野波麻帆「劇中で1回も笑ってない」 残業しないクールすぎるOL役で新境地
杉咲花演じる特殊能力を持つ派遣社員・アタルが“働くことに悩みを抱える”正社員たちを占いで救っていく木曜ドラマ『ハケン占い師アタル』。
占いをするときに“豹変”するアタルの姿、「こんな人いる!」と膝を打ちたくなるリアルなキャラ設定の正社員たち、そして悩みを打ち明けた彼らに対するアタルの名言――。
コメディ要素を含みながらも“自分らしく働く”とは何かを考えさせられ、仕事に奮闘するあらゆる世代に希望を与えてくれる作品となっている。
脚本・演出は『GTO』(1998年)、『女王の教室』(2005年)、『過保護のカホコ』(2017年)などを手掛けた遊川和彦氏。
そして悩みを抱える正社員役を、小澤征悦・志田未来・間宮祥太朗・志尊淳・野波麻帆・板谷由夏・及川光博らが演じる。
2月14日(木)に放送される第5話で悩みと向き合うのは、野波麻帆演じる田端友代(たばた・ともよ)。仕事はできるがいつもピリピリ・モードの田端を演じる野波に、働く女性についての想いや作品について話を聞いた。
◆「女性として働くことの大変さ」がリアルに描かれている
―野波さん演じる田端は、仕事はできるけれど周りを寄せつけないピリピリした雰囲気を醸し出している女性です。第5話はそんな彼女も実は悩みを抱えていて…というストーリーになっていますが、田端を演じられていかがですか?―
「田端のセリフは自分のなかで腑に落ちる、もしくはハッとさせられるものが多くて、田端が言っているけれど自分が言っているような感覚になることが多いです。
多くの女性の方が田端のセリフを私のように感じてくれたらいいなと思って演じています。
働くことはもちろん大切ですが、ただただ働くのではなくどういうモチベーションで自分が働いていくのかってことも考えると思うんです。
そういうなかで女性は、どこか下に見られていたり、男性がそういうつもりじゃなくても本質的に女性は…となってしまう部分があったり。そんなリアルな部分が作品でも描かれているので、観てくださる方に共感していただければいいなと思います」
―及川光博さん演じる代々木部長が、田端に女性を下に見るような発言をするシーンもありますね―
「あのシーンは心から代々木部長にイラッとしてしまいました(笑)。結婚しているとかいないとか、子供がいるだとかいないだとか、女性はそういう点でも働きづらいなと思います。そんななかで能力を伸ばして働くって本当に大変なことですよね」
◆野波麻帆、実はおとぼけキャラ?
―セクシーな女性の役をよく演じられているイメージがあるので、今回の真面目なOL役は珍しい役どころだなと思いました―
「そうですね。こういう役は今まであまりなかったのですが、田端という役にはとても共感できるので、やりづらい部分はあまりないです。
ただ、劇中で全く笑顔を見せない役で(第4話までの時点で)まだ一度も笑っていないほどで。休憩中は他の演者さんと笑いながら話してるんですけど、撮影が始まった途端に真顔にならなくちゃいけなくて…その切り替えは少し大変です(笑)」
―共演者の方とは仲が良いんですね。休憩中はどんなお話をしますか?―
「休憩中はみんなで“サイコパスゲーム”という遊びをしています。(小澤)征悦さんが問題を出題すると、志尊(淳)くん・間宮(祥太朗)くん・(志田)未来ちゃんは鋭くて、正しい答えに辿り着くんですけど、私と(杉咲)花ちゃんは辿り着けなくて…。
私と花ちゃんは少しとぼけているので、花ちゃんには親近感を持っています(笑)」
―しっかりされているイメージだったので、意外です。次に『ハケン占い師アタル』のタイトルに即して、“占い”に関するエピソードがあったら教えてください―
「占いはあまり分からないのですが、お参りはすごく好きでおみくじは引きました。3つ引いて3つとも大吉だったので今年はいける!って思っています(笑)。体調にも気をつけながら仕事も家庭も頑張ろう、と張り切っております」
―最後に視聴者の方にメッセージをお願いします―
「共感できる部分が絶対にあるドラマなので、自分の夢をもう一度見つけてもらったりとか、みんなとチームで働くのっていいなと感じてもらったりとか、働きづらい世の中で頑張る人たちに何かを思い出してもらえればいいなと思います」
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第5話では田端の笑顔を見ることができるのか? そしてアタルは、田端の悩みをどう救っていくのか? 引き続き『ハケン占い師アタル』から目が離せない。
<撮影:石井明和、取材・文:佐藤菜月>
※番組情報:木曜ドラマ『ハケン占い師アタル』第5話
2019年2月14日(木)午後9:00~午後9:54、テレビ朝日系24局