプランナー』というのがあったので、興味を持ったんです。自分でも実際に書いてみたんですけど、市販の『エンディングノート』は空欄が多くなるんですよ。

『これじゃあ私は書けないな』と思ったので、だったら自分で作ってみようかなと思ったんです。例えば財布の中のものを全部コピーしてファイルに入れていく。保険証券とかもファイルに入れて一つにまとめておくと、いちいち探さなくてもすべてひと目でわかるじゃないですか」

-お財布を無くしたときとか助かりますね-

「そうなんです。クレジットカードとか、免許証、保険証などを全部コピーして、連絡先を控えておけば安心でしょう? 家にある大事なものもコピーして、その物自体はちゃんとしたところに入れておけば良いんですよ。無くしたら大変なので。コピーだとパッと出して見られるし。

それと、家族の年表を作ったんです。それによってライフプランの見直しもできる。そんなことをやってみたりしていたんですよね」

-きちんとしていますね-

「きちんとっていうか、よく『何だっけ?』っていうことになるじゃないですか。結局探して出してみないとわからない。『保証が何だったっけ?』とかね。そうならないように、それをただまとめておけば、すぐ見られるので、そのためだけですけどね」

-ご出演された番組の写真や資料もきちんとファイリングされているそうですね-

「そうです。昔からファイルは好きでしたね。写真のアルバムだとものすごく大きいのがあったり、小さいのがあったりという感じで大きさがそろわないじゃないですか。だけどファイルだと、大体A4サイズで、厚いか薄いかの違いなので、それに全部入れておけば同じ高さでそろうでしょう?

それにファイルなので、子役さんたちからいただいた手紙や誰かが記念にくれたプレゼントなども一緒にまとめて入れておける。あまり見直すことは多くは無いんですけれども自分の中の記念として」

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◆未来の幸せのための「ありがとうファイル」をプロデュース

生活拠点を大分に移して以来、地元の方たちと関わったり、資格を取得したことを通して、終活について考えるようになったという財前さん。

4月18日(木)には家族と自分の日常生活やライフプランを見直したり、資産、お葬式、後始末のことなど、終活の要素も書かれている著書『自分で作る ありがとうファイル』(光文社刊)が発売される。

「今必要なことと終活を、すべてまとめています。その中に『お母さんにインタビューしよう』とか『お父さんにインタビューしよう』とい内容もあるんですよ。元気なお父さんお母さんはあまり書いたりしないので、40代50代の我々世代が親の話を聞いてあげて終活ノートを作ってあげないとダメだろうなぁって。

土地がどうなっているのかとか、資産がどれくらいあるのかを全く知らない人が多いと思うので、それも含めて家族間で会話をしてほしいなぁって思うんです」

―確かにそういうことはあまり話さないですよね-

「聞いちゃいけないみたいなところがありますよね。でも、自分がファイルを作ってみたことで、『これ便利だよ。全部一つにまとまっていて』って思ったんですよ。

だから災害があったときにこれさえ持っていけば、保険証券番号なんかもみんなわかるから問い合わせできるし、家がもし流れたとしても確認できる。避難袋に入れておいて、これさえ持ち出しておけば大丈夫っていうようなものになるので、作ってほしいですね。みんなが困らないようになってくれたらいいなと思っています」

-未来を生きるためのエンディングノートですね-

「エンディングノートというと、どうしても死に向かっていくっていうイメージがするんですけれども、私が提案したい『ありがとうファイル』はそうじゃなくて、未来を見つめ直すためのものなんですよね。

『終活』と言っても、葬儀、お墓、保険、遺産相続など多岐にわたりますが、ある程度知識がないと思わぬトラブルに巻き込まれることもありますからね。

いつ何があるかわからないので、若い人でも自分が入っている保険の種類、携帯電話やパソコンの暗証番号などを書いておいたほうが絶対に安心ですからね」

-パソコンも駆使されているんですか-

「パソコンなんてそんなに使えないです。本当にアナログです。今の子どもたちは何にも教えなくてもできるんですよね。ついていけないです。

ただ、『終活ファイルとかは、紙に書いておきましょう』っていうのは私の中の鉄則です。絶対にパソコンだけに入れておくというのはダメです。パソコンとか電子機器はウィルスもあるし、もしかしたら電気を供給できない期間があるかもしれない。それでも見られるように、紙に残しておきましょうというのは言いたいですね。

ドラマじゃないですけど、突然の不幸に見舞われたというときに携帯が開けないとかっていうことになると思うんですよね。そういうことも防ぐために、ちゃんと紙に書いておいてくださいっていうメッセージです」

-最後に今後はどのように?-

「やはり女優業が一番大好きな仕事ですからメインなんですけど、『終活ライフケアプランナー』として、色々な人の手助けみたいなこともやっていけたらなって思っています。あとは今、父が生まれた田舎の家の五右衛門風呂の復活とか、囲炉裏(いろり)の復活とか…昔の生活みたいなことをキャンプみたいなおしゃれ感を加えつつやりたいですね(笑)」

映画、テレビ、著書の発売…忙しい日々の中、チャレンジ精神旺盛。大きな瞳を輝かせて話す姿はバイタリティーに溢れている。(津島令子)

※『自分で作る ありがとうファイル』4月18日(木)発売予定
光文社刊 財前直見著

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