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【山田孝之&菅田将暉インタビュー】「あなたなら?」W主演ドラマ『dele』が提示するもの

7月27日(金)からスタートする金曜ナイトドラマ『dele(ディーリー)』でW主演を務める山田孝之と菅田将暉。

©テレビ朝日

ドラマは、死後に残されたスマホやパソコンのパーソナルデータ、いわゆる「デジタル遺品」の全消去を仕事とする坂上圭司(山田)と真柴祐太郎(菅田)コンビの活躍を1話完結スタイルで描く、新しいタイプのサスペンスミステリーだ。

インタビュー<前編>では、本格的なドラマ共演が初めてとなる2人に共演の感想を聞いたが、<後編>ではドラマの軸とも言える「デジタル遺品」について尋ねている。

――人が死んだ後に残ったさまざまなデータを消去する「デジタル遺品」について、2人の意見を聞かせてください。

©テレビ朝日

菅田:どんな人にも起こりうるような気がしますね。今の時代、スマホが「その人」だったりするじゃないですか。何かを残すとなるとスマホかパソコンだったりするし、紙で残すとか、手に取れるモノで残すことも減ってきていますよね。そんな中でこのドラマのストーリーを見ていると、これから先、今までには無いような新しい法律を作らないといけないのかもしれない。目に見えないものだからこそ、トラブルも含め、将来的にこういうケースって増えていくような気はしました。

――それは、あまり良くないという意味で、でしょうか?

菅田:両方です。良し悪しだと思います。それよりも、知識が無い人と知識がある人で優劣が分かれてしまうような気がします。クラウド上にあるデータを消したからといって、本当にすべて無くなってるのか疑問だし、優秀なハッカーなんかは、法律的には禁止されていても技術的にはデータを引き出すことが可能だと思うと怖いですよね。

――山田さんはいかがでしょう。

©テレビ朝日

山田:自分としては、デジタルデバイスに入っている僕のすべての情報を、世の中のすべての人たちに見られても別にどうでもいいと思っています。そもそもこういう仕事をして表に立っている以上、多くの人からそれぞれのイメージで見られているというのもありますし。あくまで自分の死後の話ですが。

――まさに「俳優」という職業の宿命とも言えますね。

山田:それに、残された情報は僕といろんな人との思い出だったりとか、やりとりだったりするわけじゃないですか。「本当はこの人たちはどういう間柄だったんだろうか?」っていうような情報も、まあ、数百人もいればわからないので、どう思われたって仕方ないというか。

――確かに、死んだ後のことは本人的にはわかりませんよね。

山田:「仲良さげだったけど、違う角度から見たら本当は仲悪かったのかな?」とか。でも、それは仲がいいからそういうラフなやりとりがあったのかも知れない。周りはごちゃごちゃ混乱するかも知れないけど。

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――そう考えると、むしろ残された人のほうが大変ではないでしょうか。

山田:ちょっと乱暴な言い方ですが、死んだ人の不確かな記録でごちゃごちゃするような人たちは、ごちゃごちゃしとけばいいじゃないかと(笑)。でも、自分が残される立場になった場合、それをすごく気にすることも充分理解できます。ですから、今回こうやってドラマ化して「あなたならどうしますか?あなたはどう思いますか?」と提示するのはすごく意味のあることだし、面白いことだと僕は思っています。

<取材・文/中村裕一>

©テレビ朝日

※番組情報:金曜ナイトドラマ『dele(ディーリー)』
2018年7月27日(金)スタート!【毎週金曜】午後11:15~深夜0:15放送、テレビ朝日系24局(※一部地域を除く)