テレ朝POST

次のエンタメを先回りするメディア
未来をここからプロジェクト
menu

宇賀なつみアナ、“極上の姿煮”に感嘆の声!「食感がたまらない」

いま知っておきたい話題や気になるニュースをお届けする朝の情報番組『モーニングショー』では、月~金の日替わりコーナーが放送されています。

水曜日は、宇賀なつみアナウンサーが、伝統守り、次の世代へ引き継ぐべく奮闘する輝く女性から人生を素敵に過ごす秘訣などに密着する名物コーナー「継ぐ女神」をお届け。

8月29日(水)の放送では、三重・鳥羽市で95年続く「丸傳(まるでん)商店」の3代目女将・小久保弘子さんと、その娘で4代目の加織さんに、宇賀アナが迫りました。

「磯笛あわび」1つ4000円~(税込み)

◆人気商品「アワビの姿煮」の売り場は自宅玄関の1畳スペース

丸傳商店の主力商品は、地元・鳥羽湾で獲れた新鮮なアワビを秘伝のタレで味付けした「アワビの姿煮(磯笛あわび)」。以前は地元のデパート内に構えたお店で販売していたのですが、そのデパートが閉店してしまったため、現在は自宅玄関の1畳ほどのスペースを店舗にしているそうです。

◆先代の遺してくれた「柿右衛門」に予想外の鑑定額が!

宇賀アナは、小久保家のお宝を見せていただきました。弘子さんの夫で3代目当主の貞夫さん(70)が持ってきてくださったのは、九谷焼とおぼしき豪華な壺。60年ほど前、古い屋敷を取り壊した際に出てきたものだそうです。弘子さんの見立ては「200万円」でしたが、貞夫さんはその100分の1の「2万円」。そんな父を「夢がない」と叱った加織さんはグッと強気の「1000万円」とつけました。果たして本当の価値は? 番組がお呼びしたプロ鑑定士の見立ては「昭和初期に作られた九谷焼で間違いない」というもので、期待は大いにふくらみました。しかし、つけられた鑑定額は貞夫さんのものを更に下回る「1万円」で、「海外輸出用に作られたものではないか」とのことでした。

名誉挽回にと、家中を探し回って持ってきたのが、「13代柿右衛門(かきえもん)」と箱書きされた3点の焼き物。「柿右衛門」とは佐賀でおよそ400年続く窯元で、先代が購入して大切にしていた品だそうです。「ひとくちに柿右衛門と言っても、大量生産の窯ものと、作家の一点ものとに分かれています」と最初に言われて一同に緊張が走りましたが、つけられた鑑定額は「3点で205万円」と高額でした。「いずれも窯ものではなく、13代の柿右衛門の作で間違いない」とのことです。初めのうちは「売って、店を構えるための資金にしたい」と語っていた加織さんでしたが、「やはりこれは家に置いて、店の資金はコツコツ貯めます」とおっしゃいました。

◆厳選された高級食材アワビを“極上の姿煮”に仕上げる現場

宇賀アナは、丸傳商店の作業場へ特別に入れていただきました。見せてくださった大型水槽の中には大きなアワビがたくさん入っています。鳥羽湾のアワビ漁は毎年4月頃~9月中旬にかけて行われるそうです。鳥羽湾はエサとなる海藻類が豊富なので、肉厚で上質なアワビが育つそうです。

殻のついたままのアワビを、貞夫さんは丁寧に大鍋に入れて茹でていきます。荒くやるとアワビが鍋にへばりつき、商品価値がなくなってしまうんだとか。30分ほど付きっきりで茹で上げて絶妙な柔らかさになったら、今度は50℃の湯の中へ移して「殻を外す作業」にかかります。「熱い状態だときれいに殻から外せるから」だそうですが、その作業はなんと「素手」で行われるのです。宇賀アナもチャレンジさせていただきましたが、50度の熱さには手袋をして臨んでも四苦八苦でした。

最高の状態に茹で上がったアワビは、秘伝のしょう油ダレで1週間かけて味付けされますが、その工程は一切が企業秘密なのだそうです。厳選されたアワビを手間暇をかけて仕上げた姿煮は、まさに絶品! 試食させていただいた宇賀アナは「食感がたまらない。口の中が磯の香りと濃厚な旨みで満たされます」と感嘆の声をあげました。

◆「2本目の柱」で店を救った母と新たに「3本目の柱」を考案した娘

「磯笛さざえ」1510円(税込み)

元々は「アワビを料亭などに卸す問屋」だったという丸傳商店。そこへ弘子さんが嫁いだのは、27歳の時だといいます。実はアワビの姿煮は、元々は「商品にならない傷物などを自宅のおかず用に加工したもの」だったんだとか。それをご近所にお裾分けしたところ大好評だったことから、弘子さんは「これは商品になるんじゃないか?」と思い始めたといいます。

当初は「卸し業の片手間に作るオマケ」程度の存在だったアワビの姿煮。しかし、景気の悪化と共に本業の業績が落ちていく中で、どんどん存在感を増していったそうです。「もしも姿煮を考え付いていなかったら、店は無くなっていたかもしれません」と弘子さんは語ります。実際、不景気と言われる状況下でも、アワビの姿煮は「贈答品」や「晴れの日のお祝い用」として売れ続けたそうです。

娘の加織さんは30歳まで、家を出て演劇活動に打ち込んでいたといいます。しかし、「母たちが大切にしてきたアワビの美味しい味を、両親の代で終わらせてしまうのはもったいない」と思うようになり、家に戻る決意をしたそうです。「ずっと好きなことをさせてくれた両親を、今度は自分が支える番だ」と考えた加織さんは、「母の味を継承しつつ、アワビよりも手軽に買える“第3の柱”となり得る商品を作ろう」と思い立ったといいます。

加織さんが開発したのは、アワビよりも安価な「サザエ」の姿煮(磯笛さざえ)です。サザエもまた“鳥羽の味”のひとつであり、アワビとは異なる魅力を秘めています。サザエの姿煮も、宇賀アナは「噛めば噛むほど味が増して美味しい!」と称賛していました。こちらの売り上げもだいぶ伸びてきているそうで、貞夫さんは「妻にも娘にも感謝している」とおっしゃっていました。

◆1本より2本! 2本より3本!! 武器を増やし続けることが長く続く秘訣です

今回、弘子さん・加織さん親子への取材を通して宇賀アナの心に残った「女神の一言」は、「1本より2本! 2本より3本!! 武器を増やし続けることが長く続く秘訣です」。卸し業がピンチになる前に、2本目の柱となる「アワビの姿煮」を考案し、「アワビの姿煮」が順調なうちに3本目の柱として「サザエの姿煮」を作っておく。このように「武器をどんどん増やしていく」ことで、たとえ1つがダメになっても商売を維持・継続できるわけです。弘子さんも加織さんも現状に満足することなく、「4本目、5本目の柱も考えていきたい」のだそうです。

※丸傳(まるでん)商店
住所/三重県鳥羽市鳥羽1-4-65
TEL/0599-25-2159
営業時間/10:00~17:00
定休日/なし
※商品の詳細は店舗に直接お問い合わせください。

はてブ
LINE
おすすめ記事RECOMMEND