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映画『トリツカレ男』、「嗚咽出るレベルで号泣」など大反響!佐野晶哉(Aぇ! group)は絶賛の声に喜び“ケンサク男”に

長年多くのファンから愛されている、いしいしんじによる小説『トリツカレ男』(新潮文庫刊)がついに映画化。原作小説を元に、ミュージカルアニメーションの映画『トリツカレ男』が絶賛公開中だ。

11月18日(火)、新宿ピカデリーにて公開記念舞台挨拶が行われ、主人公・ジュゼッペ役の声を務めた佐野晶哉(Aぇ! group)、ヒロイン・ペチカ役の上白石萌歌、タタン役の森川智之が登壇した。

©2001 いしいしんじ/新潮社 ©2025映画「トリツカレ男」製作委員会

客席から大きな拍手で迎えられ、佐野と上白石が登壇。公開してから約2週間が経過し、「嗚咽出るレベルで号泣」などSNSの反響も大きい本作。

MCから心境を聞かれると佐野は、

「ほんまに嬉しいです。こういう作品の広がり方は初めて体験したので、髙橋監督も公開日に『僕は(『トリツカレ男』ならぬ)“ケンサク男”です』とおっしゃってたんですが、僕もこんなにエゴサーチすることないってぐらいエゴサーチしてますね。アイドルがなかなかエゴサーチという言葉使わないと思うのですが、めちゃめちゃ調べてます。作品を愛してくださる方の年齢層の広さとか、小さいお子さんからおじいちゃんおばあちゃんまで、色んな方に愛される作品になってるなというのを肌で感じて本当に幸せです」

とコメント。

上白石は、「私も“ケンサク女”になっています。映画は何より観た方の声が大切だと思うのですが、皆さまの心にこの作品がまじりけなくストレートに伝わっていて、皆さんすごく良い心で劇場を出てくださっているのを感じます。私の身近でも、連絡を取っていなかった高校の同級生から『観たよ!』と連絡をもらったり、良い『トリツカレ男』の風が吹いているなと思っています」と、感謝の意を表した。

ここでMCから、ペチカの行方不明の婚約者タタンが、既に作品を観た人たちから“推しキャラ”として多くの支持を集めていることに言及が。

すると、タタンの声を担当した森川がステージにサプライズ登場。

本作でのイベント初登壇となる森川は、「公開して2週間ほど経ってイベントに呼んでいただくのは、僕は初めてかもしれないです。皆さんに観ていただいて、この映画を本当に皆さん1人1人が『素晴らしい映画だ』と外に向けて発信してくれたおかげで、僕は登壇することが出来ました」と喜びの気持ちを話した。

そこから、劇中の印象的な場面をピックアップしながらトークが繰り広げられることに。

©2001 いしいしんじ/新潮社 ©2025映画「トリツカレ男」製作委員会

まず、ジュゼッペがペチカに「友達になりたい」と様々な言語で伝えるシーンについて佐野は、

「一番難しかったです。三段跳びにトリツカレて世界記録を出しちゃうようなジュゼッペが外国語にトリツカレるということは、もうめちゃくちゃ流暢に喋らなくてはいけないので、100%以上のクオリティを持っていくしかないと思って難しかったし、現場に入ってから萌歌さんのスペイン語ができるお友達に先生になっていただいて、ビデオ電話で発音を教えていただいたり、各言語ごとに電話でレクチャーいただいて、精一杯挑戦しました」

と苦労を明かす。

上白石は、「隣で見ていたんですけど、レクチャーを受けた佐野さんは『もともと喋れるのかな?』と思うくらいよどみなく正しいジュゼッペだなと思いました」と現場の思い出を振り返った。

©2001 いしいしんじ/新潮社 ©2025映画「トリツカレ男」製作委員会

続いて、ペチカの目の前にタタンが現れ、窓越しに話すシーンについて。

上白石は、「切ないですよね。私はアフレコの時点で森川さんの声が入っている状態だったので、それもこのシーンの1枚のガラスを挟んで……という状況に似ている気がして。私なりにタタン先生との思い出を膨らませて、やっと会えた喜びや切なさを表現した心に残る名シーンです」と回想。

森川と一緒にアフレコをしたという佐野は、「贅沢でした。大ベテランのレジェンド声優さんの姿を現場で見られて、大変なシーンもほぼワンテイクで演じられていて、感動しました!震えました」と共演の感動を語り、森川は「今日はいい日ですね。嬉しいなあ」と笑顔を見せた。

また、いよいよ年末も近づいてきたことから、一足早く今年を表す漢字を発表してもらうことに。

まず「祝」のフリップを掲げた森川は、「『トリツカレ男』の大ヒットももちろんなのですが、実は僕、来月声優デビュー40年を迎えるんです。ずっと続けていられることももちろんですが、やっぱりこういう素晴らしい作品に出会えたことも『祝』かなと思います」と自身のキャリアを振り返る。

続いて上白石は「辣」と回答。「辛辣の『辣』なんですけど、意味合いは全然違って、麻辣湯の流行りにどっぷり乗り、私もめちゃくちゃハマりまして。今日のお昼も食べたし、1週間で2、3回食べるほど麻辣湯にトリツカレた1年でした」と“麻辣愛”を見せた。

一方、佐野は「音」の漢字を掲げ、「僕は『トリツカレ男』が声優2作目なのですが、1年に2回もこんなに楽しい経験をさせていただけるとは。声と音だけで届けられるという意味でも、また今年は楽器や音楽を頑張った1年だなという体感のある1年だったので、この漢字にしました」と充実した2025年を振り返った。

最後にイベントの締めくくりとして佐野が、

「観てくださった皆さんが愛してくださり、僕たちの頑張り以上にここに集まっていただいた皆さんや全国でこの作品を観てくださった皆さんが口コミで広げていただいているのを携帯で夜な夜な見ていたので、本当にたくさんの方に愛される作品に成長してとても嬉しいです。

まだまだトリツカレ男のジュゼッペはこんなもんではないと思うので、もっともっと日本中、世界中、たくさんの方に愛していただける作品になるように我々も精一杯頑張ります。何度も観てくださっている方も初めての方も、ぜひ大切な方と観に来ていただけたら嬉しいです」

とメッセージ。温かい拍手に包まれながらイベントは幕を閉じた。

◆『トリツカレ男』ストーリー

ひとたび何かに夢中になると、ほかのことが目に入らなくなってしまうジュゼッペは、街のみんなから“トリツカレ男”と呼ばれている。三段跳び、探偵、歌……ジュゼッペがとりつかれるものは誰も予想ができないものばかりだ。

行き場のないネズミのシエロに話しかけるうちにネズミ語をマスターしたジュゼッペ。昆虫採集に夢中になっていると、公園で風船売りをしているペチカに一目惚れ。今度はペチカに夢中になった。

勇気を出してペチカに話しかけたジュゼッペだったが、ペチカの心には悲しみがあった。大好きなペチカのため、相棒のシエロとともに、彼女が抱える心配事を、これまでとりつかれた数々の技を使ってこっそり解決していく。

ジュゼッペの夢中が、奇跡となってあなたに届く――。

※作品情報:『トリツカレ男』
全国公開中!
配給:バンダイナムコフィルムワークス