2020年東京五輪の開会式で、2020羽の白いハトを飛ばす!ロマンあふれる夢もつ達人
テニスの現役を退いてから、“応援”することを生きがいにしている松岡修造。現在は2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックに向けて頑張る人たちを、「松岡修造の2020みんなできる宣言」と題して全国各地を駆け巡って応援している。
今回訪れたのは、福島県郡山市。修造は、「こちらで“2020のはじまり”というものを感じられるって聞いて来たんですけども…あれ、なんだなんだ?」と、驚きの光景を目の当たりにし走り出す。
修造の目の前に広がるのは、青空を舞う純白のハトだ。ハトを飛ばしていたのは、ハトヤ商会の鈴木司さん。鈴木さんは、2年後の東京オリンピックの開会式で白いハトを飛ばしたいと野望をもっている。
鈴木さんは、実に年間1000件も白いハトを飛ばすサービスを行う会社の社長だ。結婚式では“永遠(とわ)の愛を誓う”になぞらえて10羽のハトを飛ばし、お葬式では亡くなった人への弔いの意味を込めてハトを空に放つ。
どんな環境や天候でもハトがしっかり華麗に大空へと羽ばたいていくよう日々訓練をしているという、この道30年の達人だ。
そんな鈴木さんがもつ、東京オリンピック開会式で白いハトを飛ばすという夢。
実は、1964年の東京オリンピックの開会式でも、“平和の象徴”であるハトは放たれていた。しかし、そこで放たれたのは“灰色”のハト。鈴木さんは、「白いハトが“ばあっ”と飛ぶときに(人々から)歓声が出る」と、白いハトで観客を感動させるという演出にこだわる。
54年前の1964年東京オリンピックでは出来なかった演出をやってみたい――そうして抱くことになった夢が、2020年の東京オリンピックで新国立競技場の空に“2020羽”の白いハトを飛ばすというものだったのだ。
◆ハトが戻り、笛に従う。驚きの訓練光景
鈴木さんの育てる白いハトたちの訓練に参加させてもらった修造は、そのロマンあふれる光景に感嘆する。
その後、厩舎に行ってみると、そこには先ほど飛ばしたハトたちが戻ってきていた。さらに、鈴木さんが笛を吹くと続々と厩舎に入っていく。修造は思わず、「すごいですね!ハトにはちゃんと鈴木さんの想いが伝わるんですね」と驚きを隠せない。
この厩舎には、ヒナも含めておよそ800羽のハトが住んでいる。東京オリンピックに向けた準備は順調そうに見えるのだが、鈴木さんは“白いハトを飼育する上での大きな問題”を明かす。
それは、灰色や黒いハトのほうが体が強く、また飛ぶのも上手くて知能が高いということ。一方、白いハトは一般的に“体も弱く、知能も低い”と言われている。鈴木さんは語る。
「だから、こういう訓練をやらないと、東京オリンピックで声がかかったときに飛ばせない。飛ばない。そのために、毎日訓練。そうしないと、東京オリンピックには間に合いません」
この鈴木さんの思いを受け取った修造は、ハトに向かって、「みんなもオリンピックに参加できるように、鈴木さんの想いに応えて本気で頑張れ!」と熱く檄をとばしていた。
およそ2年後に控えた晴れ舞台、2020羽の白いハトが東京の空を舞うというロマンあふれる光景は現実となるのか。鈴木さんの挑戦は続く。
※番組情報:『TOKYO応援宣言』
毎週日曜あさ『サンデーLIVE!!』(午前5:50~)内で放送、「松岡修造の2020みんなできる宣言」も好評放送中、テレビ朝日系