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宇賀なつみアナ、目を細める!醤油まんじゅうの「皮」と「餡」が織りなす絶妙ハーモニー

いま知っておきたい話題や気になるニュースをお届けする朝の情報番組『モーニングショー』では、月~金の日替わりコーナーが放送されています。

水曜日は、宇賀なつみアナウンサーが、伝統守り、次の世代へ引き継ぐべく奮闘する輝く女性から人生を素敵に過ごす秘訣などに密着する名物コーナー「継ぐ女神」をお届け。

2月6日(水)の放送では、兵庫・たつの市で360年続く「大三萬年堂(だいさん・まんねんどう)」の13代目・安原伶香(やすはら・れいか)さん(29)に宇賀アナが迫りました。

◆ご当地発祥と言われる「淡口醤油」を使った「醤油まんじゅう」

「醤油まんじゅう」1個130円(税込み)

兵庫の南西部に位置するたつの市は、江戸時代に「龍野藩の城下町」として栄えた場所であると同時に、関西地方の食卓に欠かせない調味料「淡口醤油(うすくち・しょうゆ)」の発祥の地とも言われているのです。「大三萬年堂」で代々作っているのは、その淡口醤油を皮に混ぜ込んだ和菓子「醤油まんじゅう」。試食させていただいた宇賀アナは、皮部分の「ほのかなしょっぱさ」と、中の餡(あん)の「優しい甘さ」が織りなす絶妙なハーモニーに目を細めていました。

◆押し入れに多数しまわれていた「掛け軸」と「焼物」の鑑定額は?

お邪魔した宇賀アナを出迎えてくださったのは、伶香さんの父で12代目の和夫さん(63)と、母の久美代さん(59)。安原家の押入れには「30本の掛け軸」「100点の焼き物」がしまわれていましたが、和夫さんによれば「価値のある物なのかどうか誰も知らない」のだとか。そこで番組では、それらの鑑定をプロにお願いしました。

掛け軸の中には、有名な絵師・狩野探幽(かのう・たんゆう)の弟、狩野安信(かのう・やすのぶ)の名がある品がありました。本物ならば数百万の値がつくそうですが…残念ながら「1万~2万円」という鑑定額となりました。

焼物の中には「孔雀天目(くじゃく・てんもく)茶碗」と書かれたものがありました。独自の釉薬(ゆうやく)を使って、孔雀の羽のような美しい模様を描いた品です。こちらの鑑定額は「7万円」でした。プロ鑑定士によれば「平成に入ってから作られたもので、これから価値が上がる可能性がある」とのことでした。

◆伝統和菓子「醤油まんじゅう」が生み出される作業場

宇賀アナは、伝統和菓子「醤油まんじゅう」が生み出される作業場へ特別に入れていただきました。最初に見せてくださったのは、中に入れる餡を炊いている現場です。20分間ひとときも休むことなくかき混ぜ続けることで、極上の「こしあん」が出来上がります。

続いては、まんじゅうの皮となる生地作りです。なんと、中に詰めるものと同じ餡を生地にも練り込むのだとか。そこへ更に淡口醤油を加えることで、独自の美味しさを持った「醤油味の生地」が出来上がります。

餡と生地が出来上がったところで「皮で包む作業」に移りますが、驚きなのはその比率。餡の量が、皮となる生地の2倍ほどもあるんです。手のひらと指先を微妙に動かしながら生地を薄く伸ばし、たっぷりの餡をあっという間に包み込んでしまった和夫さん。宇賀アナもこの作業に挑戦させていただきましたが、やはり和夫さんのように美しくは仕上がりませんでした。

生地で餡を包み終わったら、20分ほど蒸し上げます。そして完成するのが、昔から多くの方々を魅了してやまない「醤油まんじゅう」なのです。

◆幼い頃から「店を継ぐ」と決めていた伶香さんの“意外すぎる戦略”

「酒粕てら」2268円(税込み 2月中旬販売予定)

360年続く老舗の次女として生まれた伶香さんは、幼い頃から「自分が跡継ぎになる」と決めていたそうです。そして2年前、13代目を襲名するにあたって、大きな目標を立てました。それは「日本だけでなく、世界からも注目されるような店にする」というもの。江戸時代には「龍野藩お抱えの名店」として隆盛を極めた「大三萬年堂」も、現在では両親2人だけで切り盛りする小さなお店となっていました。伶香さんは、かつての栄光を自分の手で取り戻す決意をしたのです。

そのために伶香さんが立てたのは“意外すぎる戦略”でした。13代目でありながら、伶香さんの活動拠点は「東京」で、お店には月に1度程度しか来ないというのです。東京で支店を営業しているわけではなく、なんと有名グルメ雑誌の「スイーツライター」をしているのだとか。

型破りすぎる伶香さんのやり方ですが、しかし成果は着実に上がっているそうです。取材を通じてスイーツ業界での人脈が広がっていき、大手ショップと「大三萬年堂」のコラボレーションを実現させたりしているんだとか。コラボ話を進める際には「360年続く老舗の13代目」というブランド力と、「歴史の長さが証明する品質の高さ」が、伶香さんの大きな武器になるといいます。

過去には、渋谷の人気店とコラボして、和夫さんの作った「栗の甘露煮」を使った「マロンブリュレ」を開発したという伶香さん。現在も、北海道の酒蔵と提携し、伶香さんが監修を担当した「酒粕(さけかす)てら」や、表参道の抹茶専門店と和夫さんの餡がコラボした「どら焼き」などの開発プロジェクトが進行中なんだとか。更に、海外からもコラボレーションの問い合わせが入り始めているそうですが、そこでも「大三萬年堂」のブランド性と信用性が威力を発揮しているといいます。

酒蔵「上川大雪(かみかわ・たいせつ)酒造」と共同開発中の「酒粕てら」には、酒粕と日本酒が入っているそうです。2月中旬の発売を目指しており、現在は予約受付中だといいます。

◆どんなことも、知恵を絞れば乗り越えられる!

今回、伶香さんへの取材を通して宇賀アナの心に残った「女神の一言」は、「どんなことも、知恵を絞れば乗り越えられる!」です。実は伶香さんは、両親の切り盛りする小さな店を、どうしたら世界にまで知られる店にできるか、幼い頃からずっと考えてきたのだとか。そして思いついたのが「色々なお店とのコラボレーション」だったわけです。それが功を奏し、13代目の襲名から2年しか経っていないにもかかわらず、「店の基本部分を変えることなく知名度を上げる」ということに成功しています。まさに「知恵を絞る」ことで「最善の道」を見つけられたわけです。

両親が元気なうちは東京にいて、和洋に関係なく様々な名店と関係を持ち、「大三萬年堂」の名を広めていくつもりだという伶香さん。店の商品は全て和夫さんの手作りなのですが、「店を大きくするために作業を機械化する」というような手は使いたくないのだそうです。現在のやり方は「期間限定のコラボレーションというスタイルならば、“手作りの味”というポイントを大切にしながら店の知名度を上げられる」という考えに沿ったものなのだとか。和夫さんは娘の戦略を信頼し、餡や栗の甘露煮などを作っては東京へ送っているそうです。

※「醤油まんじゅう」の問い合わせ先「大三萬年堂(だいさん・まんねんどう)」
住所/兵庫県たつの市龍野町本町47-2
TEL/0791-63-3592または0791-62-0120
営業時間/8:30~18:00
定休日/不定休

※「酒粕てら」の問い合わせ先「大三萬年堂 HANARE」
TEL/03-3246-9755
◇「酒粕スイーツ」は「肉匠いく田」「ドンピエール」でも限定特注商品として販売予定。詳しくは各店のHPにてご確認ください。

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