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宣伝も作品を制作するつもりで…『カメ止め』の上田慎一郎監督が明かす、“情報拡散のコツ”

都内の2館のみでの上映から、SNS等で口コミが広がり、ついに観客動員数200万人を突破した映画『カメラを止めるな!』。

同作の略称『カメ止め』は「2018ユーキャン新語・流行語大賞」の候補語30にノミネートされるなど、社会現象になっている。

また、国内にとどまらず、海外でも60カ国以上の映画祭で上映され数々の賞を受賞するなど、その勢いはとどまることを知らない。

そんな大ヒット作の監督を務め、一躍“時の人”となったのが、上田慎一郎監督だ。

©CREATOR’S BASE

上田監督は11月29日(木)、“ミレニアル世代”に向けたオンラインサロン『クリエイターズベースbyテレビ朝日』のイベントに登壇し、トークショーと監督考案のワークショップを行う。

そのイベントを前に、上田監督インタビューの第2弾として、監督自身の経験から「仲間を巻き込むこと」「宣伝に対する意識」などを、“ミレニアル世代”に向けて語っていただいた。

◆周りにやる気がないなら「自分のやる気を上げる」

――作品を実現するにあたって、仲間を巻き込むコツはありますか

上田監督:コツとかはないのですが、例えばチームがあって、僕のやる気が100で、周りのやる気が10だとします。

その時に、周りのやる気を20~30にあげるのはすごく難しいので、僕が200~300に上がった方が良いと思っています。そうすると、周りも「監督がこんなに作品にかけているんだったら、自分たちもやらないと」となるんですよね。

「周りのやる気がなくて…」という話は良く聞くのですが、それはその人の動きが足りないからなんだろうなと思ってしまいます。

人を巻き込むというよりかは、自分が誰よりも頑張ることで、結果的にみんな頑張るようになるのではないかと思います。

後はこまめにアナウンスすることが大事だと思いますね。

©CREATOR’S BASE

――どんなアナウンスをするのですか

上田監督:イベントやライブも、どこに何時でやると書いていないから、いいやってなってしまう時ってあるじゃないですか。それは情報が足りていないから行動ができないということだと思うんですよね。

行動を起こすだけの情報を与えないと、みんな行動できなくなるので、情報をこまめに伝えることは意識しています。

『カメラを止めるな!』でいうと、ここに告知したので皆さん拡散してくださいとか、序盤は特に、地道にこまめに情報を与えて各々に行動を促していました。

映画監督でそういうのが苦手な人が多いと思うのですが、そういった「まめさ」は大事なんだろうなと思います。

―― 明確に指示を出して、周りに役割を与えることが大事なのですね

上田監督:そうですね、あとは不平不満をほっとかないことが大事かなと思います。

キャストに新しいシナリオを送った時に「『このセリフは言えない』『この設定はおかしい』ということがあったら、連絡をください」と言っています。

そうしないと、各々が不満を持ったまま、逆にその不満が大きくなったりするので。

◆「情報にエンターテイメント性が加わった時に拡散される」

――「宣伝もエンターテイメント」とおっしゃっていたのがすごく印象的ですが、何か意識されていることは

上田監督:情報にエンターテイメント性が加わった時にそれが拡散されると思うので、宣伝の一つ一つも作品を制作するつもりで取り組んでいます。

映画祭のコメント一つとっても、発信全てが自分に返ってくるので、手が抜けないなと思っています。

――作品を出しても、見てもらえないなどで悩んでいる若者も多いと思うのですが、宣伝に関してアドバイスはありますか

上田監督:公開前の「カウントダウン大喜利」は有名になりましたが、たくさんやった宣伝の中の1つにすぎないんですよね。逆に言うと、何も盛り上がらずに消えていったものもたくさんあります。

全部がホームランという風に言われるときもあるのですが、バットを振りまくった中にホームランがあっただけなので、どんどん打席に立つことが大事ですね。

あとは「宣伝」自体が楽しめれば、ヒットするかどうかは関係なくなってくると思います。

「ヒットさせなくてはいけない」という想いだけだと苦しくなるので、自分たちが楽しむことが大事だと思います。

©CREATOR’S BASE

――最後にミレニアル世代に向けてメッセージをお願いします

上田監督:「お金を払ってもやりたい!」と思えることをやるのが良いと思います。

職業として食べていくためにやらなければいけないとなると、苦しくなってくると思うので。

自分がお金を払ってでも、時間を犠牲にしてでもやれてしまうことをやっていくのが良いのだろうなと。それが仕事になればベストだと思います。

――「地道にやっていくこと」が大切だということですね

上田監督:そうですね。良く「シンデレラストーリー」だと言われるのですが、若干の違和感があって…。地道にやってきた結果だと思っています。

後はとにかく「目の前にあること」に集中すること。

目の前にあることがすごく大きくても、集中することで、未来に怯える必要や過去に囚われる必要はなくなるので、「今に集中しろ!」と言い聞かせることが大事だと思います。

<撮影:高橋進一、文・構成:栗坂美祐>

※『クリエイターズベース』次回イベント
「自分を止めるな!~選んだ道を必死で正解にする生き方~」
登壇者:上田慎一郎
日時:2018年11月29日(木) 19:30~21:30(開場19:00)
映画『カメラを止めるな!』の上田慎一郎監督によるトークショー&ワークショップが、六本木にて開催されます!
詳しくは、『クリエイターズベース』の公式サイトまで。

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