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木下ほうか、生活を一変させた島田紳助さんの一言「いろいろと助けてもらいました」

©テレビ朝日

16歳のときに出演した映画『ガキ帝国』(井筒和幸監督)がきっかけで俳優を目指すことにした木下ほうかさん。

バラエティー番組『痛快TVスカッとジャパン』(フジテレビ系)内のミニドラマのイヤミ課長で大ブレーク。今やテレビ、映画に引っ張りだこの多忙な日々を送る木下さんだが、ブレークするまでには長い下積み生活があった。

大阪で生まれ育った木下さんは、大学卒業後、3年間吉本新喜劇で舞台やバラエティー番組に出演する。しかし、映画俳優になるという夢をかなえるため、25歳のときに上京を決意するが…。

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◆島田紳助さんと井筒和幸監督を頼りに上京

-25歳のときに上京されたいきさつは?-

「『ガキ帝国』以降、何かと面倒を見てくれていた(島田)紳助兄さんに『やっぱり映画俳優になりたい』と言ったら『東京に行かなあかんのとちゃうか』と言われて上京を決意しました。

東京には紳助兄さんと井筒さんしか知り合いはいませんでしたから、井筒さんに『僕が俳優を目指すことになった責任は監督にもあるのでよろしくお願いします』というような手紙を書いてね(笑)。それで、上京してしばらくは、井筒さんの運転手をしたり、雑用をしながらオリジナルビデオや深夜ドラマに出させてもらったりしていました。

そういう意味では最初から多少恵まれていたと思います。井筒さんにいろんな人を紹介してもらったり、紳助兄さんの周りにもいろんな人がいましたしね」

-紳助さんとは『ガキ帝国』からずっとですか-

「そうです。ミーハー心から、『ガキ帝国』の直後、くっついて『花月劇場』とか収録現場によく遊びに行ったりしていました。紳助兄さんはそれを相手してくれていたので。当時は携帯もないので、通信手段がないのによく行動できたと思いますね。

それが上京後も続いていて、紳助兄さんは食えない若い連中によく自宅で手料理を振る舞ってくれていて、本当にいろいろと助けてもらいました」

しかし、たまにある仕事だけで食べていけるわけはなく、飲食店、ピザの配達、電気配線工事、アダルトビデオのスタッフ、水道管工事など、さまざまなバイトをしていたという。

バイトに明け暮れる木下さんを見た紳助さんから、『最低限にしないと、バイトをするために上京したことになるぞ』と言われたことをきっかけに生活を一変。木下さんは乗馬や日舞、殺陣などの習い事を始めたり、読書をするなど知識や経験を増やすべく努力し始める。

©テレビ朝日

◆すさんだ生活を経て、映画『岸和田少年愚連隊』に出演

-俳優として食べていけるようになったのは、井筒監督の『岸和田少年愚連隊』(96年)からですか―

「その後くらいですね」

-それまでは結構すさんだ時期もあったそうですが-

「7、8年くらいですかね。ヒネていました。それほど貧乏ではないけど、現場に行っても端役に対する差別とかが結構ありましたしね。扱いの悪さとか。あと他者がうまくいっているねたみとか、いっぱいありました。

理想と現実のギャップに悶々(もんもん)としてね。はっきり負けているという実感があればともかく、あいまいじゃないですか。なんかいびつな感じとか、不公平さとか…。でも、そういうふうに常に発言してました」

-若いときだと生意気だとか言われませんでした?-

「それはもう常にありました。セリフをよく変えたり、いろいろ自由にしていました。でも、それを嫌がる人と同じくらい面白がる人もいるんです。だからそういう人には救われましたね」

-広く認知されるようになったのはやはりドラマ『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』でしょうか-

「そうですね。あの時間帯で、あのメンバーで、あの役というのは大抜擢だったと思います。それで、話題性も高かったので、大きかったですね」

※ドラマ『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』(フジテレビ系)
平日昼間に別の男性と恋に落ちる主婦のことを指す造語「平日昼顔妻」をテーマにした「不倫」を扱ったドラマ。木下さんは吉瀬美智子さん演じる妻に浮気される夫役。イヤミで不機嫌な嫉妬深い夫ぶりが話題を集めた。

-陰険でイヤミな夫が印象的でした-

「そうですけど、奥さんの方が悪さしてるじゃないですか。浮気してますからね(笑)。でも、あのドラマがないと今がないでしょうね。あの直後に企画段階から『痛快TVスカッとジャパン』(2014年~)の話が来たので」

-決めセリフ「はい論破!」もすごい話題になりました。2015年の流行語大賞にもノミネートされて-

「でもね、あれもう5年目なんですよ。もうやりすぎているので」

-本来だったら嫌われるキャラクターのはずが、若い女性や子どもたちにも大人気で-

「それは最初理解できなかったんですけど、今でもその反応があるのは、やっぱり僕たちはあの番組を作る上で、笑いの部分を多めにしたことだと思うんです。そうじゃないとそんな風になるわけがないですからね」

-最初に小さなお子さんから声をかけられたときはどうでした?-

「何かゾッとしました。公園に行って本を読んでいたら、子供が寄ってきて。だけどそれはやっぱり『これはおかしい、絶対におかしい。こんなのが続くわけない』って(笑)」

-それがずっと続いているわけじゃないですか-

「当時よりだいぶおさまりましたけどね。ただ、最近はめったに出ないようになったにもかかわらず、反応があるのを見ると、やっぱりバラエティーってすごいなぁと思いますね。ドラマや映画に何十年も出ているのに」

-でも、バラエティー、旅番組のリポーターなどでも引っ張りだこですね-

「そんなものは一時的なもんですよ。勢いはおさまるだろうし、それに出続けることは、飽きられるという悪いことでもあるのでね。だから割と冷静に見ています」

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◆公開中の映画で、有村架純さんと8年ぶりに再共演

現在放送中のドラマ『日曜劇場 下町ロケット』(TBS系)に加え、映画『かぞくいろ-RAILWAYS わたしたちの出発-』が公開中。

※映画『かぞくいろ-RAILWAYS わたしたちの出発-』
地方のローカル線を舞台に人々の人生を鉄道になぞらえて描いてきた「RAILWAYS」シリーズ最新作。

夫を突然亡くした晶(有村架純)は夫の連れ子を抱え、夫の故郷である鹿児島県に住む義父・節夫(國村隼)に会いに行く。行くあてがない2人は節夫の家で共同生活を送ることにする。生活のために晶は節夫と同じ肥薩おれんじ鉄道の運転士試験を受けることに…。木下さんは晶に色々なアドバイスをする肥薩おれんじ鉄道の職員・相羽雅樹役で出演。

-撮影はいかがでした?-

「方言には結構苦労しました。あと、新幹線が通るタイミングに合わせて長いセリフを言うシーンがあるんですけど、完璧だと思ってやっていたら、本番でセリフを一個忘れちゃって。

でも新幹線が通るときにしかできないから、止めずに続けて芝居をやったんですよ。次に新幹線が通るときに撮り直すにはだいぶ時間がかかるので、その部分だけセリフを録音したら絶対にうまくいくと思って。それで何とかうまくいったんですけど。

普通だったら、『すみません』って言って止めるんですけど、新幹線があるからそうもいかないじゃないですか(笑)。すでに1回スタッフの関係でNGが出ていましたから、これ以上やったら日が暮れて、その日は撮れなくなってしまうかもしれないという感じでしたしね。本来1回で済むのに、ここで僕がしくじったら大変なことになると思ったので、続けたんですけど、何とかうまくいきました」

-鹿児島ロケでの楽しみは?-

「演じているときに楽しいということはあり得ないんですよ、遊びじゃないですからね。でも、撮影が終わった後は楽じゃないですか。だから、有村架純ちゃんとか國村隼さんなど共演者と杯を交わすのが楽しかったですね。

有村架純ちゃんとは彼女の映画デビュー作が一緒で、共演はそれ以来でしたし、國村さんは『ガキ帝国』で僕のリーダー役でしたからね。あまりに楽しすぎて飲みすぎて、記憶がないという日もありました(笑)」

ほぼ毎日のように誰かと一緒に飲んでいるとか。今やテレビ、映画、旅番組と引っ張りだこの木下さんだが、いたってクール。次回後編では趣味の「献血」、骨髄提供をした理由、プライベートについても紹介。(津島令子)

※『僕が骨髄提供をした理由(わけ)。言うほどたいしたことなかったで~!』(辰巳出版)
著者:木下ほうか

(C)2018「かぞくいろ」製作委員会

※映画『かぞくいろ RAILWAYS わたしたちの出発』公開中
監督:吉田康弘 出演:有村架純 國村 隼 桜庭ななみ 歸山竜成/木下ほうか 筒井真理子/板尾創路 青木崇高

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