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自分に長所がない…ハヤカワ五味がベストセラー作品で見つけた意外な“解決策”

1980年~2000年初めに生まれた世代「ミレニアル世代」。この世代に向け、オンラインサロン『CREATOR’S BASE byテレビ朝日』が新たに開設される。

『CREATOR’S BASE byテレビ朝日』では、各界で活躍する若手クリエイター陣によるセミナーイベント(月に2回〜3回実施予定)を軸に、「好き」を仕事にする方法や才能の育て方を発信。同サービスはDMMオンラインサロンを通じて提供され、9月9日(日)には、サロンのオープニングを記念した無料トークイベントの開催も決定している。

同サービスの開始に先駆けて、オープニングのトークショーと第3回目の講師として登場するハヤカワ五味にインタビュー。今回ターゲットとなっている「ミレニアル世代について感じたこと」や彼女が考える「クリエイターの定義」などについて聞いた。

 

◆クリエイターの美学が宿るのは「判断基準」

ーー今回の『CREATOR’S BASE byテレビ朝日』では、「ミレニアル世代」のクリエイターを目指す人たちが主な受講者となります。ハヤカワさんが、最近の「ミレニアル世代」について感じたことは何かありますか?

ハヤカワ:「ミレニアル世代」の定義だと私のひとつ上の世代(30代〜40代)まで含まれるので、少し大げさですけどそのなかで“属性”というか、ある種の“区切り”のようなものはあります。

私に身近な“区切り”でいうと「リアルプロダクト思考」で、実際に手に取って触れられる商品に関わる会社を立ち上げている方が多い印象です。

それぞれの“区切り”での価値観の違いは、“環境”に依存するんだなと感じています。例えば“インターネットが登場したとき”や“メルカリが出てきたとき”のように、自分を取り巻く環境や世の中の空気感の変化とともに、それぞれの世代ごとに価値観が変わっているんだなって。

そういった環境的な要素に、景気の情勢とかも綿密につながって「ミレニアル世代」を形成しているように感じます。

ーーなるほど。つづいて、ハヤカワさんが考える「クリエイターの定義」を教えてください。

ハヤカワ:クリエイターと呼ばれる人は、「自分の美学をもって物事を判断して作り上げていく人」だと考えています。それぞれの判断基準の部分にクリエイターの美学が宿ると思っています。

ーー現在、ハヤカワさんは経営者兼デザイナーとして活躍されています。内容がまったく異なる2つの業務のバランスは、どうやってとられていますか?

ハヤカワ:最近は手を動かしてデザインをするという部分は、そこまでやっていません。どちらかというと経営者、強いて言うならマーケターの方にウェイトを置いていて。

例えば、「こうすれば100点になるけど、そうすると採算が取れないから商品を販売できない」ということが起こったとき、クリエイターとしては勿論100点の商品をお客さんに提供したいのですが、経営者としてはそれよりも継続的に商品を提供することに価値があると考えます。

人それぞれバランス感はあると思いますが、もともと自分はクリエイター気質が強いので、その折り合いをつけるため、あえて経営者側に振るぐらいの方がいいバランスを保てる。利益は重視しますが、「これだけは譲れない」っていう部分は最後まで残してプロダクトを作ることを意識しています。

 

◆“やってきてくれること”に意味がある

 

ーー今回、ハヤカワさんは「オンラインサロン」に初めて参加されます。いま注目を集める「オンラインサロン」に対しての印象をお聞かせください。

ハヤカワ:おひとりで運営されているサロンは“宗教化”しているなと思っているので、個人的にはあまり支持していません。

サロンを宗教化するのは、すごく楽なんです。受講者が「その人の考えにしたがっていればいい」と信じ込むだけなので。

でも今回、それは意味のないことだなと思っています。少なくともこの講義に参加される方や、私のフォロワーさんで参加してくれる方は、それは意味の無いものだとわかってくれているのではないかなと。

私たちは参加者の方が成長するためや、本人の思考回路、判断基準を調整するためのツールでしかないので。あくまでクリエーターサロンの講師陣を“途中の人”と認識してもらって、その上で自分がいいと思うところは吸収して、悪いところは切り捨ててもらえたらと思います。

それに私達が、すべて100点満点で正しいわけではないし、仮に私達が正しかったら既に別の世界に旅立っているはずなので…(笑)。

ーー今回、実際に会員と直に交流する場もあります。そこでは、どういったコミュニケーションを取っていきたいですか?

ハヤカワ:ベースになる基本的な考え方や、どう取り組むべきかは私のSNS上で発信しているので、それをインプットした状態で参加してもらえるとありがたいです。

あと、仮のものでもいいので何かしらの“案(アウトプット)”を持参してもらえると、一歩踏み込んだ具体的な相談ができると思います。

ーーまっさらな状態で行くともったいないですね。

ハヤカワ:すごくもったいないですね。“下書き”があってこその本番、「何を書こうかな」と頭のなかで考えるだけじゃなくて、テキストだけでもいいので一度まとめてきてもらえると有意義な議論ができるので。

例えば、学校の先生だったとして、答案を1箇所もうめていないのに「アドバイスください!」と言われても難しいと思うんですよ。でも、途中でもいいので何かしらの回答が書いてあったら「ここでもう少しこう考えたほうがいいよ」とか、最後の答えまで書いてあったら「ここまでは正しかったよ」って手助けすることはできる。

最初から100点のものを出せるわけもない。10点のものでも20点のものでもどんなに下手なものでも構いません。“やってきてくれること”に意味があるのかなと。何もないものに対して議論するのは難しいですからね。

 

◆得意なことと苦手なことは裏表だ

 

ーーハヤカワさんは「コンプレックスが企業のブランドコンセプトになるまで」というテーマについて講義されます。このテーマについて、受講を検討している方へ事前に伝えておきたいことはありますか?

ハヤカワ:「自分の好きなことを100%仕事にしたほうがいい」という空気感ってあるじゃないですか。一旦その価値観に乗ってみたとして、じゃあ自分の好きなことを仕事にするとき、もう少し深掘りできたらいいなと考えています。

仮に漫画がめちゃくちゃ好きだとすると、好きなことを仕事にするって漫画家になるだけじゃないと思うんです。でも、みんな漫画家になれないと「終わった…」って諦めちゃうんです。

漫画家になれなくてもPRや編集、デザイナーとして関わるとか、いろんな方法があります。「じゃあ、そのなかで自分が一番得意なことと好きなことの最大公約数はどこなのか?」 この講義では、そういったことを一緒に探れたらいいなと思います。

ーー最後に、受講を検討している方にメッセージをお願いします。

ハヤカワ:私の講演会とか質問箱とかで、「得意なことがない。自分に長所がない」という意見をよく聞きます。

この前、書籍編集者の方に「構成がいい」ということで『夢をかなえるゾウ』ってちょっと前に流行った本を勧められて。勉強ついでに読んでみたんです。

読む前は正直胡散臭い本なのかなと思ったんですけど、本当に大事なことが書かれていて驚きました。そのなかで、「得意なことと苦手なことは裏表だ」って書いてあって「確かにな!」と思ったんです。

そこでは最初にガネーシャが「得意なことを探してこい」っていうんです。そして次の日は「じゃあ、苦手なことを探してこい」って。それには理由があって、「得意なこと」と「苦手なこと」って実はどちらも偏りがあることなんです。だから苦手な部分をひっくり返すと得意な部分になる。

自分の例だと、私って忘れっぽいんです。けれど、それは裏を返すと「ひとつのことに集中しやすい」とか「目の前のものに熱中しやすい」と言えるなって。なので、自分が苦手と考える部分をそのまま苦手とするか得意とするかって結局自分次第なんです。

今回の講義は、そういった部分をうまく昇華できる機会になればと思います。

『CREATOR’S BASE byテレビ朝日』公式ホームページ
9月9日(日)にサロンのオープンを記念した無料トークイベント開催決定!
ハヤカワ五味さんもご参加されます!公式サイトをチェック!

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