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日本中に勇気を与えた“幻のCMソング”誕生秘話 「こんないい曲が出来ちゃうんだ」と音楽Pも感動

今さら人に聞けないような“音楽の基本”から、制作の裏側や専門テクニックといった“マニアックな知識”までを掘り下げる『EIGHT-JAM』。

10月12日(日)に放送された同番組では、CMを作るトップクリエイターたちがスタジオに集結し“音楽がスゴいCM16選”の裏側に迫った。

GINZA SIX開業CMやリオ五輪閉会式の東京パートの企画も手がけた、クリエーティブ・ディレクターの菅野薫。東京2020の会場内演出など国をあげたプロジェクトにも参加するクリエーティブ・ディレクターの保持壮太郎。九州新幹線全線開業CMで大きな注目を集めたCM音楽プロデューサーの山田勝也。そして多くのCMに楽曲提供しているトラックメーカー、STUTS。

この4人がスタジオに登場し、誰もが知っている名作CMソング誕生の裏側や、近年使われる新たな音楽表現、CM音楽のトレンドなどを語り合った。

音楽プロデューサーの山田が「楽曲の完成度に心打たれたCM」として挙げたのが、スウェーデンの人気歌手を起用し、カンヌ国際広告祭で金賞を受賞した「九州新幹線全線開業CMソング」だ。

このCMは九州新幹線開業時に制作されたが、震災の影響によりわずか3日間で放送が中止に。しかしYouTubeでの配信が“被災者を励ます動画”として注目され、大きな話題を呼んだ。

『Boom!』という軽快な曲に合わせて、鹿児島から博多までの沿道で2万人が手を振るというこのCM。九州ローカルながら、テレビCMとしては異例の3分間で放映された。震災の影響で3日間しか放送されず、“幻のCM”とも呼ばれている。

では、この『Boom!』という曲はどのように誕生したのか? その経緯について、山田はこう語る。

「これは企画時からいろいろ考えてたんですけど、祝祭感がある、いろんな人たちを巻き込む、一体になる音を作りたいっていう。なんとなく最初はミュージカルかなと思ったけど、ディズニー的な間口の広さとか、あと鼓動を感じるビートにしたいなとか。出だしは歌詞なのか歌詞じゃないのか、キャッチーな言葉を繰り返したい」

「祝祭感」「間口の広い曲」「鼓動」「キャッチーな言葉」――この4つが叶えられるアーティストとして山田の頭に浮かんだのは、スウェーデン出身のマイア・ヒラサワだったという。

2007年に発売したデビューアルバムでゴールドディスクを獲得し、その後日本デビューを果たしたマイア・ヒラサワ。彼女の代表曲が起用されたヘアケアブランド『Essential』CMのイメージからオファーしたといい、「作曲能力がスゴすぎて…。自分が思っているものを全部形にしてもらえると思った」と回顧。

そして、はじめてデモを聞いたときは「こんないい曲が出来ちゃうんだ」と感動したと明かした。

このほか、STUTSが楽曲制作を行なったポカリスエットの新CMがどのように出来たのか? その一部始終を貴重なビデオコンテやデモ音源などを交えて解説されている。

※『EIGHT-JAM』最新回は、TVerにて無料配信中!(期間限定)

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※番組情報:『EIGHT-JAM
毎週日曜 午後11:15~、テレビ朝日系24局(※一部地域を除く)