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宇賀なつみアナ、目を細め堪能!埼玉県で111年続く老舗の「草加せんべい」

いま知っておきたい話題や気になるニュースをお届けする朝の情報番組『モーニングショー』では、月~金の日替わりコーナーが放送されています。

水曜日は、宇賀なつみアナウンサーが、伝統守り、次の世代へ引き継ぐべく奮闘する輝く女性から人生を素敵に過ごす秘訣などに密着する名物コーナー「継ぐ女神」をお届け。

10月24日(水)の放送では、埼玉・草加市で111年続く「小宮せんべい本舗」の5代目、菊池あす香(きくち・あすか)さん(40)に、宇賀アナが迫りました

 

◆埼玉・草加市の名物“草加せんべい”の伝統を守る老舗せんべい店

「沖の石(しょうゆ)」86円、「すみ衣(のり)」108円、「しら浪(さとう)」108円(全て税込み)

あす香さんたちの作っているのは、草加を代表する名物菓子の“草加せんべい”。小宮せんべい本舗では、それを「今ではこちらでしか行われていない伝統製法」で作り続けているのだそうです。

◆先々代が惚れぬいて手に入れた“家宝”の鑑定額は?

焼きたての草加せんべいに早くも心惹かれている宇賀アナですが、まずは恒例の“お宝拝見”から。店の裏手にある自宅で、あす香さんの父で4代目店主の小宮務(こみや・つとむ)さん(77)が見せてくださったのは、2人がかりでないと運べないほど大きな「年代物の壺」です。元々は地元の庄屋さんの持ち物だったそうですが、あす香さんの祖父である先々代店主がすっかり惚れ込み、先方に通い詰めてようやく譲ってもらった品だといいます。

いくらで譲り受けたものかは明かされていないそうですが、務さんは「価値があるモノに違いない」と断言して譲りません。番組ではいつものようにプロ鑑定士をお呼びし、その真価を見定めていただきました。

鑑定によればこの壺は、わが国で古くから続く「日本六古窯(ろくこよう)」のひとつで、800年の歴史を誇る「丹波焼(たんばやき)」なのだそうです。これを聞いて満面の笑みを浮かべる務さん。しかしその鑑定額は…残念ながら「5000円」。明治時代に作られた品だそうですが、先々代が傷をペンキで修理したのが判明したことで、この値段になってしまったといいます。

◆美味しい草加せんべいを生み出す秘密は伝統の“むしろ干し”

宇賀アナは、小宮せんべい本舗の作業場へ特別に入れていただきました。まずは埼玉県産の米で作った生地を機械で型抜きするのですが、この後の工程こそが冒頭で述べた「今ではこちらでしか行われていない伝統製法」なんだとか。せんべい型に抜かれた生地を、なんと藁(わら)で編まれた“むしろ”の上に並べるのです。

小宮せんべい本舗では成形済みの生地を屋上で“天日干し”にするんですが、高い吸湿性と保温性を誇る“むしろ”は、その際に絶大な効力を発揮するといいます。“むしろ”の上で3日間干された生地はまんべんなく乾燥し、より旨味が凝縮されるんだとか。このやり方を現在でも続けているのは小宮せんべい本舗だけだといいます。じっくりと天日干しされた生地は、宇賀アナも驚くほど硬くなります。寒くなるこれからの時期はより乾燥が進み、旨味の凝縮度も増すんだとか。つまり、天日干しせんべいの“旬”は「冬場」ということです。

◆焼き手の心模様が焼き目に表れる“手焼き作業”

カチカチに乾燥した生地は“手焼き”の工程に回されます。その特長は「こまめに何回もひっくり返す」というもの。乾燥する過程で反り返った生地は、こうしないと焼きむらが出来てしまうのだそうです。一カ所に焦げが出来ないよう何回もひっくり返しながらまんべんなく火を通さないと、美味しいせんべいにはならないといいます。さらに、この工程は「ただひっくり返し続ければいい」というわけではありません。「生地が膨れてきたらギュッと押し付けて形を整える」という作業も同時に行わなければならないのです。

宇賀アナも手焼き作業に挑戦させていただきましたが、予想通り四苦八苦。手早くやらないと生地に網目が付いてしまうのですが、仕上がりはまさに網目付きでした。それでも5分かけてようやく焼き上がり、醤油をたっぷり塗って“草加せんべい宇賀なつみバージョン”を完成させました。

その焼き上がりを務さんにチェックしていただいたところ、「何か悩み事でもあるのかな? という出来」だといいます。務さんによれば「焼き手の心模様が焼き目に出る」そうで、「心配事があると焼きすぎてしまって硬くなる」のだとか。カチカチだった生地は、まんべんなく火を通すことによって絶妙な硬さになるそうです。務さんの焼いたものはまさに極上の仕上がりで、宇賀アナも目を細めながら味わっていました。

◆家業のピンチを“意外すぎるアイデア”で救った菊池あす香さん

「プチギフト」92円~(税込み)

草加せんべいの老舗に、三姉妹の長女として生を受けたあす香さん。大学卒業後は会社勤めをしていたそうですが、中学の同級生が海外で活躍していることをSNSで知り、「ただ上から言われた仕事をこなしているだけの自分」に疑問を抱くようになったといいます。「自分にしかできないことは何か?」と考え、「それは100年以上続く家業を継ぐことだ!」という結論に達したのだとか。

「会社を辞めて家業を継ぐ」というあす香さんの決意を、夫の友成(ともなり)さん(41)は支持してくれたといいます。イキイキと働く妻の姿に触発されて、なんと友成さんもせんべい作りを手伝い始めたんだとか! とはいえ、当時の店の経営状態は決して順風満帆ではなかったといいます。店舗の建て替えで多額の借金を背負っているのに店の売り上げは芳しくなく、まさに経営は火の車。しかし、あす香さんの“とあるアイデア”が、見事そのピンチを救ったといいます。

あす香さんが着目したのは「ブライダル業界」でした。「披露宴の最後で新郎新婦が出席者を見送る際に手渡すお菓子に、草加せんべいは丁度良いのではないか?」と考えたのです。せんべいの単価自体は安くても、大勢が集まる披露宴でならまとまった発注が期待でき、さらに店の宣伝にもなる。あす香さんのこのアイデアは大成功を生み、今では地元のみならず、他の地方に住む草加出身者からも注文が来るほどの人気となっているそうです。

あす香さんが考案した“ブライダル用せんべい”は、その名も「プチギフト」。12枚以上オーダーすると、パッケージに好きなメッセージを入れてもらえるそうです。今回は「羽鳥慎一モーニングショー」の番組名を入れていただきました。このサービスは大好評で、転勤や引っ越しの際の挨拶用にオーダーする方も多いそうです。父の務さんは「こうした商品は、自分では絶対に思いつかない。娘に感謝している」と語っておられます。

◆本当に自分がやりたいことを見つけましょう! そうすれば困難も楽しいです

今回、あす香さんへの取材を通して宇賀アナの心に残った「女神の一言」は、「本当に自分がやりたいことを見つけましょう! そうすれば困難も楽しいです」。あす香さんは「本当に自分がやりたいこと」として家業を継ぐ道を選び、だからこそ経営上のピンチも乗り切ることができました。「自分で考え、自分で行動していれば、ピンチに直面した状況すらも楽しめる」のだそうです。簡単には思いつかない「ブライダルと草加せんべいを結びつける」という斬新なアイデアも、そうしたポジティブ発想の産物なのでしょう。

※小宮せんべい本舗
住所/埼玉県草加市吉町5-4-8
TEL/048-922-3792
営業時間/9:00~19:00
定休日/月曜(祝日は除く)
商品のお取り寄せはHPまたは電話にてお問い合わせください。

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