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アジア杯で大活躍、20歳の“最高傑作”DF冨安健洋。師匠・井原正巳が授けた言葉

サッカー・アジア杯で日本代表が、優勝に王手をかけた。

28日、UAE・アルアインで行われた準決勝で、イランに3-0の快勝。2得点の“半端ない”FW大迫勇也(28=ブレーメン)、3ゴールすべてに絡んだMF南野拓実(24=ザルツブルク)とともに輝いたのが、20歳のDF冨安健洋(シントトロイデン)だ。

身長188cmの若武者は、大会屈指のFWサルダル・アズムン(24=ルビン)を完ぺきに抑え込んだ(アズムンはイラつき、ラフプレーを連発)。サウジアラビアとの決勝トーナメント1回戦(1-0)では、値千金の大会最年少ゴールを決めて注目され、今度はDF吉田麻也主将(30=サウサンプトン)との最終ラインで本領を発揮した。

昨年1月にベルギーリーグ移籍を果たしたが、下部組織から所属した福岡では「クラブの最高傑作」と呼ばれ、年代別の日本代表にも選出されている。当時の同クラブの監督は、現役時代に「アジアの壁」と呼ばれた井原正巳氏(51、現柏ヘッドコーチ)。

歴代2位となる国際Aマッチ122試合出場を誇る「伝説のCB」の指揮官に「ゴール前で体を張り続けろ。気持ちでは絶対、負けるな」と言われ続けていたという。その言葉をイラン戦で実践してみせた。昨年、森保ジャパンに抜てきされると、SNSで井原氏から「これで満足することのないように」とクギを刺されたそうで、師弟関係は今も変わらない。

日本代表の歴史も引き継いだ。準決勝の前日会見で、森保一監督(50)は初めてアジア杯を制した1992年日本大会に触れて「カズさんのゴール」を語った。

井原氏、森保監督も名前を連ねた同大会は、予選リーグで2試合連続引き分けの大苦戦も、最終のイラン戦(1-0)でFW三浦知良(51=横浜FC)がシュートを決めて息を吹き返し、そのままアジアの頂点に立った。大会MVPに輝いた三浦の名言「足に魂を込めました」も生まれている。

時代はJリーグ発足前年の「夜明け前」。日本代表といえども注目度は低く、報道陣の数はわずか。代表スタッフはハンス・オフト監督と通訳を兼ねた協会員、トレーナーの3人だけだった。海外遠征では、監督が自らチーム全員の宿泊手続きなど雑務をこなしていたという。

それが地元開催のアジア杯を勝ち上がるとがぜん騒がれ出して、Jリーグ・ブームにつながっていく。当時全盛のキング・カズのゴールは、まさに日本サッカー界の「転機」だった(W杯は1998年フランス大会で初出場)。

森保監督は「当時とは大きく違う。今は勝って当たり前。選手たちはそのプレッシャ―のなかで、自らをコントロールして戦っている」と評価していたが、その言葉通りにアジア勢に39連勝していたV候補イランを圧倒。2大会ぶり5度目のVへ歩を進めた。

森保監督が抜てきした井原氏の愛弟子・冨安とMF堂安律(フローニンゲン)の20歳コンビが飛躍したのも、27年前に果たした初Vから深い縁を感じる

日本が、すべて白星で決勝に勝ち上がったのは初めて。サウジアラビア戦ではボール支配率23.7%に終わり、準々決勝でも急成長のベトナムにてこずってその強さを疑われたが、大迫が先発に復帰したことで南野、堂安との連携がはまり、吉田と冨安のコンビでイランを封印。新旧がかみ合い、再び評価を上げた。

2月1日の決勝で日本代表は、カタールと対戦する。

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