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ドラフト競合必至!大阪桐蔭・根尾昴、イチロー敬いMLB挑戦の夢も

©テレビ朝日

平成最後のドラフト会議が、明日25日に開催される。平成元年(1989年)は「トルネード投法」の野茂英雄氏(50)が史上最多8球団の競合となり、近鉄が引き当てた。平成30年の今回、一番人気の大阪桐蔭・根尾昴内野手(18)も激しい争奪戦になっている

既に中日、ヤクルト、さらに巨人が今日24日のスカウト会議後に1位指名を公言。ソフトバンク、楽天なども入札するとみられ、スポーツ紙は野茂氏、1990年の小池秀郎氏(49)に並ぶ8球団、さらには最多記録更新の可能性まで報じるほどの盛り上がりだ。6球団以上の重複指名は、過去に9人。高校生では1995年の福留孝介外野手(41=現阪神)、昨年の清宮幸太郎内野手(19=日本ハム)の7球団が最多で、根尾はどこまでの競合になるか注目だ。

2000年生まれの「ミレニアム世代」は早くから脚光を浴びて、その中でも根尾は強打の遊撃手、投手でもMAX150キロをたたき出す二刀流で、文句なしの「特A」扱いとなっている。今年のセンバツ甲子園は2年連続の胴上げ投手になり、第100回夏の甲子園では打率.429、3本塁打で春夏連覇に貢献した。続くU-18アジア選手権でも打率.389、チーム唯一の本塁打を放ち、木製バットに対応してみせた。身長177cmとけっして大きくはないが、その万能ぶりは大学、社会人を見渡しても群を抜く。高校生では、ロッテが名乗りを上げたチームメイトの藤原恭大外野手(18)、金農フィーバーの吉田輝星投手(17)らを圧倒する評価になった。

根尾のあこがれは、天才・イチローだ。今月22日に45歳になったばかりのレジェンドは今季途中、会長付特別補佐に就任して登録選手から外れたが、現役続行を宣言(来年3月のアスレチックスとの日本開幕戦で復帰の見込み)。根尾は少年野球の時代からイチローの打撃を参考にして、入念なストレッチ、ウエートトレーニングもまねている。金言・格言本を何度も読み返し、暗記してしまったほどだという。

本人は将来について多くを語らないが、スポーツ紙の野球担当記者によると日本球界で経験を積んだ後、チャンスがあればレジェンドの背中を追いかけてメジャー挑戦する夢を抱いているようだ。日本人の野手では、年間最多安打など数々の記録を打ち立てたイチロー以外で実績を残したのは現在、ヤンキースのGM特別アドバイザーとして巡回コーチを務める松井秀喜氏(44)ぐらい。内野手となれば、歴代屈指のオールラウンダーと呼ばれる松井稼頭央氏(43、今季限りで引退)でも、メジャーの7年間は期待に応えるほど活躍できなかった。それだけに、気は早いかもしれないが抜群の身体能力、走攻守そろった根尾ならば、驚異的な万能タイプがそろうメジャーの遊撃手と勝負できるのではないかと夢が膨らむ。

また成績優秀で、1日の生活で読書の時間を最も大切にしている勤勉派。両親とも医師なので、以前は後を継いで医学部進学も考えていたという。今は野球に専念しても、米国では現役引退後に大学に通う選手も多いので、医学の道に進むこともできそうだ。明日に迫った運命のドラフトは、天才・根尾の新たな第一歩になる。