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サッカーのPK戦は本当に“運”次第? 松木安太郎氏が語るキーパーソンとは

先日、森保ジャパンの発足以来、初めての公式大会となる『AFCアジアカップ』が開幕した。

2大会ぶりの“アジア王座奪還”を目指す日本にとって「絶対に負けられない戦い」だ。

9日の初戦、FIFAランキング50位の日本代表は、同127位のトルクメニスタンと対戦し、大苦戦を強いられたが、3−2の逆転勝利を収めた。

本日13日の夜(日本時間)には、決勝トーナメント進出をかけて、中東の難敵オマーン代表との第2戦を戦う。

◆「PK戦に作戦はありますよ」

昨年のロシアワールドカップ以降、キャプテン長谷部誠選手の代表引退や森保一監督の就任など大きな変革期にあるサッカー日本代表だが、試合を観戦していると、素朴な疑問を浮かべるサッカーファン、視聴者の方は少なくないようだ。

たとえば、PK戦。

グループステージでは延長戦やPK戦は実施されないが、決勝トーナメントではPK戦までもつれ込むことも少なくない。

だが、PK戦はキッカーとゴールキーパーの1対1の戦い。監督の指示など効果がないのでは…?と思う人も少なくないはずだ。

かつて日本代表監督を務めたイビチャ・オシム氏は「PK戦は運によるところが大きいので見守らない」と、ベンチを離れることで有名だった。

果たして、サッカーにおけるPK戦に“戦術”は存在するのだろうか?

こちらの疑問に答えてくれるのはこの人。

©テレビ朝日

テレビ朝日サッカー解説の松木安太郎氏だ。

――PK戦に“作戦”は存在するのでしょうか? 運によるところも大きいでしょうし…。

松木氏:「確かに、運次第なところはありますが、PK戦にも作戦はありますよ。たとえば、蹴る順番。それまでのゲーム中で怪我をした選手に蹴らせるのはなるべく避けます。また、監督は選手一人ひとりに「自信はあるか?」を確認します。当然、怪我をしておらず、自信がある選手を優先させることが多いです」

――なるほど。順番と体調だけは確認しておくというわけですね。でも、それ以外はやはり運の要素が強いですよね。

松木氏:「いえいえ、ここで大事な役割の人がいるのを忘れてはなりません! PK戦前はキーパーコーチが大活躍するんです。キーパーコーチは、敵チームのキーパーがゴール右側に強いのか、左側に強いのかなど詳細なデータを持っています」

――なるほど。データを踏まえて蹴ることができるわけですね。

松木氏:「PK戦において何より重要なのは自信です。自分は入るという確信があると本当に入りやすくなります。逆に自信がない時は、ゴールが小さく見えてしまうんです。キーパーの得意・不得意やキッカーの癖などのデータが、蹴る選手にも、守るキーパーにも自信を与えるのです。データは選手個々のメンタルを形作る大事な要素です」

◆ゴールキーパーでもお腹が減る理由

ここで、松木氏はPK戦にかかわらず、ゴールキーパーの意外な側面を話してくれた。

松木氏:「PK戦はメンタル(選手の精神面)が左右します。それは前後半の試合中も一緒。特にゴールキーパーはかなり集中力、メンタルコントロールが求められるポジションなんです。常に試合全体の動きを見て、後ろから指示を出すことに加え、いつボールが飛んできても止められるように構えていなければならない。なので、そこまで走っていなくてもすごくお腹が減るポジションなんですよ」

――お腹が減るんですか?

松木氏:「集中して勉強しているとお腹が減りますよね?あれと一緒です。もっと言えば、キーパーが集中しすぎて、ボールも持たず、誰とも競り合いをしていないのに、足をつるケースも珍しくないんですよ」

――それはびっくりですね。

松木氏:「『足をつる』というメカニズムは複合的要因があるので、走っているから、歩いているからという理由だけでつってしまうものではないんです。今回の『アジアカップ』でも、カメラがピッチ全体を映している時にキーパーの動きに注目してください。90分集中して試合を見つめている彼らの緊張感が伝わってくるはずです」

本日キックオフのオマーン戦では延長PK戦の予定はないが、キーパーの動きに注目すると、彼らのメンタルのタフさを実感できるかもしれない。

※グループリーグ放送情報:「テレビ朝日開局60周年記念 AFCアジアカップ2019」
・対オマーン戦 1月13日(日)よる10時10分~
・対ウズベキスタン戦 1月17日(木)よる10時20分~
テレビ朝日系列、地上波にて生中継

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